まあどうにかなるさ

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それから

2010-03-23 12:26:53 | 映画
一昨年、ずっと探していた『それから』のDVDを見つけた。
このDVDは前から欲しかったのだが、どこのCDショップでも見当たらなかった。
近所のレンタルショップにも置いてなかった。
早速買って帰って観てみる。
森田芳光監督のこの映画は、主演の松田優作の抑えた演技がいい味を出している。
小林薫や風間杜夫、中村嘉葎雄といったそうそうたるメンバーが脇を固め、藤谷美和子が薄幸のヒロインを演じている。
夏目漱石の『それから』を読んだのは中学のとき。
そのときは、ストーリーを追うのが精一杯だった。
社会人になって、この映画を観たあと、もう一度読み直した。
主人公の代助はかつて、友情のために最愛の女性、三千代を諦めた過去がある。
大阪から東京に戻ってきた友人と三千代は決して幸福とは言えない夫婦生活を送っていた。
三千代と再会した代助の心に再び恋の炎が燃え始め、二人は人の道に反した決心をする・・・
最初に映画を観てから20年、改めてこの作品を観ると、当時はよく判らなかったことも判ることが多い。
明治も平成の今も、人の心は余り変わらない・・・
三千代の言う言葉が印象的だ。
「結婚は自分自身への復習だった。あなた以外なら誰でもよかった。あなたが薦めてくれる人ならなおのこと・・・」
夏目漱石の名作を何とか理解するのに、30年以上かかりました。



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