Bicol Express
ビコール・エクスプレスはルソン島南部ビコール地方を代表する料理。魚介類や肉を大量の青唐辛子を入れたココナッツミルクで煮込むため非常に辛い。フィリピン風タイカレーと言った感じ。
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なーんて前フリをして、またまた
子煩悩のバルボッサ氏は子供を日本で育てたいが、半分諦めているようだ。女房が家出したことを除けば、バルボッサ氏とほぼ同じ状況で、子供に会うためビコールへ行くレポートはジンとする。
さて、日比ハーフの子育てを日本かフィリピンどちらでするのかは子供の将来に係わる大事な問題。それぞれ家庭の事情によるが、単純に日本とフィリピンを比較してどちらの国と結論付けるのは思わぬ落とし穴があるゾ。バルボッサ氏の場合、婆様が子育てをしていて既に子供は婆様から吹き込まれ日本嫌いになっているらしい。婆様は子供を溺愛していて手放す気などない。
知り合いの日比ハーフの子は小学校から日本に来て、中学生になるとフィリピンへ帰りたがらなくなった。帰国してもフィリピンのいとこたちと遊ばないどころか軽蔑していると親は嘆いていた。
フィリピン人の母親はどうも子供を日本の小学校に入れたがる。知り合いの子にも同じようにフィリピンから来た同級生の子がいた。その子も婆様に育てられたけど、お国柄甘やかされて育ったため躾がままならずいじめに遭いフィリピンへ帰った。その子は生涯日本人を怨みやしないか。
では、フィリピンで育つと全部が全部、物乞い、泥棒、借金を平気でする人間になるのかといえば、そんなことはない。妻の故郷の人たちは大概素朴でやさしい。凶悪犯罪なんて起きたことはない。
さらに日比を比較して経済的には日本が断然豊かであるけど、国家の幸福度ではダブルスコアで日本は不幸だ。自殺率だって先進国ワースト2位。こうしたことを例に出せばキリがない。
日比に限らずハーフの子の子育て問題でネックになるのは、子供が双方の国を比較して優劣をつけてしまうこと。双方の国を尊重するなどマレで、子供がグレたりしたらハーフであることに劣等感を持つ。子育てを考えるとバルボッサ氏同様頭が膿む、親はなくとも子は育つ国でもあるしなぁ。
奥さん、ムツカシイ。ではでは。