「おながわ海中漫歩」 ちょっと海へ

宮城の海に潜って40年以上、最新の女川湾の情報をお知らせします。
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2013年8月17日(土) 「あまちゃん」の海へ (久慈市小袖海岸)

2013-08-18 18:27:28 | 県外の海

天気:晴れ

海況:南西の風弱く 凪

気温:33℃  水温:23.6℃

透明度:8~10m

 某テレビ局の取材で3度目の「あまちゃんの海」久慈市小袖海岸に行ってきました。先月20日から始まった「北限の海女・素潜り実演観光」は、朝ドラ「あまちゃん」の影響で全国から大勢の観光客が訪れている。素潜り実演は、かすりの着物に白い鉢巻姿のベテランの海女さんたちと地元女子高生の海女クラブの共演とあって大変な人気になっている。(写真:観光客が見守る中、緊張気味で階段を降りる女子高生の4人組)

 ベテランの海女さん   女子高生の海女ちゃん 

 ベテランの海女さんたちは、水深4~6mまで潜って一度に5~8個のウニを獲るが、女子高生のあまちゃんたちは、潜っても2m前後で1~2個しか獲れない。しかし、水面に顔を出して捕獲したウニを見せるたびに観光客から大歓声があがる。

 岩の隙間にいるウニを獲る「あまちゃん」の女子高生

 注意:「北限の海女・素潜り実演」は、9月末までの土日祝のみで1日3回行われますが、マイカー規制がある為、現地までは、久慈市内からタクシーかバスの利用をしないと行けない。

 

 


2013年8月14日(水) 金華山沖から女川大根

2013-08-14 20:17:48 | おながわ海中漫歩「ちょっと海へ」

天気:くもりのち晴れ(海上濃霧)

海況:無風でベタ凪

気温:28℃  水温:金華山沖 23℃  女川大根 18.6℃

透明度:金華山沖 20m以上 女川大根 10~15m

 今日は、遊漁船をチャーターし金華山沖から江の島沖のマンボウ探索と流れ藻ダイビングに行ってきました。参加は、仙台のアリエルから小玉さん一人とチームバックロールから3名の4人で、朝7:00に女川港を出港しました。海上は濃霧に覆われ視界が数100mと悪かったが、数日前からの凪が続いていた為、海況はベタ凪状態だ。女川町江の島から北東に約10~15海里の海域を探索した結果、1.5m位のアオザメが背びれを出しながら泳いでいたり、また、2m以上ありそうなカジキマグロ(クロカワ)が背びれと尾びれを出して泳いでいた。また、マンボウも水面で横になって胸ビレをパタパタしていたがすぐに潜ってしまい写真が撮れなかった。

  背びれと尾びれを水面に出しながら泳ぐカジキマグロ(体長2m以上?)

  流れ藻にはメダイの幼魚の群れが(体長30cm) 沖合限定種

メダイ(イボダイ科):成魚は体長70~80cmになり水深150m前後の深い海域に生息するが、稚魚や幼魚期は、流れ藻や大型の魚(マンボウ)などに付いて生活する為、ダイバーにも近寄ってくる。

    カメラの前まで近寄ってくる

  体長1mのシイラの群れも現れた(約20匹)

  ウマヅラハギの若魚の群れも(体長5~10cm)

 その他、イシダイやオヤビチャの幼魚からブリの幼魚まで様々な小魚を観察できた。

 沖合の探索後は、震災前に磯焼けの研究などで何度か潜ったことのある女川大根に潜って来ました。女川町出島沖約4kmある女川大根は、水深40mから立上がりトップで7~8mと浅い場所がある数百mの岩礁帯からなる。潜って見ると震災前にはなかった大型海藻のワカメが群生し豊かな海が戻っていた。生物は、相変わらず大型のババガレイ(地方名:ナメタガレイ)が多く、ウミウシ類も多く観察できた。

 オキタナゴの群   ワカメ群

 ババガレイ(体長60cm)   5匹のババガレイ

    サクラミノウミウシの産卵


2013年8月5日(月) 仙台湾の竜宮城(七ヶ浜沖 大根岩礁)

2013-08-05 20:29:18 | 宮城の海

天気:くもり

海況:南東の風弱く ベタ凪

気温:24℃  水温:19.6℃

透明度:10~12m

 宮城県七ヶ浜町沖合い約7kmにある大根岩礁は、西暦869年の貞観大地震で沈んだとされる約2.5km四方の岩礁帯で東西に大根明神が祀られていた祠がある場所だ。今から15年前の1999年から県内の某大学の先生の研究・調査のお手伝いで現在まで200ダイブを超える調査をしてきた。仙台湾にある大根岩礁は、透明度が悪かったり、波があったりで潜れない日が多く、潜っても透明度が1~2mと悪いことが多い。しかし、今日は、海も安定し透明度も10m以上見通せる。

 大根岩礁は、トップで水深6m前後で大きなオーバーハングが多い岩礁帯からなる。潮の流れもあることから色鮮やかなソフトコーラルも生息し、また、ワカメやアラメなどの大型の海藻も多く生育している。  今日は、クロダイやイシダイの群れから、体長1mを超えるヒラメが2匹なども観察でき、まさにタイやヒラメが舞い踊る「仙台湾の竜宮城」だ。

 クロダイ(体長40cm)   イシダイ(体長30cm)  

 体長1mを超えるヒラメ   ソフトコーラルも群生

 ガーベラミノウミウシ    イソギンポの抱卵

 その他、体長60~80cmのヒラマサの群れと何度か遭遇したが、残念ながら写真は撮れなかった。


2013年8月4日(日) 突然!! 震度5弱の地震を体験 (女川町竹浦)

2013-08-04 17:43:45 | おながわ海中漫歩「ちょっと海へ」

天気:晴れ

海況:北西の風から南西の風に変わり、多少うねりあり

気温:26℃  水温: 水面 18℃ 水底 17.6℃

透明度:2~4m

 やっと宮城県も梅雨明けし、久しぶりに晴天の中でのダイビング。しかし、透明度は、2日前の波浪の影響で悪くなってしまった。今日の目的は、クチバシカジカの幼魚の探索だ。結果はアゴ島と弁天島で新たに2個体の幼魚を発見した。アゴ島の幼魚は、体長2cm弱まで成長しているが、弁天島の幼魚は、1.5cm弱とまだあどけなさが残る。

  アゴ島のクチバシカジカの幼魚

  弁天島のクチバシカジカの幼魚

 また、アゴ島では、クロソイやムラソイ、そしてエゾイソアイナメなど岩の割れ目で観察できる。

  クロソイ(体長25cm) 上のヒトデは、エゾニチリンヒトデ

  ムラソイ(体長20cm位)

 一方、弁天島では、オコゼカジカが定位置に戻っていたのと、スナビクニンやホホウロコカジカの仲間、そしてマダコやミズダコも数匹観察できた。

  オコゼカジカの体長測定    オコゼカジカの眼

  岩の窪みに隠れるスナビクニン(ORG)

  体長1mのミズダコ    シロホクヨウウミウシ(BLU系)

  ホホウロコカジカの仲間(体長3cm)

また、ダンゴウオの幼魚も10個体以上観察できた。

      体長6mmの幼魚

 そして、2本目のダイビングを終了しようとボートの近くまで戻って来たの12時28分のことだった。突然、大きな音と共に体全体に大きな振動が襲ってきた。大地震だ。今まで震度3~4の地震は数多く体験してきたが、今日の地震は、それを大きく上回る震度5以上と直感した。すぐに浮上し、ほかのダイバー(11名)も次々と浮上、地震発生から3分以内に全員無事にボートに戻ることができた。震源地は、金華山沖で女川町で震度5弱の揺れだったが、津波の心配がないことで安心した。今日は貴重な体験をしたダイビングだった。