その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロト指揮 ロンドン交響楽団 バーバー/コープランド/ドボルザーク

2010-04-28 23:04:31 | コンサート (in 欧州)
 この日のコンサート、今まで見たことないガラガラでした。1階席はほぼ埋まっていたようでしたが、私が買った2階席は、一瞬、神宮球場のヤクルト・広島戦かと思ったほど。3割ぐらいしか埋まってなかったような気がします。指揮者がプレビンさんから変わったせいか、曲目も変わったせいか、ロンドンマラソンの応援で忙しいからか、分かりませんが、ちょっと寂しい会場でした。

 しかし、公演のほうはなかなか良かったです。今夜のプログラムはアメリカン・ナイト。2人のアメリカ人作曲家の音楽とアメリカの音楽を創ろうとしたドボルザークの交響曲第9番「新世界から」です。

 前半の2曲はいずれも初めて聞く曲でしたが、とても聴きやすい音楽でした。1曲目は「アパラチアの春 組曲」と題した組曲。とてもハーモニーが美しい音楽です。2曲目はノックスビルの歌。アメリカ人のソプラノ バーバラ・ボニー(冒頭の写真。BarbicanHPから拝借)は柔らかい深みのある歌声で、アメリカの田舎の様子をしっとりと歌ってくれました。

 最後の新世界はLSOらしさが炸裂。グイグイと突き進む弦楽器に、清らかに歌い上げる木管、そして高らかに鳴らす金管群が絶妙のハーモニーで組み合わさっていました。聴いていてスカッとさわやか、ストレス発散、という感じです。

 今回代役となったフランソワ=グザヴィエ・ロトさん。あまりなじみのない名前でしたし、曲もアルプス交響曲が「新世界から」になっちゃたので、私も今回はリターンしちゃおうかなと思ったのですが、足を運んで良かったです。ロトさんはしっかりと強弱をつけたメリハリのある指揮ぶりで、十分、代役を立派に務めたと思いました。


(バーバラ・ボニーさんは紫色のドレスがとても映えていました)


(「新世界より」終演後)


(ロトさん。結構ふつうっぽいところが良いです)




Barber/Copland/Dvorák

25 Apr 2010 7:30 PM
Barbican Hall

COPLAND: Appalachian Spring Suite
BARBER: Knoxville: Summer of 1915
DVORÁK: Symphony No 9 ('From the New World')

François-Xavier Roth conductor
Barbara Bonney soprano

London Symphony Orchestra

コメント (2)
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