Bamboo(てのりぐま)日記

子どもの成長とお出かけの記録。気が向いたら好きなものの勝手レビューをします。毒も吐きます。月の最後は読書記録で締めます。

11月度月報

2014-11-30 11:06:29 | 読書
今月は2冊。
3年間連続して達成してきた「年間50冊読破」が難しくなりました。

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1.史上最強の内閣 室積光さん 小学館文庫

痛快で面白いです。テレビ的。

以下ネタバレ。
基本的に、北朝鮮の核ミサイル問題のパロディ。
いくとこまでいっちゃった(核ミサイル発射直前)ときに、ときの
内閣が総辞職し、京都にいてた本物の内閣が始動する、という筋立て。
主人公が、本物の内閣から記録をとるように依頼された報道マン
という設定なので、細かい背景は省いてテレビ的な進み方で話がすすみます。


2.ヒュウガ・ウイルス―五分後の世界2 村上龍さん 幻冬舎文庫

村上さんの小説ははじめて読んだのですが、結構グロいというか、生々しいですね。

五分後の世界という作品の続編ということですが、
前の作品を読んでいない私でも読めましたので
読む順番は意識しなくてもよいような気がします。

以下ネタバレ。
第二次大戦後の別の日本(パラレルワールド)が舞台です。
そこでは、
植民地化かつスラム化した日本、
駐留する連合軍、
駐留軍にゲリラ戦を挑むアンダーグラウンド(UG)
が描かれますが、ここが圧巻です。
そして、占領下の日本のある地区で発生した致死率100%の疫病とその症状。
その疫病の蔓延をを封じ込めようとする連合軍やUGの軍事行動
がかなりのボリュームで描かれています。
ここにグロいシーンや生々しいところがかなりあります。
現在社会におけるエボラウイルスや中東の問題が一箇所で噴出したような、
そんな印象を与えてくれます。

「日常的に危機感をエネルギーにかえる作業を行ってきた人だけが生き残れる」
というテーマを、サイエンスの観点からも表現しようとしているのはすごいと思います。

以上です
コメント
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