先日、久しぶりに「埋もれた自作曲の蔵出しシリーズ」で歌ってきた。
去年の秋以来で、今年に入ってからは初めてだった。
このシリーズで歌うのは、もうこれで24回目。
これまでにも書いてきてるが、このシリーズで歌う曲は、以下の縛りを自分に課している。
さらに、毎回かぶりなし。同じ曲は歌わないという縛りも。
1、一度も公の場所で歌ったことがなくて、ひたすら埋もれてきている自作曲。
2、何十年も前に1度か2度人前で歌ったことがあるだけで、その後何十年も歌っていない自作曲。
3、新しい曲の試運転。
このうち一番多いのが「1」に該当する曲。
今回歌ったのも、多くが「1」に該当する自作曲だった。
今回歌ったのは、以下の通り。今回は大量7曲の放出になった。まあ、久々だったから。
今回の7曲放出で、これで通算93曲になった。
いつしかこんな数になってしまっているが、ここまできたら、とりあえず100曲を目指そうかな(笑)。
1、レイニー・バスストップ 作詞・曲 だんぞう
2、流血の朝 作詞・曲 ヤングだんぞう
3、雪飾る街 作詞・曲 だんぞう
4、北前船 辰悦丸 作詞・曲 だんぞう
5、夜のハイウェイ 作詞・曲 ヤングだんぞう
6、何があったか知らないが 作詞・曲 だんぞう
7、タイム・フロー 作詞・曲 だんぞう
まず1曲目の「レイニー・バスストップ」。
これは大学時代に作った。家でエレキを弾いてて何気に冒頭の部分が浮かび、それを学校で部室にいる時に、アコギで弾いて歌ってみた。
すると、たまたまその時部室にいた後輩が気に入ってくれたので、その気になった私はその曲を最後まで完成させることにした。
そして、当時作っていた多重録音による「アルバムもどき」のカセットテープに収録した。
この曲を作った当時、私は山下達郎さんに凝りまくっており、ウォークマンで学校の行き帰りに達郎さんのアルバムばかり毎日聴いてた時期があった。
なので、自分なりに達郎さんの影響を受けて作った曲だったと思う。少しオシャレな感じのポップな曲を目指したと思う。
なにやらタイトルも達郎さんっぽいタイトルになっている気がする(笑)。
互いに少しづつ意地を張り合って、中々恋人同士に進展しないカップルのことを歌った曲だった。
こんな出だし。↓
♪ 小雨にけむる たそがれのバスストップ
明日までのさよならだから 早くお帰りよ
2曲目の「流血の朝」。
これは十代後半に作ったので、一応「ヤングだんぞう」名義にしてみた。
予言の書みたいな曲を作ってみようと思って作った曲。予言もどきのようなヘンな曲。ある意味、自分の中では「企画モノ」みたいな曲だったかもしれない。
今回歌った曲の中では、浮いてる歌詞内容の曲だったと思う。
予言の書というのは、いく通りもの解釈ができるような、抽象的で一見難解な文章が綴られていることが多いが、この曲もそんな感じで作った。
人に聞かせたら「だから何が言いたいの?」とでも言われそうな歌詞ではある。
でも、予言の書って、そういうのが多くない?(笑)
実際、この曲の入ったカセットテープを友人に聴いてもらったら、「最近のだんぞうは、何を考えてるんだ?屁理屈のような曲で、ヘンな方向に行ってないか?」と言われた(笑)。
出だしのメロディは、拓郎さんの「流星」という曲の出だしに似ているが、この曲は「流星」という曲がまだなかった時期に作った曲なので、拓郎さんのメロディのパクリではなかった。
とはいえ、拓郎さんの「流星」は後に拓郎さんの名曲のひとつとして数えられるほどの大きな曲になったので、私のこの「流血の朝」は封印した。
あの名曲があったのではおこがましい気もしたし、誰かに聴かせても、きっと「流星」のメロディのパクリだと言われそうな気がしたから。
また、歌詞の内容からいっても、人には受け入れられそうもない曲にも思えたから。
今思うに、こんな歌は、制約がなくて気楽なアマチュアだから作れた曲だったかもしれない。
とりあえず出だしの歌詞だけ書いておく。
♪ やがて感傷の幕はあがり
その夜明けと共に後悔だけが 漂うだろう
初めに目覚めた者は 泣きわめき
恨みの言葉とメモと共に 自殺をはかるだろう
3曲目の「雪飾る街」。
大学時代に作った短い曲。1コーラス分の歌詞だけで終わる小品。
冬の時期じゃないと合わない曲だと思ったので、歌ってみた。
アルペジオで静かに歌う曲で、甘いラブソングだった。
雪がしんしんと降る夜、カップルがホテルの部屋にいて、窓の外の雪景色の街を見ている・・そんな状況を歌った歌。
4曲目の「北前船 辰悦丸」。
以前このブログでも取りあげた小説「菜の花の沖」に感動して、作った曲。今回の「蔵出し」では、自分の中では「目玉曲」だった。
その小説の主人公・高田屋嘉兵衛のことを歌った曲だが、実は嘉兵衛のことを題材にした私の自作曲は、もう1曲ある。
都合、嘉兵衛のことを歌った自作曲は私には2曲あることになる。
もう1曲のタイトルは「海の向こうに (男、嘉兵衛に波が来る!)」。
どちらの曲も作者としては気に入っている。
この「北前船 辰悦丸」は以前パソコンの作曲ソフトでインストバージョンを作ったことがある。メロディや雰囲気が気に入ってたので、それに歌詞をつけて「歌える曲」にしたのが、これだ。
「海の向こうに(男、嘉兵衛に波が来る!)」は北島三郎さんをイメージして作った曲で、一度だけ人前で歌ったことがあったが、こちらの「北前船 辰悦丸」は、これまで一度も人前で歌ったことはなかった。
嘉兵衛のことを歌った2曲の自作曲は、自分としては優劣つけがたいくらい気に入ってるので、いつかまた人前で披露してみたい。
ただ、嘉兵衛のことを知らない人が聴いても「誰、それ?」って感じになりそうなので、中々披露できないでいる・・。
ちなみに、辰悦丸というのは、実際に嘉兵衛が乗っていた北前船の名前だ。
出だしはこんな歌詞。↓
♪ 風が運ぶ 海鳥が群れ飛ぶ
海原の向こう 荒れる波
5曲目「夜のハイウェイ」。
高校3年の頃に作ったので、ヤングだんぞう名義で。
昔の某アニメソングのレコードのB面曲と、ムード歌謡をミックスさせたような曲。
作った当時は割と気に入っていたが、今聴くとさすがに古い雰囲気がある曲のような気がするので、ずっと自分の中で埋もれ続けてきた。でも、高校3年の時に作ったカセットアルバムには収録した覚えがある。
今回演奏メニューには入れる気はなかったのだが、ノートをめくっていたら歌詞がすぐに出てきたので、急きょ歌ってみた。
こんな雰囲気の歌詞。↓
♪ 夜のハイウェイ 夜霧が濡らし
音が眠り 寒さにひとり
コートの襟を 立てている
6曲目「何があったか知らないが」。
これは、今回歌った曲の中では一番新しい曲ということになる。
埋もれていたので引っ張り出してきて、どちらかというと、試運転のような気持ちで歌ってみた。
会う約束をして、いざ会ってみたら相手の態度が変化していることに、とまどってしまう・・・そんな状況を想定して歌にしてみた。
友人でも、仕事相手でも、久々に会ってみたら少しガッカリした経験って、あなたにはないだろうか?
そんなテーマを歌にしてみた。
自分としては割と歌いやすい曲調の歌だが、出来が良いかどうかは自分ではわからない。
自分の中でこの曲が残っていくかどうかも、今の段階ではまだ不明。とりあえず試運転。
こんな出だし。↓
♪ 何があったか知らないが トーンダウンはなぜですか?
人をその気にさせといて 態度変化はなぜですか?
そして7曲目「タイム・フロー」。
大学時代にエレキで作った曲。当時、多重録音でカセットアルバムに入れた曲だった。
もう少し派手な曲になるかと思ったが、出来あがってみたら、案外地味な曲に仕上がってしまい、そのせいか、この曲の存在を最近まで忘れていた(笑)。
弾いてみて思ったのだが、アコギで弾くのはちょっとイメージが違う。
やはりエレキで歌いたい曲かも。
今回の演奏曲の中で、一番ボロボロだったのがこの曲・・・。もうやらないかも・・。
歌詞の内容は、今の自分が歌うには、ちょっと青いかなあ・・・とは、歌ってて思ったこと。
まあ、若い頃に書いた歌詞は、今の自分が歌うには青いのが多いのは仕方ないかもね。
確か・・アベレージホワイトバンドというバンドのアルバムを聴いてて、インスパイアされて作った曲だったと思う。
以上、今回の蔵出しは上記の7曲。
実は「一円玉」という短い小品も歌ってみたのだが、ちょっと調べたら「一円玉」は、前回の「蔵出しシリーズ」で歌っていたことが判明(笑)。
なので、今回の「蔵出し」のカウントには入れてない。
あと、この日は、ボブ・ディランの某曲を、日本語に訳したバージョンで1曲歌ってもみた。そう「ディランの曲、日本語カバー」だ。
その曲を人前で歌うのは初めてだった。
そちらのほうは、いつかまた人前で歌ってみたい。
ただ、自作曲ではないので、「埋もれた自作曲の蔵出し」のカウントには入れてない。
それにしても、近年不定期に続けてきている「埋もれた自作曲の蔵出しシリーズ」、回を重ね続けて、トータル93曲にもなってしまって・・。
よく飽きずに続いてるもんだ、、、。
もうすぐ100曲になるものなあ。
自己満足だけど、得るものもあって(笑)。
当初はこのシリーズをこんなに続けていくことになるとは思わなかった。
80曲を超えたあたりから、なんとなく100という数字を「区切り」として捉えるようになっていった気がする。
とりあえず、ひとつの区切りとして、100は目指してみたい。
大ヒット曲を持ってるプロのコンサートなら、その曲目当てで見に来てるお客様もいるでしょうから、そういう曲はやらないとお客様はガッカリするでしょう。
でも私にはそういう曲はないですから(笑)。
拓郎さんや陽水さんの曲は、私は十代の頃よく聴いてましたから、なんらかの形で影響は受けたと思います。
とはいえ、色んなミュージシャンのアルバムを同時進行で聴いてもいたので、色んなミュージシャンからの影響が私の中では、ごちゃまぜだと思います。
今のように、大変数多くのオリジナル楽曲を持つ以前は。
アマチュアであると、諸事情により、そういう選曲も難しいでしょうけどね。
だんぞうさんによる作詞は、やはり、だんぞうさんの原点である吉田拓郎さん・井上陽水さんなどから意識的にも無意識的にも影響を受けていることが判りますよ。