Bamboo(てのりぐま)日記

子どもの成長とお出かけの記録。気が向いたら好きなものの勝手レビューをします。毒も吐きます。月の最後は読書記録で締めます。

1月度月報

2010-01-31 10:39:20 | 読書
今月は3冊。

1.成功のコンセプト 三木谷浩史さん 幻冬舎文庫

第1のコンセプト「常に改善、常に前進」
第2のコンセプト「Professionalizsmに徹底」
第3のコンセプト「仮説→実行→検証→仕組化」
第4のコンセプト「顧客満足の最大化」
第5のコンセプト「スピード!スピード!スピード!」

平易な言葉で、わかりやすいのです。
流通業界、IT業界以外の人でも、自分のまわりに置き換えて読めると思います。
第3のコンセプトについては、すでにブログでとりあげていますのでこちらをどうぞ。

端々にでてくる人生観は個人的に相容れない部分もありますが、経営者として、このようなビジョンを明示できるのは、すばらしいですし、こういう会社は働きやすいだろうな、って思います。
たとえ自分の会社がそういう会社でなくても、このコンセプトを自分のスキルアップのために自分ひとりでも実行していくのは、意味があることでしょう。
おすすめ。


2.「孫子」の読み方 山本七平さん 日経ビジネス文庫

原典の引用がありますが、漢文は難しい。
何十年ぶりに漢文をみると、やっぱり勉強不足を感じます。

筆者は戦争体験(フィリピン戦線/陸軍)があり、それをベースにした解釈はとても迫力があります。
第2次大戦の太平洋戦争のころの政治、外交、南方戦線に関する知識があれば、さらに深く読めると思います。

孫子は、世間的には戦術解説本と思われていますが、実際は大戦略の本ですね。
戦争をしないことが最上の利益になるケースも十分に考慮することが前提になっています。

よい本って、自分がかかえている問題の解決を考える際の引き出しになるものを指すんじゃないかな。自分に展開可能な読み方ができる、というか。
引き出しからいろんな情報を取り出して、解決方法を工夫することができるということが、生き抜く力に通じるんだと思います。そこを人に頼っているとなかなか自立できない。

昔見たリデル・ハートよりも身近には感じられました。
当時よりも人生経験が増えているからそういう風に思うのかもしれませんが。


3.ワタシの夫は理系クン 渡辺由美子さん NTT出版

日経ビジネスオンラインの
理系クンが書くマニュアルが読みづらい理由 『ワタシの夫は理系クン』鼎談・その1
評価されないスキルを磨くことに意味はあるのか? 『ワタシの夫は理系クン』鼎談・その2
「むさぼり食う」ことでも興味フラグは立つもんだ 『ワタシの夫は理系クン』鼎談・その3
したくもない「雑談」をするスキルなんて、本当はいらないんじゃない? 『ワタシの夫は理系クン』鼎談・その4
を読んで、琴線にふれるものがあったので、本も買ってみた。

結論からいうと、日経ビジネスオンラインの記事だけで十分でした。
特に本のほうが掘り下げてあるとか、そういうことはありません。

日経ビジネスオンラインの対談の記事で、おもしろかった部分をメモしておきます。
以下引用
====
●夫は「親切なお役所」? 「無意識の経験値」の差が原因かも
山中 私なんかは哲学科を出て出版社に入ったという、まごうかたなき文系タイプなんです。だけど渡辺さんの旦那様、「理系夫」には相当共感できるというか、これは俺のことだろうと思う部分も多々あったりもする。もしかしたら、「理系クン」の要素は相当数の男性が持っているものなのじゃないかと。

渡辺 あるかもしれませんね。「理系夫」本には、夫の他に夫のIT関係の友人のエピソードも入れたんですが、全員が理系濃度が濃い仕事というわけではないんです。でも、なぜか共通する性分や行動があるなあと思ったんですよ。

山中 僕はこの本にあった「理系クンは親切なお役所」というところにすごく納得しましたね。「オレンジ色の四角い箱のチョコレートを買ってきて」と言われて、対応できる男性がどれくらいいるかと思うと……。“夫”からすると、それはやっぱり「きちんと商品名とメーカー名を明記してからメモを渡してくれ」と言いたくなるよね。

山中 そういうとき男性としては、お役所チックじゃないとやっていられないよということはあると思うんです。つまり、男性側からすると要望がファジーで、「つまり君が気に入るものを買ってこいと言っているわけでしょう、でも具体的に商品名を言ってもらわないと

福地 そう。僕の本職絡みの話になっちゃうんだけれども、いわば「無意識の経験値」とでもいうのがあるんです。その対象を普段からどれくらい気にして見ているかによって、経験値が違うという。言ってみれば、牧場に牛がたくさんいて、「あの子が一番かわいいでしょう」と言われたときに、きょとんとするあの感覚とまったく同じ。

渡辺 あの感覚と言われても、どの牛がかわいいかなんて考えたこともないですよ。

福地 えっ、全部同じじゃないの、と思うでしょう。

渡辺 そう。

福地 それ、僕らがチョコレート売り場に行ったり、おしゃれができない人がファッション誌を見たときの感覚と同じですよ。

山中 うまいたとえだ。よく分かる。

福地 毎日牧場で世話している人たちからすると、どの牛がちょっと調子が悪そうだなとか、この子は色つやがいいなとか、今まで育ててきた中で一番のべっぴんさんだとかいうのが分かるんだけれども、普通の人から見ると全部同じに見えるでしょう。

 見慣れていないから識別できないんです。ファッションが気になる人なら、街中を歩いていてちょっと素敵な格好をしている人がいたら、チェックしますよね。

渡辺 うん、通り過ぎるときに必ず見る。わあ、ステキだなって。

福地 ファッションに興味がない僕らなんかは、よほど特異な格好でないと、その差異に気付かない。「あのトサカ、すごいね」くらいだと反応できるんだけれども。あの人は今年の秋の流行色をもう取り入れていてセンスあるね、みたいなことは絶対ない。

渡辺 え、「トサカ」までいかないと無理なんだ……!

福地 無理です(笑)。逆に言うと、僕らは、「今度出たパソコンは、今まで1280ドットだった画面のサイズが1440ドットになって、160ドットも増えたんだよ」というようなところにすごく敏感だったりするわけです。

渡辺 そうなんですね。「理系夫」本にも書いたんですけど、夫に、「僕に服を買いに行けと言うのは、君がメモリを買いに行くようなもの。どのメモリが良いかなんて全然わからないでしょう」と言われて。

福地 まさしくそんな感じ。それを無理矢理一般化すると、「理系、文系」「男、女」という間にある溝になる。その実態は興味関心のギャップで、それがコミュニケーションのギャップにつながっていると思うんです。


●作る側とお客さんとのギャップは、誠実さだけでは埋まらない
山中 こうしてみると、理系クンというのは、共通の理解フォーマットが数字と文字だから、印象論をできるだけ省いて、網羅的に見せるのが正しい、親切だ、という思考が見えますよね。で、その思考には「お客さん」とのギャップが生じる可能性が含まれているということですね。

福地 そう。マニュアルの話に戻ると、開発側でも、お客さんとの認識ギャップを気にできる人とできない人の差が結構表れるんですよね。そして、開発者でなくても、理系でなくても、たいていの男はその認識ギャップが認識できていないと思った方がいいというのは、どうでしょう、たいていの方がご経験の通りだと思うんです。

渡辺 はい。

山中 変な話ですが、会社の男女比を考えても、善し悪しは度外視して、消費財を開発したり販売したりする人って、やっぱり男性が多くなるわけですよね。

渡辺 そう。ユーザーには女性も大勢いるのにね。

山中 作る側の人にインタビューすると、やはりジャンルを問わずお客さんとのギャップの話はよく聞くんですよ。使う側の気持ちになって考えなくてはいけない、お客様第一ですというのは、もう決まり文句以前の言葉になってしまっているにもかかわらず、たぶん、自分が客の側になったら、この商品を良しとするのか、評価できるのかという現象が、わりと当たり前に起きているような気がするんです。
それはマニュアル1つ取っても、お客様の身になると、「この膨大な量を全部読めというのか」、みたいなことをやらざるを得ないし、やってしまいますね。

福地 やってしまいます。ただ、逆もまた真なりで。彼女なり奥さんなりに、じゃあ、あなたの今の格好はひどいから、今度いいものを買いに行きましょうといって百貨店に連れていかれて、「はい、好きな服を選んで」と言われたときの僕らの心境と、分厚いマニュアルを渡されたときの渡辺さんの心境とかは、かなり近いと思うんです。

渡辺 そうですね。お互い様なんですよね。


●「誰かに見せるためにやっている」意識
福地 これは前回のマニュアルの話に繋がるんだけど、マニュアルにどの項目に重点を置くべきかという発想がないのは、理系クンの性分として、「他人に見てもらうこと」にあんまり重きを置いていなかったりするのと直結しているんです。

渡辺 そうなんですか?

福地 ものを作ることには熱心だけれども、他人に見せたいかどうかはまた別だと。

渡辺 うちの「理系夫」も、自分が使う便利ソフトを作って日々バージョンアップしてるんですけど、それを人に見せたいという欲求はないみたい。私なら、自分で作ったものはみんなに見てもらいたいのに。
うちの夫に限らず、理系クンは技術カタログを日々喜々として更新をしている。してはいるんだけど、それって、周りの人にはその努力や成果が見えにくいことが多々あるんですね。

福地 そうなんだよね。自分の技術を更新しても、商売につながる道が見えなければ、上の人からは「お前、何を遊んでいるんだ」と思われてしまうわけで。

渡辺 じゃあ、人に何かを伝えたいという欲求が少ないタイプの理系クンにとって、「人に伝える」ことというのは、どのあたりが落ち着きどころなのかと。
「理系夫」本の取材のために、夫に「コミュニケーション」の重要度について聞いたことがあるんです。そうしたら「コミュニケーションも大事だけれども、それは『コミュニケーションスキル』という、数ある技術の一つだから」と言われてしまいました。「スキル」なんですか、しかも他の技術と並列なんですかと、びっくりしてしまったんですけど。

山中 日々ものを作って技術カタログを増やしている理系クンの中でも、志向の違いというのは当然あるでしょう。福地さん、私見で結構ですが、自分のやっていることを人に伝わる形で見せたい、という人は、回りにはどれくらい?

福地 多くはないです。とくに学生さんを見ていて思いますね。僕の場合も、どこかのタイミングで人に見てもらおうという転換があったんです。自分の中でものが出来たら満足というところから、人に見てもらうことを意識するようになってから、大きく変わった部分があるので。

渡辺 意識が変わらないと、なかなか“商売”には繋がらないんじゃないでしょうか。

福地 まさしくその通りで、商売でも、自分の研究という意味でも、人に見てもらおうとする意識がないと立ち行かなくなってくるんですね。


●学力スキルで挫折して、多様化がはじまった
山中 実は私もある種「理系クン」っぽいメンタリティで中高時代を過ごしておりまして。共学で男連中が文化祭でバンドをやって女の子にモテたいと思っているときに、俺はアニメを見に家に帰った、みたいな。

渡辺 ああ……。異性の評価を気にするより、アニメという俺の評価軸を選んだわけですね。まあ、私もアニメ見て同人誌描いてたからまったく人様のことを言えないんですけどね。

福地 そうか。周囲に評価されるメインの評価軸から外れていたと言えば、僕もそうなんですよ。ずっと男子校みたいな環境にいたのに、なぜ自分が蛮カラ体質に鍛えられなかったのか思い出した。

山中 周囲からの、蛮カラ一辺倒に染め上げろ、ってプレッシャーはなかったんですか。

福地 全然なかったですね。男道一本やりみたいなところに行かなかった最大の理由は、そこは一応進学校で、各小学校、中学校からトップが集まってくる。みんな俺はトップだと思って来るんだけど、400人トップを集めたら当然その中に……。

山中 意外に優劣が付く。

福地 そうなんです。それで、僕とかだいたい下から100番くらいの連中は、「俺ってトップじゃなかったんだ」という感じで一瞬衝撃を受けるわけです。今までは勉強という指標で自分のステータスを上げてこられたんだけど、400人中、かないっこない人たちが上に300人ぐらいいると、ほかのことで自分の立ち位置を見つけないといけないということに気が付くわけです。そこからは、もうありとあらゆるしょうもないことをやる集団になるわけです、この下の100人が(笑)。

山中 ああ、多様性がそこから生まれるわけですね、単一の評価軸に並んだおかげで、逆にね。

福地 そうそう。するとやっぱり勉強以外の課外活動的な評価軸の勝負になりますね。まあ勝負でもないですよね、勉強じゃないから。俺鉄道、俺アニメみたいな感じで。

渡辺 どっちも女子の評価軸にはないよね。

福地 ないけどな(笑)。


●“お客様に合わせる”思考では「立ち上がる車いす」は生まれない
山中 なるほど。「POSデータを見ているだけでは、売れる新製品は生まれない」ということを、小売業界の方も言いますね。あれは本当は「仮説→検証」の道具なんだ、と。

福地 それで彼が作ったのは、iBOTという「立ち上がれる車いす」だったんです。上にういーんと伸びて、棚の高いところまで車いすに乗ったまま取れるという。そして、ユーザーの方たちに、こんなものができましたといってiBOTを使ってもらうと、みんな泣き出しちゃうんです。もう私には絶対に無理だとあきらめていたことができるようになった、という。
 本当にイノベーティブに新しいものを作ろうと思うと、どこかで「ユーザー本位」というのを一瞬切り捨てて、エンジニアのエゴと捉えられてしまうかもしれないけど、とにかく開発者1人の発想だけでジャンプすることが必要なんじゃないのか、というようなことを彼は言っているんです。
 だから、さっき山中さんがおっしゃった“理系クンの使い道”と言うとちょっと語弊があるけれども、どこかでストイックになってでも突き詰める力というのがないと、新しいものは出てこないんじゃないかなと。

山中 開発側の人も、自分自身の中に、普通の人と共通する欲望があると思うんです。この方はたぶん、「共通する欲望」を、ご自分の中から掘り当てたんでしょうね。

福地 恐らくそうです。漠然と表面的にリサーチしていたら絶対に見つからないものなので。
 そこはどこかで……極端なことを言うと、相手を泣かせてでも聞かないと真の欲求は分からないわけじゃないですか。「本当は歩きたかった」と言わせる、というようなところまでいかないとたどり着けない。

渡辺 お客さんの感情を、その場はちょっと気にしない、オミットするところがないと、新しいものはできないということですか。

福地 うん。「オミットする」という言い方をするべきなのか、「突き刺す」という方向に動くのか、どちらの方向に行くかは、その場その場で変わると思うけれども。

渡辺 突き刺す?

福地 オミットするというのは、いったん忘れるということですよね。そうじゃなくて、もうとことんその心の奥底を掘り当てるか。
 本当に欲しいものが何なのかを見通すというのは、普通に会話しているだけだと、たぶんそこまでは発見できないですよね。

渡辺 福地さんが言っている普通の会話というのは、言い換えると「当たり障りない会話」ということでしょうか。

福地 うん。「仲良くなる」という社交的なスキルだけでは、突き刺すのは難しいんじゃないかと。

山中 渡辺さんと一緒にアニメーションの監督さんにインタビューをする記事(「アニメから見る時代の欲望」)をやっているんですが、皆さんが結局何を話されているかと言えば、たぶん「自分自身が幸せになるにはどうしたらいいのか」を、ずっとうかがっているような気がするんですよ。「時代の欲望」とはつまるところ、その時代に生きている自分がどうすれば心底、本当にうれしいかという漠然とした内なる思いである。で、監督の仕事は、どうやってそれを具体的に言語化できるレベルで捕まえて、スタッフに伝えられるかだ、と。
 立ち上がれる車いすの話も、開発者が、当事者に成り代わるというと何だけれども、本当にイマジネーションを膨らませて、「何が嬉しいって、それは、立ち上がることだろう」というところまで行き着いた上で、それを実際に形にしたわけですよね。それには、表面的な人の反応だけを気にするのではなく、心の奥底にある真の欲求を突き詰める能力がとても有効だと思うんです。

 その「自分の欲望・好奇心を突き詰める」という一点に、この連載で言う「理系クン」と相通じるところがあるんではないかと。


●万人と会話できるスキルなんてありえない
福地 さっきの話にもどっちゃいますけど、「万人と会話できるスキル」なんてないと思うんです。もともと私たちは、共感できる相手、興味が持てる相手としか、“なにごとかにつながる”会話はできない。上辺だけうまく取り繕えばいいというなら、「オシャレな会話術」のようなものはありえると思いますが、それは旦那様のいう「コミュニケーションスキル」とは似て非なる物ではないのかと。

渡辺 私と夫が悪戦苦闘、七転八倒して本にまでしてしまったことはたしかに「オシャレな会話術」ではないですね(笑)。相手の本音を聞き出すとか、相手にとって理解できる言葉は何かを探し続けていたんでしょうね。

山中 文系妻渡辺さんと理系夫さんが『ワタシの夫は理系クン』で証明したのは、「好きなことは増やせる」ということですよ。理系文系、男性女性関係なく。

福地 ああ、なるほどね。

山中 実は自分もここ5~6年ぐらい、「なんだ、好きなことって増やせるものなんだ」とすごく思っています。かなり自分の守備範囲から遠い、縁がないジャンルかなと思っていたものでも、回りにそれが好きな人がいると、意外に面白がれちゃうんですよね。ああ、これがいわゆる「食わず嫌い」だったのか、って。

 そして、自分の中の“面白いものリスト”が多くなっていくに従って、人と話をするのもどんどん楽しくなってくるんですよ。その回路が動き出すと、相手が何を言っているかはまだ分からなくても「お、新しいリストが追加できるかな?」と思えて、そうこちらが思うと、不思議に相手も話しに熱が入ってくる。そんなことがよくあります。

渡辺 「面白いものリスト」って、「技術カタログ」みたいな言い回しですね。

福地 (笑)。やっぱり僕たちは、どこまでいっても「スキルを増やす」という見立てにいっちゃいますね。それが心地いいというか。

山中 これもひとつの「訓練」なんでしょうかね。他人と話す訓練、というとなんだか自己改造セミナーみたいだけど、自分の好奇心をいかにかき立てるか、なら、ちょっと面白そうじゃないですか。案外、自分の好きなもの、自分がこれをやっていると幸せ、ということって、気づかず見過ごしているもんかもしれませんよ。ある種、意図的に掘り起こした方が得なんじゃないかと。

渡辺 フラグを立てさせるんですね。


●聞く側を幸せにしたい思いこそ
山中 興味の持てる人、好きになりたい人、そういう人たちの話をこそきちんと聞きたいですよね。共感できるポイントを見つけたらそれだけでも楽しいですよね。「コミュニケーションなんぞはそれでいいんじゃないですか」という開き直りで、もういいような気がするな、今の話を聞いていると。

福地 だと思いますよ。
 さっきの「次のニュース」の話だけど、あれって旦那さんの訓練もさることながら、聞く側である渡辺さんの成長も大きな要素だと思います。興味のない話題は、興味あるフリしたり聞き流すんじゃなくて、「興味ありません」と意思表明するようになったという。

渡辺 それって成長なんですか!? さっき山中さんは「傷つく」って言っていたのに。

福地 その表明があるお陰で、相手の気持ちを汲み取るのに苦手意識のある旦那さんは、渡辺さんが興味を持てないことにいち早く気がつけるから、「次のニュース」に移れる。これって、ひとつの「聞く側のスキル」ですよね。

渡辺 「興味ありません」って、確かに他の人には言いませんね。でも夫の場合、相手がこの話題には興味がないと気づくこと、発見することのほうが大事みたいです。それは、私が夫のそういう性分を理解しているということなんですね。

福地 いいコミュニケーションには、「聞く側」からのアプローチというのもあるハズ。話す側は、聞く側のスキルをたよって、気持ちよく話すこともできるようになる。相互作用なんですよ、コミュニケーションって。
 すごくあいまいな言い方をすると、相手が幸福になるから自分も幸福になれるというミラーニューロン(※)的な話というのがあって、そこでポイントになるのは、やっぱり「あの人が幸せになるようなことをすれば、私も幸せになれる」ということですよね。

渡辺 わかるわかる。

福地 そうしたときに、自分が幸せになるためには、相手が幸せになっているかどうかを見きわめるというのも1つのやり方だよねというのは、もしかしたらあるかも。

渡辺 相手が幸せになりそうなことを一生懸命想像するみたいなね。
 まあ、うちの理系夫の場合だと、「相手に気を配ることによって不愉快にしてしまうことも多々ある」と答えるかもしれないですけどね。ずぶ濡れで帰ってきた私に、「この時期の天気予報はアテにならないからね」と“情報提供”するのが親切という人だから。

福地 それはね。真実を追求する性分である理系クンにとって、その場だけいい顔をするのって、やっぱり合わない。そこは、ユーザーの意見だけを取り入れていると、ユーザーの真の望みを知ることはできないという車いす開発者の話と一緒だから。耳の痛いことも言うわけ。

山中 それが言えるのも信頼あってのことでしょう。

福地 そういうこと。

渡辺 今は、耳の痛いことを言うのも、最終的には私への親切だということがわかるから、まあいいかって思うんですよ。「親切」だとわかるまでに十年かかったんですけどね。もっとわかりやすく説明して欲しい!
====
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寝る時間、食べる時間

2010-01-29 22:59:17 | こども・教育
ちび1号の寝る時間は9時というお約束になっている。
ところが。
この1ヶ月1日も守れていない。ずぶずぶ。
こどもは、早よ寝なあかん。

あまり怒ってばかりだったらいざというとき効かなくなるから怒らないけど、そんな夜更かしばかりしてたら大きくならんでぇ。

食事が遅いのはしょうがないのだろうか。これもまだ改善されない。
2時間とか3時間とか平気で食べている。
速く食べたらコンピュータの将棋であそんでいい、ってニンジンぶら下げても無理。
早よ食べて、早よ寝や。
そろそろ11時やないかぁ。

====
追記
だらさんのうた
「そのにおい 発見したら においだね」
「この壺の 約束したら 御前なり」
「その範囲 改善すなる アニメかも」
わけわからん。

「その公費 負担するのは 子供かも」
すげえ。
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1世帯あたり年間医療費

2010-01-27 23:59:33 | マネー
うちの家計簿Excelが残っている範囲で確認すると、毎年のように年間30万とか40万とか医療費に消えていて、ずいぶんかかっているなあ・・・、とため息をついていたのですが、厚生労働省の医療費統計なんかを確認して簡単に検証してみました。

国民一人当たり年間20万円の医療費なんてかいてありますが、これは公費負担分も合わせたものなので、ざっくりすべてが保険対象として、3割自己負担ということで考えれば、20×0.3で6万円相当になります。
これが4人だとすると6万×4人で24万円が4人家族の家庭の自己負担の年間平均額となります。

乱暴な想定ですが、その年間24万円と比べると、bambooさんちの30~40万というラインは、有意に多いように思えます。やっぱりねえ・・・(がっくり)
でも、国と違って、家庭の医療費削減ってがんばるわけにはいかないです。具合悪いのに病院行かないってのはありえないし。
健康保険がなくなって年間100万負担とかなったら耐えられませんね。これは国の制度であることに感謝です。

これで、確定申告に向けて医療費の領収書のExcel化は完了。
次は株の売買記録のExcel化ですが・・・。
まあ、税金が返ってくるので、社員規則にひっかからないアルバイトの一種だと思ってやっていますが、細かくて面倒な作業ではあります。
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ももいちご

2010-01-26 22:45:02 | ちいき・食・文化
前から一度食べてみたいと思っていました。関西限定のレアないちご。

ある日偶然に、大安売りしているのを発見。
1パックに4センチくらいの巨大なイチゴが5個入って398円。
これなら買える。普通のあまおうよりちょっと高いくらいだ。
速攻でゲット。

家に持って帰ると、子供たち大喜び。
特にちび2号はいちごが大好物なので大大大喜び。3つもぺろっとたべました。
ちび2号から、しばらくの間、いちごのいいにおいがしていました。

僕も半分たべました。大きくて、甘さが濃縮していました。
(Web2.0ならぬ)いちご2.0だな。

また見つけたら買ってみよう。
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チューリップ日記その2

2010-01-25 20:40:04 | おもしろい・すき
植えてから約60日経過しました。
芽が15個になりました。あと5個でてくるかどうか。

大鉢 でてきた芽は1個から6個に増えました。
残り5個はどうなっているのでしょう。地中が気になる。


中鉢 でてきた芽は1個から3個に増えました。


ペットボトルプランターに植えた分の成長が一番早いようです。


(写真はいずれもX02NKにて撮影後8分の1にサイズ変更)

この前、二条城を探検していたときに、町家の軒先にたくさんのチューリップの鉢植えを見つけました。
うちのチューリップより芽が大きいのが多かったです。
そうか、早く出すぎたのかと心配だったけど、大丈夫そうですね。
また、うちのより密集して生えてきているのもありました。
ざっくり植えた割りには、うちのも結構いけてるのかもしれません。
ちび2号の入園にあわせて咲いてほしいな。
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二条城

2010-01-24 18:18:30 | おでかけ
ちび1号といっしょに、ぶらりといってみました。

京都は盆地なんですが、北のほうが高くて南のほうが低いので、北のほうへは「上がる」南のほうへは「下がる」といいます。
東西方向には御所の南端を基点に二条、三条、~十条があり、八条が近鉄やJR、市営地下鉄の京都駅のあるところになります。
南北方向には西大路、御前通、千本通(昔の朱雀大路)大宮通、堀川通、烏丸通、河原町通など。
この2つを組み合わせて四条堀川とか五条烏丸とかいいます。地名の大雑把な把握しやすさはピカ1ですね。碁盤の目ですし。
参考
http://www5f.biglobe.ne.jp/~umazuka/street.htm

二条城は、阪急の四条大宮駅から1キロ強。市営地下鉄東西線なら二条城前駅すぐ。JR二条からだったら東に1キロ弱。
今回は阪急の四条大宮から四条堀川にでてから上がってみました。
ケータイについているGPSでみてるとどんどん高さがあがっていきます。北へいくチャリダーはみなペダルをしっかり踏み込んでいます。

二条城の外堀は思ったより大きいです。だいたい500m四方くらいかな。
(もっと小ぶりな城かと思っていました。)
ちび1号はたたみ2畳の城だと思っていたみたい。冗談だろうけど。
2畳だと茶室みたいなもんだな。

二の丸御殿の中には狩野派の立派な襖絵が多数。虎とか迫力あるし。鶴や鷹もみごと。
徳川慶喜が諸大名と大政奉還を議論した広間は思ったより狭い。
幕臣たちはぎゅうぎゅうになっていたのではないのだろうか。

庭は、石と池と滝の配置がきれいでした。
「芝生に入ってはいけません」って書いてあったのですが、ちび1号「入って遊びてぇ~」って看板のそばでむずむずしてました。
禁止されているところで遊びたいのはわかりますが、でもやっぱり入っちゃダメです。国宝&世界遺産だから。

二の丸御殿の中~本丸を散策した後、外周の梅林(ただし今の時期はすべてつぼみ)などをぐるっと一周して1時間30分。
散歩がてらにちょうどよかったです。ベビーカーは苦しいだろうな。

入城料 小学生200円、大人600円です。
時期は梅の咲いている2月や3月のほうがよいでしょう。

社会科見学みたいだ、と喜んでいたちび1号でした。
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100倍になる壺

2010-01-23 21:57:13 | こども・教育
「いれたら100倍になる壺の話って知ってる?」
「いや、知らん。」
「ぼくはね、お金を入れてみたいんだよ。」
「あのねえ。みんながお金いれたら価値がなくなるでしょ。ほかは?」
「お父さんをいれてみたい。」
「へえ。」
「100人になったらおもしろい。」
「100人に怒られたらつらいでぇ。ちび1号を壺に入れて100人になったらどうする?」
「係りをわける。」
「じゃおとうさん100人とちび1号100人を係りにわけてみよう。どうやってわける?」
「学級会。」


係りを決める学級会はたいへんだろうな。
会社係とか学校係とか宿題係、家事係は立候補がいないだろう。少なくとも僕は立候補しないな。ちび1号もやだと言っていた。
すると、だれかがかならず「平等でじゃんけんで決めよう」と言い出す。
どうでもいいときに勝って、肝心なときに負ける、それがじゃんけん。
ただ、学期ごとに係りは変わることにしないと、かわいそうだろう。(じゃんけんの弱い人はとことん弱いので学校係が続くのはかわいそうだ。)ちび1号も同意していた。


ちび1号と学級会の結果

おとうさんは
 かいしゃ係50人
 サッカー係22人+審判3人
 野球係18人+審判4人
 散歩+パン探し係1人
 パソコン係1人
 ケータイ係1人

ちび1号は
 学校係1人
 宿題係1人
 習い事係2人(種目ごと。)
 ガンバのサポータ係(ゴール裏で飛んだりはねたりして応援する)1人
 あそび係95人(将棋4人、囲碁10人、散歩1人、キーパー2人、野球18人など)

ちび2号は
 おかあさんを探す係1人
 泣いている係1人
 あそび係98人

おかあさんは
 家事係1人
 ちび2号のお世話係1人
 野球とサッカーの応援係98人


会社係50人は今の会社から独立して年間50億くらいの売り上げ目指してがんばりや。それなら僕は左団扇。
散歩係かパソコン係かケータイ係でのんびりがいい。

ちび1号のあそび係95人は普段は家にいないそうだ。ご飯は外でたべるそうだ。それって、野良?
野良はうちにはいらん。育てられへん。

ちび2号とおかあさんの係わけはあまりにもアバウトやろ。そんなん怒られるわ。

コメント (2)
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万歩計

2010-01-22 23:25:58 | デジもの・ケータイ
僕のスマートフォン(X02NK)には加速度センサーがついている。
ソフト(NOKIA StepCounter)をいれて、毎日そのソフトを自動起動にしているので、ケータイを身につけている限り、毎日の歩いた数がカウントされている。

平日は5000歩~8000歩。
えっ、そんなに歩いているんだ。もっとすくないと思っていた。
会社の中を 徘徊 うろうろしているのだろうか。本人はそんな気はないのだが。

休みは10000歩を超えている。
が、思ったより少ない。
もっと歩いているんじゃないか、とも思っていたが。

おもしろいことに、ケータイのソフトでトレンドグラフが表示されるので、どれくらいのペースで歩いているか時系列でわかる。
1分120歩以上(おそらく分速90m~100m)であるいているときもあれば、1分100歩以下(おそらく分速60m~70m)でちんたら歩いているときもあるのがグラフでわかるのでおもしろい。
朝必死になって駅までの道をあるいているときよりも、夜会社から家に帰って来るほうが早歩きみたい。
これも万歩計をつけてみてわかったこと。

ケータイをかばんの中にいれていても、ちゃんとカウントしているのがすごい。

ちなみに、歩き10000歩で300kcalを消費するそうだ。
脂肪1kgが7000kcalくらいで燃焼するそうだから、歩いて燃やすには233333歩、1ヶ月30日として毎日7700歩ぐらいは歩いたほうがいいのかもしれない。それにはちょっと不足してそうだ。

でも、そんなことまでケータイのソフトで警告されるのは微妙に思うかもしれない。警告でなく、たまごっちみたいなのが太って表示されるのはおもしろいが。たまごっちの顔や体が風船みたく膨れて表示されていたら笑えるかもしれない。(昔、そんな感じの、ピカチュウの万歩計があったそうだ。)
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サボサボ

2010-01-22 00:10:32 | おもしろい・すき
世の中、いろんな人がいます。
長く生きていると、動物やアニメのキャラや果ては人造物、空想物に似た人を見たことがあります。

本人が意識して真似ているのは除き、
 
 はにわ、ムンクの叫び系
 信楽焼のたぬき系(多い)
 かまきり
 いかりや長介
 サンダーバードの人形
 マラソンの宗兄弟
 森田健作
 座敷童子
 ゲゲゲの鬼太郎のねずみ男
 ビリケンさん
 チキチキマシン猛レースのケンケン
 柴犬似の女性
 スケートの橋本聖子似の男性
 ちび1号そっくりの別人(親が間違えそうになるくらい激似)

が印象に残っています。

最近身のまわりに、おかあさんといっしょの「でこぼこフレンズ」にでてくる「サボサボ」(こんなの)に似た人がいるのに気づきました。

とっても背が高いのに、いつも肩をまるめて小さくなって歩いていて、小さな声ではずかしそうにしゃべります。

こそっと「サボサボ」って呼んでみました。

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なんでブログを書くのか?

2010-01-20 01:20:18 | つれづれ
なんでブログを書くのか。意味を考えてみたい。

一言で言うのは難しい。だから、それぞれのカテゴリーへのリンクと、それに対する想いを書いてみる。



酒場で友人と話しているのりで書いているのかもしれない。
昔のラジオの深夜放送のパーソナリティののりで書いているのかもしれない。
流れ流れて北へ南へ東へ西へ。住めばそこが都なり。


1日のほとんどを会社で過ごしていて、子供たちと話をする時間がほとんどない。
自分がこの世からいなくなっても、記録を残しておくと
ちび1号やちび2号が読んでくれるかもしれない。


子供たちの成長と、そのとき自分の感じたことは、残したい。それはもう、週末のおでかけが楽しくてしょうがないのだから。
その時代のある出来事に対して、自分がどういう思いを感じたかは、残したい。
いざ、話したくなったときに、頭がぼけていたりしたら、もう話せないし。


デジタル時代の黎明期として、面白い時代なんじゃないか、というワクワク感がある。
好きなことを書いていると、なんだか、たのしくなってくるし、
たまに(いつも?)頭にくることがあったときに、速攻で外に吐き出して気分転換しておきたい。


特に技術者の転職については、頭の中を1回きちんと整理したかった。
大企業、ベンチャー、中小企業の良い点、悪い点はしっかり残しておきたかった。
この辺を整理しておかないと、自分のこれからの生きる道が明確にならない。
のどもと過ぎればいっぱいいろんなことを忘れていくから、気持ちが新鮮なうちに整理したかった。
どの会社でもいいところ悪いところはあるから、短気になってはいけない。


自分が、いろんな人からもらった、いいバトンは、どんどん渡していきたい。
仕事や人材育成、人間関係で悩んでいることって、だれかがすでに体験していることだろうから。
そういう悩んだり考えたり本を読んだりした記録を残しておくのは、他山の小石くらいになるかもしれない。
仕事で自分の思い通りにいくのはまれだが、あきらめなければ10回に1回くらいは面白い仕事があるだろう。そのとき、お金がついてきたら言うことはない。


読む人になにか期待していたらいやらしくなるから、「単に書きたいから」書いている。
といってはいても、未来のちび1号やちび2号に、頭からスルーされたら正直がっかりするだろう。
でも彼らの人生は彼らの人生だ。
親のコピーになっても意味がない。
このブログはあくまでも僕が僕の人生の中で感じたことのメモだ。

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