花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

手応え

2022年02月26日 | 研究
沖縄の土で三和土を試作しているフローラハンターズ。
先日、作った三和土に水を流し込んでみました。
それがこの写真。左は三和土にしていない赤土ですが
あっという間に赤い水が流れ出しています。
沖縄の赤土問題でよく赤く染まった海の写真を見ますが、まさにこの状態。
この粘土は粘着性が低いといわれているので
おそらく細かい粒子の粘土が分散し、漂っているのだと思います。
しかし右の水は透明です。これは左と同じ赤土を三和土加工したもの。
しっかりと固化されているので赤い水が流出していません。
もし植物に覆われていない赤土が雨で流されるのが原因のひとつであれば
うまい施工場所を見つけれれば、少しは効果が期待できそうな予感がします。
この後、成分分析も行いましたが、消石灰を使っているのにpHは8前後。
今のところ想定通りの結果が出ています。
ただ石垣島は年間2,100mmと日本の平均よりも降水量が多いところ。
また台風銀座とも呼ばれています。
豪雨で三和土が壊れてしまうかもしれないので、
実用化できるかは、これから行われる耐久性にかかっています。
実験は卒業式と入試の数日間というわずかな合間で行われます。
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for 美ら海

2022年02月26日 | 研究
こちらは三和土の材料といいたいところですが違います。
左は硫酸マグネシウム、真ん中は塩化マグネシウム。
そして右端が苦土石灰です。
実はこれらによって消石灰の添加割合を減らし、
土壌を固化させる実験も行っています。
なぜなら消石灰を使うとどうしてもpHがあがります。
いくら沖縄の粘土が吸着してくれるとはいえ
石垣島は世界一美しい海といわれ世界遺産。
周辺の環境や生物のことを考えると低いこしたことはありません。
そこでpHがあまり上昇しないこれらを用いて
土壌が固化するのかを試しているのです。
単に目的の三和土を作るのではなく
新しいことにも遊び心をもって挑戦するのがフローラの流儀。
ここでもフローラらしさが輝いています。
2015年頃に開発された草花サンパチェンスを使った
水質浄化システムにはTYPE 1、TYPE2、TYPE3と3種類ありました。
そしてその技術を応用して世界大会に臨んだ時は
フローラではTYPE W(for world)と呼んでいました。
今回の土壌流出技術はTreasure Huntersが考案した開発途上国用ではなく
より環境に配慮したfor Ishigaki、for 美ら海。
アイデアが実現するか男子たちのチャレンジが楽しみです。
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