「一家に一台、井財野友人ですねぇ」
と、1年に一回くらいある。
多分誉め言葉だ。当意即妙なアレンジを、その場でやってしまうような時に言われるのだが、嬉しいかと言われると、正直なところ、それほど嬉しくはない。
一家に一台と言えば、電気冷蔵庫、電気掃除機辺りが思い浮かぶ。
「うわぁ、電気冷蔵庫みたいですねぇ」
と言われて、嬉しい人がいるだろうか。
しかし、電気冷蔵庫や電気掃除機がどれ程すごいか、ちょっと考えればわかる。電気冷蔵庫がなかった頃、父の話によれば、氷室から氷を買って、冷蔵庫の上に入れて、それで冷やしていたと言う。
でも、なぜ冷蔵庫や掃除機みたいと言われて嬉しくないか。
やはり、各家庭に普及しているからだろう。
どう言われたら嬉しいか……。
モーツァルトみたい、クライスラーみたい、は、さすがにおこがましい。
そこで思い出したものがあった。
「自動洗濯物たたみ機」
これは多分、皆さん欲しいのではないだろうか。
これが普及しないのは、まだ高価だから。数年前だが、数百万円した。
でも一家に一台あるといいなあ、と誰でも思うだろう。
そうだ、自動洗濯物たたみ機みたいだと言われたと解釈すれば良い訳だ。
皆さん、自動洗濯物たたみ機のように仕事をこなすので、仕事ください!
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