私の計算機（電卓）

うちの職場に暴れ馬のようなお方がいらっしゃいます。

なんで？
というぐらい毎回ちょっとしたことでお暴れになります。

“やめてー、暴れないでー！”

心の中で叫んでも、
相手の心の声を拾ってくれるほど、
察する力を持ち合わせていないこの方。

常時暴れていらっしゃいます。

この間は暴言吐きまくりながら、暴れついでにカウンターの所でスカートの下のストッキングを上げてました。

暴れながら上半身と下半身が違うことが出来るって、もう間違いなく暴れ上級者です。脳みそは身体にどんな信号を送ってるんでしょうか？凡人には理解不能です。


でぇ、そんな暴れん坊将軍が今日もひと暴れ。

カウンター専用の電卓が見当たらなかったことで、軽く暴れ始めました。
「私の計算機！私の計算機！」と大声で言いながらオフィス中を探し始めました。かと思ったら、その辺の人に「なんで私の計算機がない！？」と八つ当たりしてます。もう一度いいますけどカウンターで共用しているカウンター専用の電卓です。

少しして、オフィス中をうろうろした末に見つけ出した“私の計算機”でようやく計算を始めてくれました。（ちなみに、その電卓、自分でどこかに持っていってたんですよね。それをすっかり忘れて探しまくってたっていうね。）



・・・でぇ、それで無事終わってくれれば良かったのに。


暴れん坊将軍はやっぱり馬にまたがって砂浜を駆けてくるもんですよ。
暴れるために。

うちの暴れん坊もそこから本気で暴れ始めました。計算機（電卓）使ってるのに計算が合わないのか、ひとしきり電卓に文句を言い、挙句電卓をバンバンと素手で攻撃し始めたわけです。電卓相手に繰り広げられる殺陣シーン。お見事の一言です。

時は21世紀。世界第2位の経済大国となったここ中国において電卓に平手打ちをかます暴れっぷり。見事としか言いようがありません。

もうね、事件。
ついでにいうとこんなのが毎日。

でもね、もうだいぶ許せるわけです。
暴れてても、寛大な心で見ていられるわけです。
今なら宣教師にでもなれる広い心を持ち合わせちゃってるわけです。

なぜなら、暴れるのを見るたびに、ニッポンジンの繊細な神経ってーやつを失わされていってるからです。鈍感にならないと見てられないからです。最近は鈍感力鍛えすぎて、もはや半分馬鹿になってんです。

やべー、だいぶ私も侵食されちゃってるなー、こりゃあ。
あー、そして、こうやって色んなもんが侵されていくんだろーなー。