「再来」
(上)
ソラ(どうするどうする!?いや、落ち着け自分!)
私はすっかり混乱状態になっていた。
悪魔「昨日会ったのさ。」
ソラ(こいつあっさりぶっちゃけた!?)
アポロン「ほう、どうして言わなかったソラ。」
ソラ「え・・え~っと・・・・・・(やばいやばいどうするどうする!?あ~も~!)」
ショート寸前。
ソラ「ごめんなさいっっ!!」
さんざん混乱して迷ったところあやまるという結論に達した。
ソラ「あのっ・・その・・いろいろ忙しかったし・・・すっかり忘れてたっていうか・・・本当にごめんなさい!!(言っちゃった~、アポロンにおこられる~)」
アポロン「そうか、まあしょうがないな。」
んん?
ソラ「あれ・・・?怒らないの・・・・・・?」
アポロン「我が?なぜ怒る必要があるのだ?」
ソラ「いや、だって悪魔に会ったんだよ?いけないことなんじゃ・・・」
悪魔「あっ?」
アポロン「なに?」
ソラ「へっ?」
あれ?これってもしかして・・・・・
悪魔「そ・・そうかお前それで・・・・」
悪魔は「くっくっく」と笑いをこらえながら話す。
一瞬にして私は顔が真っ赤になった。
そしてやっと気づいた。
まったく問題がないということに!!
アポロン「・・・やれやれ、なにを勘違いしておるのだか・・・・・」
ソラ「しょ、しょうがないでしょ!言ってくれなきゃわかんないじゃん!」
アポロン「ところで、ぬしは何の用だ?」
アポロンは悪魔を見てそう言う。
悪魔「俺か?俺はだな・・・・・」
?
「バシッ!」
いきなり何かがアポロンに突撃してきた。
アポロン「!・・・・・」
アポロンはかろうじでかわしたが、前足には傷がついた。
アポロン「おぬしどういうつもりだ・・・・!」
悪魔「悪いな、こいつがどうしてもお前の実力を試してみたいんだと。」
そこには昨日悪魔と一緒にいたアレスというユニコーンがいた。
といっても、今あらためて見るとその体は黒く、悪魔の瞳と同じ、赤い目をしていて、足には紫色のオーラがただよっている。
アポロンに攻撃したのはこいつだった。
悪魔「アレス、暴れすぎるなよ。」
アレス「わかっている。」
そう言うとまたアポロンにツノをむけ、突進していった。
アポロン「くっ・・・よせ、おぬしと争う理由はない!」
アレス「お前になくとも俺にはある。」
アポロンは抵抗せず攻撃を避け続けていたが、アレスの方が速い。
次々とアポロンの体に新しい傷ができていく。
ソラ「もうやめて!私たちに攻撃しないって、昨日言ってたのに、あれはうそだったの!?」
悪魔「うそじゃないさ、天使に攻撃はしてないし、あれは精霊同士の戦いだ。」
ソラ「そんな・・・・!」
アポロンは動きも鈍くなり、アレスの攻撃をかわすのもできなくなってきた。
アレス「かろうじで急所を避けているようだが、それもいつまでもつ?」
アポロン「ぐ・・・!(まずい・・・このままでは・・・・・)」
ソラ「おねがい、とめて!アポロンはさっき戦ったばっかりでけがもしているの!」
私は再び悪魔にたのんだ。
悪魔「そんなことはわかっている。」
ソラ「じゃあなんで!?このままだとアポロンが死んじゃう!!」
そんなこと考えたくなかった。
せっかく仲良くなれたパートナーが死んでしまう。
さっきのねずみとの戦いでも同じ思いが体中を駆け巡った。
考えたくないことが口からでてきたからか、思わず涙がでてきそうになった、いや、もうでてるのかもしれない。
ソラ「おねがい・・・・・もうやめさせて・・・・・・・」
悪魔「・・・・・・・・」
(下)
アレス「おわりだ。」
アレスがとどめをさすため高く跳んでアポロンをめがけて落ちてくる。
アポロン「・・・・これまでか・・・・・・・・」
私が声を上げようとした瞬間、私より先に別の声が上がった。
悪魔「アレス!!もう十分だろ!!」
「ピタッ」
アポロンの体を突き刺す直前でアレスはピタリと止まった。
悪魔「それ以上する必要はないだろ、お前は何のためにここに来た?」
アレス「・・・ふん、仕方ない・・・・・。」
アレスはアポロンを攻撃するのをやめて、悪魔のところへ向かった。
私はすぐさまアポロンに駆け寄った。
ソラ「アポロン、大丈夫!?アポロン!」
アポロン「・・・ああ、大丈夫だ・・・・・なんとか生きてる・・・。」
ソラ「・・・・・よかった・・・・ごめんね・・・・なにも・・・できなくて・・・・」
アポロン「泣くな、大丈夫だと・・・言っておろう・・・」
やっぱり私は泣いていたみたい。
悪魔「行くぞアレス、じゃあな・・・・悪かったな・・・」
悪魔は小声でそう言ってその場から去っていったが、私はアポロンの心配をするだけで精一杯だった。
私はアポロンを抱えて急いで家に戻った。
真理「どうしたのアポロン!そんなに強い相手だったの!?」
お母さんはぼろぼろのアポロンを見て、すぐに問いかけた。
ソラ「説明はあとでする!お母さん、早く薬持ってきて!」
真理「薬?人間に使う薬は精霊に効くかどうかわからないわよ。」
ソラ「じゃあどうすれば・・・このままだと・・・・・・」
真理「落ち着いて、お母さんにまかせて。」
お母さんは緑色の宝石が埋め込まれた首輪を身に着けると天使の姿になった。
そしてアポロンに手をかざし、目をつぶった。
やさしい光がアポロンの体を包み込む。
傷口がふさがっていき、しだいにその表情は穏やかになっていった。
ソラ「す・・・すごい・・」
真理「これで大丈夫よ、でもあと一日は安静にしておくことです。」
ソラ「うん、ありがとうお母さん、よかったね、アポロン。」
返事はなかったけど、その落ち着いた寝顔からは頷いているような気がしたので、私は安心できた。
そのころ悪魔は・・・・・・・・・・・・・・・
悪魔「おい、アレス、あそこまでする必要なかったんじゃないか?」
空を飛びながら悪魔はアレスに問いかける。
アレス「俺は加減なんてものは知らない、最初に言ったはずだ。」
悪魔「ああそうでした、で?どうだったよ。」
アレス「あの程度の精霊だけであのダークマインドを倒せたとは思えない、ハズレだ。」
アレスにとってハズレとは強さのことを示していた。
つまりアポロンの力を試していたということだ。
悪魔「そうか、じゃああの天使が手助けしたことになるな、なったばかりなのにたいしたもんだ。」
アレス「そんなことはどうでもいい、俺が興味あるのは強い精霊と戦うこと、
それだけだ。」
悪魔「あいかわらず戦いのことしか頭にないな。」
悪魔は鼻で笑って言った。
アレス「そういえば、なぜ俺を止めた?」
悪魔「決まっている、おまえのやりすぎを止めるために・・・・」
アレス「それだけか?俺にはあの天使が泣いていたから止めたように思えるが?」
悪魔「俺が?まさか・・・・・」
悪魔はごまかした様子でそう言った。
しかしアレスにはそのことがすぐにわかったようだ。
アレス「いい機会だから言っておく、戦いの最中に余計な感情を持ち込むことは死を意味する、女の涙に弱いなどもってのほかだ、ダークマインドの中には人間の姿に化けるやつもいる、良心なんてじゃまになるだけだ,今のうちに捨ててしまえ。」
アレスの言葉は冷たく、悪魔の心にするどく突き刺さる。
悪魔「だが、俺が止めなければお前は天使のパートナーを殺した罪で罰せられるところだったんだぞ?」
これが彼の精一杯の抵抗だった。
アレス「・・・確かにお前が止めなければ俺は危なかったかもしれない、今回はあれでよかったが、ダークマインドとの戦いのときは・・・・・」
悪魔「・・・・・わかっている。」
2人(1人と1匹)は今日も戦いへと赴く。
(上)
ソラ(どうするどうする!?いや、落ち着け自分!)
私はすっかり混乱状態になっていた。
悪魔「昨日会ったのさ。」
ソラ(こいつあっさりぶっちゃけた!?)
アポロン「ほう、どうして言わなかったソラ。」
ソラ「え・・え~っと・・・・・・(やばいやばいどうするどうする!?あ~も~!)」
ショート寸前。
ソラ「ごめんなさいっっ!!」
さんざん混乱して迷ったところあやまるという結論に達した。
ソラ「あのっ・・その・・いろいろ忙しかったし・・・すっかり忘れてたっていうか・・・本当にごめんなさい!!(言っちゃった~、アポロンにおこられる~)」
アポロン「そうか、まあしょうがないな。」
んん?
ソラ「あれ・・・?怒らないの・・・・・・?」
アポロン「我が?なぜ怒る必要があるのだ?」
ソラ「いや、だって悪魔に会ったんだよ?いけないことなんじゃ・・・」
悪魔「あっ?」
アポロン「なに?」
ソラ「へっ?」
あれ?これってもしかして・・・・・
悪魔「そ・・そうかお前それで・・・・」
悪魔は「くっくっく」と笑いをこらえながら話す。
一瞬にして私は顔が真っ赤になった。
そしてやっと気づいた。
まったく問題がないということに!!
アポロン「・・・やれやれ、なにを勘違いしておるのだか・・・・・」
ソラ「しょ、しょうがないでしょ!言ってくれなきゃわかんないじゃん!」
アポロン「ところで、ぬしは何の用だ?」
アポロンは悪魔を見てそう言う。
悪魔「俺か?俺はだな・・・・・」
?
「バシッ!」
いきなり何かがアポロンに突撃してきた。
アポロン「!・・・・・」
アポロンはかろうじでかわしたが、前足には傷がついた。
アポロン「おぬしどういうつもりだ・・・・!」
悪魔「悪いな、こいつがどうしてもお前の実力を試してみたいんだと。」
そこには昨日悪魔と一緒にいたアレスというユニコーンがいた。
といっても、今あらためて見るとその体は黒く、悪魔の瞳と同じ、赤い目をしていて、足には紫色のオーラがただよっている。
アポロンに攻撃したのはこいつだった。
悪魔「アレス、暴れすぎるなよ。」
アレス「わかっている。」
そう言うとまたアポロンにツノをむけ、突進していった。
アポロン「くっ・・・よせ、おぬしと争う理由はない!」
アレス「お前になくとも俺にはある。」
アポロンは抵抗せず攻撃を避け続けていたが、アレスの方が速い。
次々とアポロンの体に新しい傷ができていく。
ソラ「もうやめて!私たちに攻撃しないって、昨日言ってたのに、あれはうそだったの!?」
悪魔「うそじゃないさ、天使に攻撃はしてないし、あれは精霊同士の戦いだ。」
ソラ「そんな・・・・!」
アポロンは動きも鈍くなり、アレスの攻撃をかわすのもできなくなってきた。
アレス「かろうじで急所を避けているようだが、それもいつまでもつ?」
アポロン「ぐ・・・!(まずい・・・このままでは・・・・・)」
ソラ「おねがい、とめて!アポロンはさっき戦ったばっかりでけがもしているの!」
私は再び悪魔にたのんだ。
悪魔「そんなことはわかっている。」
ソラ「じゃあなんで!?このままだとアポロンが死んじゃう!!」
そんなこと考えたくなかった。
せっかく仲良くなれたパートナーが死んでしまう。
さっきのねずみとの戦いでも同じ思いが体中を駆け巡った。
考えたくないことが口からでてきたからか、思わず涙がでてきそうになった、いや、もうでてるのかもしれない。
ソラ「おねがい・・・・・もうやめさせて・・・・・・・」
悪魔「・・・・・・・・」
(下)
アレス「おわりだ。」
アレスがとどめをさすため高く跳んでアポロンをめがけて落ちてくる。
アポロン「・・・・これまでか・・・・・・・・」
私が声を上げようとした瞬間、私より先に別の声が上がった。
悪魔「アレス!!もう十分だろ!!」
「ピタッ」
アポロンの体を突き刺す直前でアレスはピタリと止まった。
悪魔「それ以上する必要はないだろ、お前は何のためにここに来た?」
アレス「・・・ふん、仕方ない・・・・・。」
アレスはアポロンを攻撃するのをやめて、悪魔のところへ向かった。
私はすぐさまアポロンに駆け寄った。
ソラ「アポロン、大丈夫!?アポロン!」
アポロン「・・・ああ、大丈夫だ・・・・・なんとか生きてる・・・。」
ソラ「・・・・・よかった・・・・ごめんね・・・・なにも・・・できなくて・・・・」
アポロン「泣くな、大丈夫だと・・・言っておろう・・・」
やっぱり私は泣いていたみたい。
悪魔「行くぞアレス、じゃあな・・・・悪かったな・・・」
悪魔は小声でそう言ってその場から去っていったが、私はアポロンの心配をするだけで精一杯だった。
私はアポロンを抱えて急いで家に戻った。
真理「どうしたのアポロン!そんなに強い相手だったの!?」
お母さんはぼろぼろのアポロンを見て、すぐに問いかけた。
ソラ「説明はあとでする!お母さん、早く薬持ってきて!」
真理「薬?人間に使う薬は精霊に効くかどうかわからないわよ。」
ソラ「じゃあどうすれば・・・このままだと・・・・・・」
真理「落ち着いて、お母さんにまかせて。」
お母さんは緑色の宝石が埋め込まれた首輪を身に着けると天使の姿になった。
そしてアポロンに手をかざし、目をつぶった。
やさしい光がアポロンの体を包み込む。
傷口がふさがっていき、しだいにその表情は穏やかになっていった。
ソラ「す・・・すごい・・」
真理「これで大丈夫よ、でもあと一日は安静にしておくことです。」
ソラ「うん、ありがとうお母さん、よかったね、アポロン。」
返事はなかったけど、その落ち着いた寝顔からは頷いているような気がしたので、私は安心できた。
そのころ悪魔は・・・・・・・・・・・・・・・
悪魔「おい、アレス、あそこまでする必要なかったんじゃないか?」
空を飛びながら悪魔はアレスに問いかける。
アレス「俺は加減なんてものは知らない、最初に言ったはずだ。」
悪魔「ああそうでした、で?どうだったよ。」
アレス「あの程度の精霊だけであのダークマインドを倒せたとは思えない、ハズレだ。」
アレスにとってハズレとは強さのことを示していた。
つまりアポロンの力を試していたということだ。
悪魔「そうか、じゃああの天使が手助けしたことになるな、なったばかりなのにたいしたもんだ。」
アレス「そんなことはどうでもいい、俺が興味あるのは強い精霊と戦うこと、
それだけだ。」
悪魔「あいかわらず戦いのことしか頭にないな。」
悪魔は鼻で笑って言った。
アレス「そういえば、なぜ俺を止めた?」
悪魔「決まっている、おまえのやりすぎを止めるために・・・・」
アレス「それだけか?俺にはあの天使が泣いていたから止めたように思えるが?」
悪魔「俺が?まさか・・・・・」
悪魔はごまかした様子でそう言った。
しかしアレスにはそのことがすぐにわかったようだ。
アレス「いい機会だから言っておく、戦いの最中に余計な感情を持ち込むことは死を意味する、女の涙に弱いなどもってのほかだ、ダークマインドの中には人間の姿に化けるやつもいる、良心なんてじゃまになるだけだ,今のうちに捨ててしまえ。」
アレスの言葉は冷たく、悪魔の心にするどく突き刺さる。
悪魔「だが、俺が止めなければお前は天使のパートナーを殺した罪で罰せられるところだったんだぞ?」
これが彼の精一杯の抵抗だった。
アレス「・・・確かにお前が止めなければ俺は危なかったかもしれない、今回はあれでよかったが、ダークマインドとの戦いのときは・・・・・」
悪魔「・・・・・わかっている。」
2人(1人と1匹)は今日も戦いへと赴く。