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天使と悪魔 第13章 「子供の見解」
今日もいつもどおりの学校生活の1日が始まった。
あいかわらず担任の賀川先生が5分遅れてホームルームを始める。
あれから3日・・・・・・
学校から帰るとすぐピアノの練習をしている。
もちろんアポロンのためである。
ピアノを弾くことで喜んでくれるのはこちらとしても嬉しいことだから苦ではないが、さすがに指が疲れを見せてきた。
たまには友達とどこか遊びにでも行きたいときもあるが、紗江は茶道部だし、ルミは放課後に遊ぶことはあまりない。
だとしたら他の子と遊べばいいのだが、皆、部活なのである。
今部活に入っていないのは私とルミぐらいである。
他にもいるのだろうが少ないだろうし、話したことがない子が多い。
だから皆遊ぶんだったら土日と相場が決まっている。
放課後はいつも暇だったのでピアノの練習という「すること」が見つかってよかったと思う。
賀川「え~、最近この学校付近で万引きが発生しており、その犯人が学生だったという目撃情報がでています、ないとは思いますがこのクラスでそんなことをしている人がいるならそれは間違いなく犯罪ですのでやめるように・・・」
「ガラガラ」
ツバサ「はよざいまーす。」
賀川「黒陽ォォォ!おまた遅刻かぁぁ!最近多いぞ!もっと早く来れないのか!」
ツバサ「いやっ、無理ですね。」
賀川「お前それじゃあ部活の朝練もでられないんじゃないか!?」
ツバサ「朝練がある前の日は早く寝てるんで。」
賀川「だったら普段もそうしたらいいだろう!」
ツバサ「いやっ・・・・・無理ですねぇ。」
教室に皆の笑い声が響く。
こいつふざけてるよ。
賀川先生相手に完全にふざけて遊んでいる。
だから黒陽はクールなところがあっても人気がでるのだろう。
クールというのは悪くとらえれば暗いとかノリが悪いことにつながる。
だが黒陽は暗くもなければノリが悪いわけでもない。
天然なのか、そこまで考える策略家なのか・・・こないだ無駄に人気が出ることは嫌がっていたのでたぶん天然だ。
賀川「・・・え~、話は戻りますが・・・・・・・」
もう賀川先生はあきらめたのか黒陽に座れとも言わずに話しを続けた。
黒陽はまったく気にせず席に座る。
賀川「もし友達にそんなことをしてる人を見かけたら、それは犯罪だ、いますぐやめろ、と注意してあげてください、以上。」
そう言うと賀川先生は職員室へと戻っていった。
ルミ「万引きかぁ・・・・・そういうことをする人はゲーム感覚でしているってテレビで見たことがある。」
ソラ「ゲームって、盗られる人の気持ちわかってないのかな。」
紗江「わかってないんじゃないかな、きっと見つかって怒られても反省しないと思うよ、機嫌悪くするだけ。」
紗江はわかっているかのようにそう言った。
こういうふうに少し大人びたところがあるのが紗江だ。
それにしても万引きなんてなんでするのかわからない。
本当にほしい物があって我慢できないなら少しはわかるけど、いや、それでもいけないことには変わりないが。
ルミ「遅刻常習犯の黒陽さん、どうでしょうか?」
ルミが急に黒陽に話を振る。
私、ルミ、紗江、黒陽、アラタ君の5人は席が近いのでこうやって皆で話してたりする。
他の近くの人はそばで聞いて笑ったり、話に参加することもある。
ツバサ「なんで俺に振る。」
ルミ「やってることは違うけど同類でしょ。」
いや違うでしょ、万引きは犯罪だけど遅刻は犯罪とは遠くかけ離れた物だ。
ツバサ「一緒にすんな、大体万引きするやつなんて人のこと考えられない馬鹿だ、自分がただ楽しいからやる、それだけだろ、悪いことをしている自覚なんてないだろうな。」
ものすごいこと言うなこの男は。
ルミ「え~、ずいぶん毒舌でしたね、アラタさん、親友のこういう意見に対してどう思いますか?」
いつのまにかルミの手にはマイクが握られてる。
話を聞いていた誰かが持ってきたのだろう。
マイクなんてどこから持ってきたんだとツッコミたくなるが気にしないでおこう。
すっかり司会者状態のルミがアラタ君にマイクを向ける。
アラタ「う~ん・・・ツバサが言ってることもわかるけど、悪いことをしている自覚がないならそれをわからせてあげることが必要だと思うんだ、それに学生っていったらまだ子供だからそういうのをきちんと大人が教えてやるべきじゃないかな。」
黒陽とは違い、冷静な意見だ。
ていうか自分も子供だっていうのにしっかりしているなあ。
ルミ「はい、ありがとーございました、アラタさんは若いのにたいしたものですねぇ、今週のテーマは万引きについて、ゲストは剣道部の神木さん、同じく黒陽さんでしたぁ、それではまた来週~。」
ルミの見事な司会者っぷりでこの長い会談が終了した。
それと同時に1時間目開始のチャイムが鳴った。
最初の授業は理科。
大好きな空斗先生の理科だ。
チャイムが鳴り終わってすぐに空斗先生は教室に入ってきた。
いつものように日直が授業開始の号令をかける。
理科の時間は幸せ。
先生はかっこいいし、わかりやすく説明してくれるから楽しい。
勉強は内容がわかれば楽しい。
楽しい時間はあっというまに過ぎ、1時間目終了のチャイムが鳴る。
ソラ「は~、一日中ずっと理科か体育だったらいいのにな~。」
紗江「ソラは結構運動神経いいよね、私なんて全然。」
でもそれぐらいしかとりえがない。
ソラ「運動できたってなぁ~、体育祭で活躍できるくらいのメリットしかないよ。」
ルミ「万引きしたやつ見かけたら追っかけて捕まえられるんじゃない?」
今、私は頭に光が衝突するような使命的なものを感じた。
万引き犯を捕まえる?
これはもしかして天使の仕事ではないだろうか。
万引き=犯罪=ダークマインド・・・・・・・・!?
いや、でもまたアポロンが・・・・・・
紗江「・・・ソラ?顔怖いよ?」
ソラ「えっ!?ああうん、大丈夫。」
ルミ「もしかして本気にしちゃった?ソラは正義感強いからな~。」
ソラ「まさか!ありえないって。」
とりあえず今日の残りの授業が終わってから考えよう。
今日もいつもどおりの学校生活の1日が始まった。
あいかわらず担任の賀川先生が5分遅れてホームルームを始める。
あれから3日・・・・・・
学校から帰るとすぐピアノの練習をしている。
もちろんアポロンのためである。
ピアノを弾くことで喜んでくれるのはこちらとしても嬉しいことだから苦ではないが、さすがに指が疲れを見せてきた。
たまには友達とどこか遊びにでも行きたいときもあるが、紗江は茶道部だし、ルミは放課後に遊ぶことはあまりない。
だとしたら他の子と遊べばいいのだが、皆、部活なのである。
今部活に入っていないのは私とルミぐらいである。
他にもいるのだろうが少ないだろうし、話したことがない子が多い。
だから皆遊ぶんだったら土日と相場が決まっている。
放課後はいつも暇だったのでピアノの練習という「すること」が見つかってよかったと思う。
賀川「え~、最近この学校付近で万引きが発生しており、その犯人が学生だったという目撃情報がでています、ないとは思いますがこのクラスでそんなことをしている人がいるならそれは間違いなく犯罪ですのでやめるように・・・」
「ガラガラ」
ツバサ「はよざいまーす。」
賀川「黒陽ォォォ!おまた遅刻かぁぁ!最近多いぞ!もっと早く来れないのか!」
ツバサ「いやっ、無理ですね。」
賀川「お前それじゃあ部活の朝練もでられないんじゃないか!?」
ツバサ「朝練がある前の日は早く寝てるんで。」
賀川「だったら普段もそうしたらいいだろう!」
ツバサ「いやっ・・・・・無理ですねぇ。」
教室に皆の笑い声が響く。
こいつふざけてるよ。
賀川先生相手に完全にふざけて遊んでいる。
だから黒陽はクールなところがあっても人気がでるのだろう。
クールというのは悪くとらえれば暗いとかノリが悪いことにつながる。
だが黒陽は暗くもなければノリが悪いわけでもない。
天然なのか、そこまで考える策略家なのか・・・こないだ無駄に人気が出ることは嫌がっていたのでたぶん天然だ。
賀川「・・・え~、話は戻りますが・・・・・・・」
もう賀川先生はあきらめたのか黒陽に座れとも言わずに話しを続けた。
黒陽はまったく気にせず席に座る。
賀川「もし友達にそんなことをしてる人を見かけたら、それは犯罪だ、いますぐやめろ、と注意してあげてください、以上。」
そう言うと賀川先生は職員室へと戻っていった。
ルミ「万引きかぁ・・・・・そういうことをする人はゲーム感覚でしているってテレビで見たことがある。」
ソラ「ゲームって、盗られる人の気持ちわかってないのかな。」
紗江「わかってないんじゃないかな、きっと見つかって怒られても反省しないと思うよ、機嫌悪くするだけ。」
紗江はわかっているかのようにそう言った。
こういうふうに少し大人びたところがあるのが紗江だ。
それにしても万引きなんてなんでするのかわからない。
本当にほしい物があって我慢できないなら少しはわかるけど、いや、それでもいけないことには変わりないが。
ルミ「遅刻常習犯の黒陽さん、どうでしょうか?」
ルミが急に黒陽に話を振る。
私、ルミ、紗江、黒陽、アラタ君の5人は席が近いのでこうやって皆で話してたりする。
他の近くの人はそばで聞いて笑ったり、話に参加することもある。
ツバサ「なんで俺に振る。」
ルミ「やってることは違うけど同類でしょ。」
いや違うでしょ、万引きは犯罪だけど遅刻は犯罪とは遠くかけ離れた物だ。
ツバサ「一緒にすんな、大体万引きするやつなんて人のこと考えられない馬鹿だ、自分がただ楽しいからやる、それだけだろ、悪いことをしている自覚なんてないだろうな。」
ものすごいこと言うなこの男は。
ルミ「え~、ずいぶん毒舌でしたね、アラタさん、親友のこういう意見に対してどう思いますか?」
いつのまにかルミの手にはマイクが握られてる。
話を聞いていた誰かが持ってきたのだろう。
マイクなんてどこから持ってきたんだとツッコミたくなるが気にしないでおこう。
すっかり司会者状態のルミがアラタ君にマイクを向ける。
アラタ「う~ん・・・ツバサが言ってることもわかるけど、悪いことをしている自覚がないならそれをわからせてあげることが必要だと思うんだ、それに学生っていったらまだ子供だからそういうのをきちんと大人が教えてやるべきじゃないかな。」
黒陽とは違い、冷静な意見だ。
ていうか自分も子供だっていうのにしっかりしているなあ。
ルミ「はい、ありがとーございました、アラタさんは若いのにたいしたものですねぇ、今週のテーマは万引きについて、ゲストは剣道部の神木さん、同じく黒陽さんでしたぁ、それではまた来週~。」
ルミの見事な司会者っぷりでこの長い会談が終了した。
それと同時に1時間目開始のチャイムが鳴った。
最初の授業は理科。
大好きな空斗先生の理科だ。
チャイムが鳴り終わってすぐに空斗先生は教室に入ってきた。
いつものように日直が授業開始の号令をかける。
理科の時間は幸せ。
先生はかっこいいし、わかりやすく説明してくれるから楽しい。
勉強は内容がわかれば楽しい。
楽しい時間はあっというまに過ぎ、1時間目終了のチャイムが鳴る。
ソラ「は~、一日中ずっと理科か体育だったらいいのにな~。」
紗江「ソラは結構運動神経いいよね、私なんて全然。」
でもそれぐらいしかとりえがない。
ソラ「運動できたってなぁ~、体育祭で活躍できるくらいのメリットしかないよ。」
ルミ「万引きしたやつ見かけたら追っかけて捕まえられるんじゃない?」
今、私は頭に光が衝突するような使命的なものを感じた。
万引き犯を捕まえる?
これはもしかして天使の仕事ではないだろうか。
万引き=犯罪=ダークマインド・・・・・・・・!?
いや、でもまたアポロンが・・・・・・
紗江「・・・ソラ?顔怖いよ?」
ソラ「えっ!?ああうん、大丈夫。」
ルミ「もしかして本気にしちゃった?ソラは正義感強いからな~。」
ソラ「まさか!ありえないって。」
とりあえず今日の残りの授業が終わってから考えよう。
楽しみにしてくださる皆様、ご理解のほど宜しくお願いします。
ここで終わるか、続きを再開sるかは本人のみぞ知る・・・と言うことで
☆読者サービスで著者近影
すくすくと伸びていますね♪
受験頑張って下さい。
受験がんばります!