前回、
携帯キャリアの売上見込み(四季報)と契約数を考えてみる
にて、
イーモバイル(イーアクセス)のことを予想してましたが、
今回、
6月の携帯・PHS加入者数、ソフトバンクが2カ月連続で1位
を見て、
前回結果の検算をしてみました。
前回に感じて書いたことの検証結果は以下のとおりです。
・ドコモが復調した?は、うそ。
・KDDIのMNPバブル?は、ほんとう。
・ソフトバンクの健闘?は、ほんとう。
・イーアクセスへの期待?は、そのまんま期待のまま。
という結果でした。
また3ヶ月後に検算しようかな・・・。
(以下、NTTドコモ(N)、au+ツーカー(K)、ソフトバンク(S)、ウイルコム(W)、イーモバイル(E)、NTTドコモPHS(D))
1)2006/03、2006/09、2007/03、2007/06 の契約数
N 51,143,600 52,102,900 52,621,100 52,845,700
K 25,438,500 26,402,500 28,188,300 28,709,400
S 15,209,900 15,307,000 15,908,500 16,440,500
W 3,891,900 4,259,800 4,527,100 4,647,800
D 771,100 605,700 453,100 374,000
E ------- ------- ------- 60,200
2)2005/09-2006/03、2006/03-2006/09、2006/09-2007/03、2007/04-2007/06の契約純増数
N 1,239,400 959,300 518,200 224,600
K 1,207,400 964,000 1,785,800 521,100
S 218,400 97,100 601,500 532,000
W 454,500 367,900 267,300 120,700
D -215,600 -165,400 -152,600 -79,100
3)契約数に対する増減率(1)と2)より計算)
N 2.42% 1.84% 0.98% 0.43%
K 4.75% 3.65% 6.34% 3.17%
S 1.43% 0.63% 3.78% 3.24%
W 11.68% 8.62% 5.90% 2.60%
D -27.89% -27.30% -33.68% -21.15%
3)MNPの影響は今回はデータが見つからないので省略
4)2007/04-2007/06における、PHS契約純増数とイーモバイル台数
W 120,700
D -79,100
E 60,200
おおよそ東名阪の契約数は全体の7割程度だからウイルコムの母数を120700×0.7=84490と考えると、60200/(60200+84500)で、潜在的には対ウイルコムで41.6%程度がイーモバイルのシェアと推定される。前回結果よりシェアは倍増しているが、サプライズではない。
5)
NTTドコモのPHSが廃止されることになったが、約37万契約残存している。
ドコモの携帯契約数に対して1%弱のインパクト。
このうち、4)の計算から、374000×0.7×0.416=約108900契約が最終的にイーモバイルへ移ると推定する。
6)
ウイルコムの場合、半期で100000契約~200000契約の純増があるので、乱暴に4)の計算とあわせて
150000×0.7×0.416=約43700契約
はイーモバイルでも半年で新規に獲得可能と推定する。のこり9ヶ月で1.5倍する。
5)と6)より、イーモバイルが年間に獲得できる契約数は234700件と推定。
なので、会社目標の300000件に達するには、あと70000件程度ウイルコムの分が食えないといけない。
前回計算よりだいぶ増えてきてはいるが、会社目標を超えていくような勢いは感じられない。
★会社四季報2008年3月予想を斬る
NTTドコモの予想
四季報は妥当。
売上の伸びを1%程度と見積もっているが、契約数の増加率の鈍化は一時的なものではなくトレンド変化のように見受けられる。売上も若干未達成になるかも。
2番号を1つの端末で扱える機能はあまりインパクトが無かったように見える。
KDDI(携帯比率80%)の予想
四季報は甘め。
売上の伸びを7.5%程度と見積もっているが、これはバブリー。契約数の増加率のトレンドが変わったように見受けられる。(やはりMNP相当分がバブルか?)
36000億予想にたいし35000億程度と考える。
ソフトバンク(携帯比率は50%程度になるでしょう)の予想
四季報はやや辛め。
売上の伸びを4%程度と見積もっているが、契約数の増加率のトレンドが変わったように見受けられるのでおそらく達成可能。
イーアクセス(携帯比率は7%以上にはなるでしょう)の予想
四季報は甘い。
前回同様、会社目標の達成に対して懐疑的である。650億程度と見込む。なお、潜在的にはWillcomのシェアをかなり奪うと考えており、1年~2年後を期待したい。
以上です