Hirokaz' Diary

Ondangwa Life in NAMIBIA

個人写真

2007-01-31 20:11:21 | Weblog
 写真は、私の担当クラスの12C(高3)です。写真を撮るよ、というと、結構喜んでくれました。なかには写真嫌いな子もいましたが…。デジカメにも興味津々。「クラスの写真名簿を作って、みんなの顔と名前を早く覚えたいんだよ」と説明すると、みんな納得して協力してくれました。しかし、意外と時間がかかりました。なぜなら、彼らは名簿順を理解していませんでした。自分のクラスの名簿番号を知らないのです。それも無理もありません。名簿順にならぶ機会もないし、クラス間の入れ替えもあるし、そもそも名簿の番号にあまり意味がないからです。こちらとしては、その順に撮っていかないと、あとでファイルの整理がしにくいので、どうしても順番通りに撮りたかったのです。
 さらに、写真を撮っている間に、自己紹介カードを書かせました。結構たくさん書いてくれたので、うれしかったです。そのなかにコメントの欄を設けたのですが、それがまたおもしろかったです。将来の夢が書いてある子がたくさんいました。男の子はサッカー選手やエンジニアが多く、女の子は医師や看護師が多かったです。先生は医師にならんで、人気のある職業でした。ちょっと、高校生としては子どもじみた将来像ですが、それだけ世の中を知る機会が少ないということかな…。なかには、地域の団体に入って、孤児の世話をしたいという子もいました。感心してしまいました。あと、Grade12(高3)でこんな子もいました。「クラスのみんなに一言」と前置きして、「この一年間勉強に励もう!」ですよ。ホントかよ。

教科書配布

2007-01-29 20:56:04 | Weblog
 写真は、ナミビアの中等・高等教育で採択されている教科書です。高等課程はイギリスの教科書(左)をそのまま使っていますが、中等課程はナミビア独自の教科書(右)で、地域教材や途上国を考慮した実験の紹介など、なかなかの仕上がりになっています。
 しかし、残念なことに、すべての生徒に教科書は行き渡りません。絶対的に数が不足しています。Grade10や12の生徒は全員もらえると思っていたのですが、教科によっては共有の形でしか配布できないとは…。他学年については、悲惨な状況としか言いようがありません。これだけ豊かな国なのだから、教科書くらい全生徒分予算をつけろよ、と言いたくなります。省庁予算の浪費ぶりの話を聞くたびに、腹が立ってきます。
 幸いGrade12の物理・化学の教科書は全員分ありました。Grade12の生徒を数人呼んで、教科書を運ばせ、教室で配布しました。貸与の形なので、誰がどの教科書をもっているか、蔵書番号を控える作業をクラスリーダーに行わせました。かなりきっちりやってくれたので安心しましたが、何人かの生徒には番号がふってありませんでした。どうしたのか聞いてみると、教科書を自分で買って持っているとのこと。お金持ちの家庭なのでしょう。
 さて、先輩が使った教科書は程度のよいものと悪いものが混在します。生徒はあまり質にこだわらず、上から順に取っていきました。なんでいいのを選ばないんだろうと思い「いくつかすごく古い教科書があるからごめんね」と言いました。驚いたのは、そのときの生徒の返答です。「一人ずつちゃんと1冊あることが何よりうれしい」…こんな返答は予想もしていませんでした。生徒は素直に感動して、教科書を受け取っていたのです。日本の子どもたちにはない感覚でした…。

必要は発明の…

2007-01-29 02:00:33 | Weblog
 私の住んでいるブロックGはGrade11の女子寮になっています。Grade11は11クラスもあり、本校のGrade10から進級した生徒は約70名しかいません。Grade10はもともと2クラスしかないからです。だから、ほとんど新顔ばかりです。お互いまだちょっと警戒している感じ。私たちに対しても「なんでここに中国人が?」みたいな…。でも、日本人の先生がいるということが、だんだん広がってきました。
 今回のGrade11の寮生はおとなしい感じです。まだ、ネコをかぶっているのかな?朝7時きっかりに全員寮を出るし、アフタヌーンスタディ(15:00~16:30)や、イブニングスタディ(19:00~21:00)にはきちんと出席するし、夜23:00には静かになるし、洗濯物を私たちの洗濯ロープに勝手に干さないし、今のところお行儀がいいようです。
 ところで、最近困ったことが…。寮が稼働したせいか、水圧が一気に下がり、シャワーが出なくなりました。このままではお風呂に入れないので、何とかアイデアをひねり出しました。台所の水は勢いがないものの何とか出るので、それをスーパーのレジ袋にたっぷり入れて、シャワーのノズルにひっかけて、穴をプスッと開けると、見事なシャワーのできあがり。写真のレジ袋が…むなしい~。

ゴキブリバトル

2007-01-29 01:54:09 | Weblog
 約1ヶ月間家を空けていたせいもあってか、我が家はゴキブリの巣と化しています。1日平均30匹を退治するのにも疲れてきたので、元を止めなければと思い、台所やお風呂場の穴という穴をすべてコーキング(パテで埋める作業)をしました。
 こちらのゴキブリは日本のより小型の種類で、ちょうどチャバネゴキブリにそっくりです。小型なので動きは全速力でもそんなに速くなく、すぐに退治できます。ギラギラした汚らしさはないのですが、フンをあちこちにばらまくので、たまったものではありません。とにかく、物陰に隠れるのが得意なので、ちょっとした陰や隙間にいたりします。ふきんのしわとか、何かの裏側とか、空き箱の中とか…。先日、布製の鍋敷きを持ち上げたら、10匹くらい隠れてて、ぼたぼたっと落ちてきました。ぞぞーっ。
 活動時間は夜間ではありません。24時間です。パンくずや残飯などを完ぺきになくしても、普通に這い回っています。どうやら、水を飲みに来ているようです。だから、食べるものがないお風呂場にも現れるのです。シャンプーの陰や、シャワーカーテンのしわの中に潜んでいます。しかも、今日なんて親子でいました。2匹の親とたくさんの子どもたち…。殺虫剤で全滅させてから、蛇口と壁の間の隙間を埋めました。ここから出入りしているとみたからです。少しは減ってくれるかなぁ。最近では、少しくらいちょろちょろしてても気にならなくなってしまいましたが…。何かもっといい方法はないかなぁ。
 あっ、写真は全然関係ないけど、旅行中のときものです。はじめて、本物のサソリを見ました。体長15cm級のでかい種類です。朝起きたら、テントの外にいて、ビックリ!!

忍者顔負け

2007-01-26 19:59:31 | Weblog
 近道をしようとして、草むらを歩いていると、たくさんの植物の種子が靴にくっついてきます。日本でも、ズボンや服にびっしりくっついてくることがありますよね。植物も種子を遠くに運ぶために必死の工夫をしているのです。
 しかし、ナミビアの場合、そんな悠長なことは言ってられません。日本のはヒゲが引っかかる程度のしくみですが、こちらのはトゲが刺さるしくみです。しかも、種子自体が「くさび形」をしているので(写真を見てください)、どの方向から踏んでも、靴底に刺さるのです。種子がものすごく固くて、鋭いので、はっきり言って凶器です。忍者が使う「巻きびし」にそっくりです。裸足で歩いたら、きっと血だらけになりまサッカーボールもたった1日で外の模様が消え、カッターで切られたようにズタズタになります。日本よりはるかに速いペースで、ボールがダメになったり、自転車がパンクしたりします。恐るべし植物の種子…。何もあそこまで、進化しなくても…。

扇風機

2007-01-26 19:49:01 | Weblog
 ついに耐えきれなくなって、扇風機を買ってしまいました。N$125(約2000円)。別に高くないんだけどね。何で今まで我慢していたんだろう。なんだか最近、節約するのが馬鹿馬鹿しくなってきました。旅行で派手に使いすぎたからかなぁ。そうではなく、日本円で考えてみると納得できます。こちらでは毎月約4万円の生活費で暮らしているんだけど、それを切りつめて、窮屈な生活をして、貯めたところでせいぜい1万円でしょ。日本に帰れば、そんなにがんばらなくても、月1万くらいは貯まります。そう考えると、ここでの我慢はなんか…ね。
 とにかく、扇風機は快適です。写真のように窓に設置するタイプのファンなので、部屋全体に風がいきわたります。特に夜は、外の涼しい空気が部屋に入ってきて、最高です。実は以前、あせもに悩まされていました。赤ちゃんじゃあるまいし、この歳であせも?それほど暑いということです。学校がお休みだったとき、約1ヶ月の涼しい首都生活で完治しましたが、またぶり返すのではないかと心配しています。北部は夜でも35℃近くあります。
 扇風機…ありがたや、ありがたや。

入学準備

2007-01-25 02:50:30 | Weblog
 「今からですか?」生徒の入学前日のこと、そろそろ夕飯の支度でもするかなと思っていた矢先、急な仕事を校長先生から頼まれました。クラス名簿や、教室のネームタグ、クラス担任名簿などの作成でした。「明日、生徒が全員集まるから、クラス名簿で自分のクラスを確認して、教室のクラス名を見て、入室できるようにしたいんだよ」って、何を今言っているの?って感じでした。これらが必要なのは明日の朝ですよ。結局、誰も何もやらないまま、今に至る…ですか?ほとんど呆れながら、校長先生についていき、学校を開けてもらって、作業をはじめました。
 すべて終わったのは夜の9時半。もう、飯も食ってないんだから、勘弁してくださいよ。でも、考えてみると校長先生もたいへんだなぁ。校長、動きすぎ?でも、他の先生が全然動かないから…。それにしても、もっと人をうまく使えるといいのにね。昼間、ただしゃべっているだけのご年配の女性教師の力をうまく活用できないのかなぁ。なんて思っちゃいます。
 写真は全然関係ないけど、旅行中のときものです。南部の港町ルーデリッツの海岸です。海の向こうに砂漠が確認できますか?砂漠と海が隣接…非常に珍しい地形だそうです。

ナミビア旅行記~出会い編

2007-01-15 03:02:08 | Weblog
 写真はナミビア隊勢揃いの6名です。砂漠の町セスリムにあるロッジで食事をしているときのものです。こういう旅行も、これが最初で最後かな…。
 この旅行中、いろんな人と出会いました。この旅行の少し前、ナミビア北西部ダマラへ5泊6日で旅行をしたんですが、そのときのドライバーにキャンプサイトで偶然会ったし、日本人団体客にも何組か会いました。年越しがナミビアかぁ。なんとも贅沢な過ごし方だなぁ。現地の日本人ガイド(女性)にも出会いました。こちらの人(イギリス系白人)と結婚して、二人でガイドをしているそうです。日本人、結構入り込んでいるじゃん。私たちとコースが似ていて、3日くらい一緒だったかな。無料でいろいろガイドしていただいちゃいました。ラッキー。
 現地の子どもとのふれあいもありました。スピッツコップは近くのエロンゴ山やブランドバーグと並んで、豊富な種類の鉱物が産出するところで有名です。このあたり一帯はかつての火山地帯です。道ばたのあちこちに、鉱物の原石を売る出店があるのですが、そこの村に住む子どもたちが店番をしていました。木を組んだだけの粗末な店でしたが、村人からすると、唯一の現金収入源。店番の子どもたちも必死です。それにしても、子どもとはいえ、鉱物の名前をよく知っていることに驚きました。どうやって集めたのか聞いてみると、自分たちでときどき採掘に行くそうです。彼らにとっては苦労して集めた宝物。アクアマリン、シトリン、ガーネット、アメジスト、トルマリン、フローライト、クォーツなど、その鉱物の美しさ以上に、目をキラキラ輝かせて説明してくれました。
 さて、こうして旅行をしてみると、日本からもかなり来ているんだなぁと感じることがたくさんありました。観光地の案内所の窓にツアー会社のシールがペタペタ貼ってあるのですが、日本のシールもちらほら。日本語が書いてあるだけで、うれしくなりました。でも、ツアーはまだ高いと聞きます。格安ツアーがないので、航空券だけを安く手に入れて(タイ経由で往復10万円というのがあります)、あとは現地の日本人に案内してもらうというのが安上がりです。あっ、私か?

ナミビア旅行記~自然編

2007-01-15 02:54:37 | Weblog
 世界第2位の渓谷フィッシュリバーキャニオン(とにかくすごいスケールです、谷の深さが500mもあり、そこに時間が刻まれているかのようです)や、見渡す限り月面のような風景が広がるムーンランドスケープ(草木ひとつない岩と砂の世界です)、四角い岩を組み合わせた積み木のような奇岩地形ジャイアントプレイグランド(誰かが積んだんじゃないのと思うほど絶妙なバランスで岩が重なっています)など、浸食地形ばかりですが、ナミビアにはおもしろい自然の景観がいっぱいありました。地質が好きなせいか、見ていて飽きないんだよなぁ。
 いちばん印象的だったのは、ナミブ砂漠にあるデューンと呼ばれる砂丘群。その中でも最大の砂丘デューン45は高さ約300m(写真)。ピラミッドよりでかい砂の地形が、サバンナ(草原)にそびえ立っていました。実際見ると、ものすごい威厳があります。とにかくでかい。昼間は強い海風が、反対に夜は強い陸風が吹きさらすので、砂丘は鋭い稜線をつくりながら、その位置を変えません。白いサバンナに赤いデューン。夕日を浴びて、明暗のくっきりしたデューンがいちばんキレイだそうです。それにしても、この赤い砂はどこから来たんだろう。母岩が見あたりません。まだ解明できていないようです。
 折しもこの日は大晦日。2006年最後の日の入りはナミブ砂漠で迎えました。砂で霞む夕日はとても幻想的でした。なんとも不思議で、なんとも贅沢な気持ちでいっぱいになりました。

ナミビア旅行記~植物編

2007-01-14 02:53:31 | Weblog
 世界最古の砂漠「ナミブ砂漠」。こう言われている理由は、数千万年の太古から砂漠のままであり続けているからです。世界中の他の砂漠は、人類の開拓や気候変動などで、比較的最近になって(有史以来)、砂漠化したところばかりです。そんなナミブ砂漠には独特の固有種がたくさんいます。動物も独特の進化をしていますが、植物も同様です。
 ナミブ砂漠とアンゴラの一部にしか生息していないウェルウィッチャがその代表例です。何と言っても、形状が独特です。地面に這いつくばるような樹形で、その中心に花を咲かせます。草かなと思いきや、裸子植物の仲間で雌雄異体になっています。茎は地下に埋まるような形で存在し、根は逆に地表付近にはりめぐらされています。水分確保のためです。そのため、この植物にあまり近づくと、根を踏んでしまうので、弱ってしまうとのこと。いろいろ変わっていて不思議な植物でした。ウェルウィッチャは世界最古の植物と言われています。なぜかというと、樹齢が半端なく古いからです。写真の大きさで樹齢は約1300年。いちばん古いものは約1500年も昔から生きています。
 ナミブ砂漠にはスイカの原種を見ることができます。デザートメロンという種類です。世界中のスイカの本家本元はナミブ砂漠産であることが明らかにされているそうです。これもソーサスフレイのあちこちで見ることができました。普通のスイカに比べると、かなり小ぶりですが、表面の模様は緑に黒い縞が入っていて、まさにスイカそのものです。割ってみると、果肉が白いものの、においはまさにスイカ。少しかじってみると(私は味見していませんが)、ものすごく苦いらしく、もだえ苦しんでいました。品種改良で、こうも甘くなるものかと、感心してしまう今日この頃です。