Bamboo(てのりぐま)日記

子どもの成長とお出かけの記録。気が向いたら好きなものの勝手レビューをします。毒も吐きます。月の最後は読書記録で締めます。

10月度月報

2007-10-31 00:11:53 | 読書
塩野七生さん、文化功労者受賞おめでとうございます。

歴史を深く学ぶことで、
「人間は必ずしも純粋な思いから行動するのではなく、目先の利益で動くという現実を思い起こさせてくれる」
とおっしゃっていたと思いますが、「ローマ人の歴史」は、読むたびに発見があります。
普段、どちらかというと「こうだったら、こうなので、こうして、こうする」っていう論理の世界で生きているのですが、
塩野さんの本を読んでいると、もすこし気持ちが柔軟になってきて、心の中が堅苦しい論理で固定化されない気がします。

瀬戸内寂聴さんみたく、ずっとずっと書き続けてください。


今月は3冊。いずれも塩野七生さん。

1.ローマ人の物語29 終わりの始まり(上)
2.ローマ人の物語30 終わりの始まり(中)
3.ローマ人の物語31 終わりの始まり(下)

五賢帝のラスト、マルクス・アウレリウス帝から、この子供のコモドゥス、内乱を経て軍人皇帝にいたる、西暦で言うと161年から211年までの話になります。
映画のグラディエーターの時代考証などのティーブレークがあってなかなか面白いです。
ベン・ハーもスパルタカスもたしか見てますね。アマデウスもエリザベスも見たし・・・結構ヨーロッパ時代劇おたくかもしれない。
友人のヒイラギさん、私はやっぱりヲタなんですか~?

マルクス・アウレリウスは哲人皇帝、といわれていたんですね。哲学大好きっ子だったそうな。
でも理念だけでは人は動きませんね。抽象的な議論だけでなく、具体例を示さないと大衆が納得しない、ということも知っていたのではないか、と論じています。
かなり、人間性に対する理解も深かった皇帝なのでしょうね。

それにしても、ローマの皇帝さんたちは、共同体(国家)に対する気概がちがうわな~。日本の議員さんもがんばってください。


コメント
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