たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

地域インフラの行方 <みずほFG QR決済混戦><地銀 地域に活気><24時間コンビニ、転機>などを読みながら

2019-02-22 | 地域力と多様な価値

190222 地域インフラの行方 <みずほFG QR決済混戦><地銀 地域に活気><24時間コンビニ、転機>などを読みながら

 

成年後見の仕事をしていると定期的に銀行を訪れますが、窓口は昔に比べ空いている印象です。私自身の銀行利用は基本、インターネットバンキングですので、滅多に行くことがありません。昔、首都圏で仕事をしているとき、シティバンクを利用していましたが、ここも銀行を訪れる必要がないシステムになっていました。90年代北米でそういう生活をしていましたので、シティバンクのやり方は結構私には具合よかったように思います。他方で、当時は都銀・地銀でもそういうスタイルではなかったのですが、最近はネットバンキング利用増やキャッシュレス化で、銀行の地域における位置づけ、機能も変わってきたように思います。

 

といっても私のキャッシュレス化は限定的で、流行のQR決済には手を出していません。221日毎日記事<みずほFGQR決済混戦 参入「Jコイン」 60地銀参加、アリペイ加盟店でも>では、ついにメガバンクみずほも参入したようで、支店やATMの思い切った整理をしている中で当然のことかもしれません。キャッシュレス化参入は他のメガバンクも始めているようですが、その結果、決済情報を集約して次の新しいサービス事業を展開しようと、まるでGAfaなみの情報争奪戦でしょうか。それで地域に暮らす人たちの生活がどう改善するのか、そのアイデアが今のところ見えてきません。個々の消費者の消費・嗜好の動向はデータ蓄積・分析で割り出すことができる?かもしれませんが、地域社会というものが形成されないと、心豊かな生活を実感できなくなるかもしれません。

 

その点、今朝の毎日記事<地銀地域に活気、後押し レストラン・就活カフェ・保育所…空きスペース、活用広がる>では、地銀らしい地道な発想での浮いたスペースの活用が提案されていることが紹介されています。

 

<銀行店舗の空きスペースを外部に開放する取り組みが地方金融機関を中心に広がっている。インターネットバンキングの普及などで来店客数が減少する中、一等地に位置する銀行店舗の空きスペースを有効活用することで街のにぎわいや来店者の増加につなげるのが狙いだ。【久野洋、鳴海崇】>

 

店舗の閉鎖といった思い切った措置もときには必要かもしれませんが、有効活用することもこれからの銀行のあり方の一つかもしれません。

 

ここでは空きスペースを使って、<山口銀行が同県長門市の油谷(ゆや)支店に地元食材を使ったスペイン料理店を開設>とか、<みなと銀行(神戸市)は就活支援会社と提携し、飲料や公衆無線LANを無料で利用できる大学生専用のカフェを神戸市内の学園都市支店に併設>とか、<世田谷信用金庫は東京都世田谷区の船橋支店の3階を認可保育所の分園に使ってもらっている>とか、いろいろ取り組み例が紹介されています。

 

金融機関は元々、利用者が集まりやすいところに店舗を配置していますので、従来の預金取引機能に代わって(そういうと言い過ぎですが、その一部をでしょうか)、地域の需要に応じた新たな機能を持った場所として活用してもらえば、地域のある種公益的な機能を代替できる可能性を秘めているでしょう。むろん慣行農法のように、慣行金融を旨とする金融機関に、無理矢理、そういった機能を押しつけても、結果は逆効果となる可能性がありますね。

 

<金融庁は2017年9月、中小や地域の金融機関が所有する不動産について、公共利用される場合は柔軟に貸し出すことができるよう監督指針を改正。>したことは是とされるかもしれませんが、問題はどのような<公共利用」が地域に求められているか、そして具体的なスペース活用法が地域のニーズにあっているかは、ある種丁寧な市場調査や民意の反映を工夫する必要があるでしょうね。金融庁の監督指針を読んでいませんが、はたして相違点について配慮があるのか少し心配です。

 

他方で、商店街の空き店舗問題が累積している現状をも検討されるべきでしょう。当該空きスペースが一つ単独で公共目的に整合していたとしても、周辺の空き店舗、空きスペースに効果的な影響を与えないものだとすると、それは差し引きして然るべきかもしれません。

 

そんな空きスペース問題が頭をよぎっていると、毎日記事<クローズアップ2019 24時間コンビニ、転機 短縮営業で対立 加盟店、人手不足不採算/セブン、顧客のため必要>も気になりました。

 

コンビニの24時間営業はたしかに便利かもしれません。でもほんとうにそうでしょうか。私自身は夜間出かけることもないので、必要性を感じませんが、夜間利用者にとっては可欠かせない存在かなとも思ってみていました。ところが記事では次の調査が紹介されています。

 

<ヤフーが消費者を対象に今月19日から行っているインターネット調査の21日時点の集計では、回答者の9割以上が「24時間営業は減らしてもかまわない」と回答している。>この比率は消費者の意識の変化でしょうか。まあ、この調査だけで結論づけるのは拙速でしょうけど、これだけ各地というか、至る所にコンビニがあると、24時間いつも営業していないと不便とまで思わなくなっているのかもしれません。

 

他方で、コンビニ経営者にとって24時間営業は、過重労働で健康・命の危機にさらされているだけでなく、強盗被害のおそれもつきまとっていますね。すでにコンビニも、ファミマやローソンは加盟店との協議で対応を決めるとなっているようですね(実態はどうかは調べないとなんとも言えませんが)。他方でセブンイレブンはなにか強行というか、固持しすぎるようにも見えます。

 

将来、外国人労働者受け入れ、ロボット導入、AI化、さらに無人化の動きが見える中で、人手不足の問題はいずれ解消するのかもしれません?でもそのようなコンビニはますます社会インフラとして何かを失っていくことになりませんかね。

 

コンビニはわずかの間で、さまざまな機能を担うスーパーサービス店舗として、地域にとってなくてはならないものになりつつあるかのように思います。しかし、他方で、そうであればあるほど、ゆとりスペースをもつなど、機械化、効率化した空間に、彩りを備えて欲しいと思うのはいらぬおっせかいでしょうかね。

 

ちょうど一時間となりました。きょうはこれでおしまい。また明日。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿