本間至恩 第5節制勝の隠れた殊勲者

高木善朗の光が強すぎて、相対的に光の濃さが薄れてしまったけども、2021明治安田生命J2リーグ第5節における背番号10番の働きは、分かりやすい結果以上に効いていたと評価します。
出場停止明けの前節、対ザスパクサツ群馬戦は、ハッキリ書いて存在感がなさすぎました、彼は。
一人だけ蚊帳の外、という陳腐な表現が相応しいほどに。
退場したこと、“代理”の星雄次が結果を出したこと、それらが精神的な足枷になったのか？と心配になったほど。

でも伊達に中学1年生にして、アルビレックス新潟U-15の背番号10番を託されてはいません、この逸材は。
対東京ヴェルディ戦は、1得点1アシスト以上の効用をチームにもたらしてくれました。


先制点は、本間のスルーパスから。

2点目は、至恩が中央に突っかけて東京ヴェルディの選手を、なんと4人も引き付け(！)堀米悠斗にスルーパス。
おかげで、堀米は楽々とセンタリング。
4人も本間至恩に構ったので、東京ヴは自陣に人がいながら、歪な配置関係になり、高木善朗に難なくヘディングシュートを打たれる始末。

そして3点目、事実上、勝利を決定づけたゴールは至恩によるもの。
始まりは、彼自身。
自陣で、相手選手の背後からボールを突っつき、新潟ボールにして、相手陣内のファーサイドで待機。
東京VのDF陣の注意不足もあったけど、死角で待ち構えてのシュート。
お見事。

高木善朗のPKの発端は、巻き戻すと本間のプレスバックからだったのはご案内の通り。

今後アルビレックスを迎え撃つチームはどこも、背番号33番を重点的に監視するでしょう。
そうなると、背番号10番が如何に活躍するかに浮沈が懸かります。
3月27日のような、ド派手でなくても、効果的な攻撃と守備を行い、相手をより困惑させてほしい。