以前から、フェルツマンの「イギリス組曲」が欲しかったのですが、最近、やっとゲットしました(カメラータトウキョウ、CMCD 20068-9)(録音2005年12月14日、15日)(2007.4.20)。確か、去年NHKのBSでイギリス組曲第6番を演奏しているのを見たことがあります。CDのジャケットに“フェルツマンの演奏を聴くと、心が静かにざわめきはじめる。”とあるのですが、彼の演奏がどういう特徴があるのかは良く分かりません(いつもながらまだ解説書は読んでません)。カメラータの録音はどれも音がクリアで、かつまろやかで綺麗ですが、この録音も快い響きです。イギリス組曲は多くの演奏家が弾いていますが、ピアノでの演奏は今までヒューイットとグールドの録音が気に入っていました。フェルツマンの演奏には、彼らのような特別に強い個性を感じないのですが、熟練した技巧に裏打ちされた正確で歯切れの良いタッチで、欠点の無い緻密な演奏で、この曲の構成も良く分かるように思います。5番、6番は平均律とイメージが似ているように感じますが、晩年とは違う、バッハの若さを感じます。フェルツマンはパルティータも録音していますが、平均律、フランス組曲のCDが早く出ないかと楽しみにしています。CDジャケットやテレビで見た彼の印象は、ちょっと頑固なおじさんです。