たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

捕鯨を考えてみる <日本、調査捕鯨は中止 IWC脱退表明>などを読んで

2018-12-27 | 海・魚介類・漁業

181227 捕鯨を考えてみる <日本、調査捕鯨は中止 IWC脱退表明>などを読んで

 

株式市況などどう動こうが関係がないのに、トランプ政権やそれを支持する層への疑問もあって、今回の大幅下落について書いたら、予想外の市況の反転があったようです。素人があれこれいうものではないですね。でも今後もわかりません、という程度にしときます。

 

さて年末仕事納めというのに、あれこれと仕事が多く、なかなか時間がとれなくなっています。能率が悪い、かもしれませんね。ただ、12月に入って突然、新件が急増し、珍しく2件も断ったのですから、私としてはのんびり12月中旬以降を過ごす予定が狂ってしまいました。明日も安請け合いした説明会での解説があり、その準備もままならない状況です。

 

そんな愚痴をいつまでも言っていては始まりません。夕方から会議があるので、早めにブログを書き上げて、事務所をでないといけません。

 

とくに話題はないのですが、今朝の毎日記事<日本、調査捕鯨は中止 IWC脱退表明 商業捕鯨再開へ>などを見て、IWC脱退、ついにやったかという感じで、特別の感想はないのですが、書きながら考えてみようかと思います。

 

日本の捕鯨問題は80年代後半ころから国際的に問題になったように思います。私自身、90年代初頭、専門家の一人から当時の調査捕鯨の状況や鯨の種類とその生息数のグラフを示されて解説を受けたことがあります。そのときどんな議論したかは、もう記憶の彼方ですので、当時と今でどう違うか、私自身も国際環境や日本の置かれた位置も、よく分かりません。

 

それだけ私にとっては捕鯨問題は関心がなかった証左かもしれません。グリーンピースのような考え方と行動には賛同できないとしても、国の内外ではそれを支持する人がこの間相当増えている印象を感じます。

 

科学的調査を踏まえた適切な資源管理が必要と言うことは、漁業の世界ではなかなか有効に働いていない印象を抱いています。そんな中、捕鯨については割合、先進的に行われてきて、その後のマグロやサンマの紛争にも解決の糸口というか、一つの舞台を提供できる先駆けとなったのではと思っています。

 

30年近くIWCでどのような議論をしてきたか、私は知りませんが、結局、わが国の主張は国際社会でも、国内でも、あまり賛同が広がらなかったような印象をもっています。それはなぜか、捕鯨維持を主張する関係団体に問題があったとまでは思いません。

 

捕鯨の伝統的文化自体が、容易に理解されなくなったのでしょうか。いまそういった400年の歴史を訴えてその保存を主張するようですが、実際の捕鯨方法は、400年前はもちろん、昭和初期とも大きく様変わりして、伝統的な漁法とは異質のものではないかと思うのです。

 

食べる文化はどうでしょう。私は小学生時代、肉と言えば、鯨肉が給食に出ていた記憶です。決して美味しいというようなうれしい記憶ではありません。肉が乏しいとき、それに代わるものとして代替品として提供されていた印象でした。

 

最近はほとんど食べる機会がありませんが、いつだったか食べたとき、柔らかくて美味しいなと思いましたが、あえて鯨肉を求める程のグルメ嗜好は私にはないので、そのとき限りでした。

 

私より若い人の中には鯨肉を食べたこともないという人も少なくないのではと思うのです。鯨肉も結構美味しいので、食材として普通に提供されれば食べるでしょうけど、現状では将来的に安価に入手することは期待しずらいとなれば、他の魚肉類の低廉化の傾向から見て、価格競争力で競うことは厳しいと思われます。

 

調査捕鯨に限定されたことから、市場に出回らなくなったことで、鯨肉の市場性が極端に落ちてしまったことは気の毒ですが、それは国民からも必ずしも支持されていないことの反映かもしれません。

 

現在の国際的競争社会で、鯨肉の食文化を維持することは、希少性から支持されるとしても、それは一般的に流通したり、食文化として普及するには厳しい状況にあると思うのです。

 

20代、30代未満の世代は生態系に対する意識が以前以上に高まっていて、鯨の生態系における価値も、尊重されてきているように思えます。

 

IWCを脱退して公海での調査捕鯨を断念し、EEZなど近海での商業捕鯨に転換したわが国の立場は、国際社会で支持されないことは確かでしょう。これによって失う国際的な信用よりも捕鯨文化、社会の維持に軸足を置いたことも現政権ではやむを得ない選択だったのでしょう。

 

だからといって、調査捕鯨で築きあげた科学的調査方法による資源管理システムを、これからもしっかりやっていって欲しいと思うのです。捕鯨の種類、頭数、捕鯨のあり方、その使用方法など、調査捕鯨で問題になったようなお粗末な事態にはならないよう、くれぐれも気をつけてもらいたいものです。

 

参考に、専門家の対立する議論として<ミニ論点IWC日本脱退 東海大海洋学部准教授(海洋政策論)大久保彩子氏/日本小型捕鯨協会会長・貝良文氏>があります。

 

また、<クローズアップ2018IWC脱退表明 捕鯨存続、苦肉の策 空白30年、消費は低迷>も、現状と将来を少し憂う内容でしょうか。

 

30分強で書き上げました。今日はこれにておしまい。また明日。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿