10月下旬に出張で高松に行った際、隙間時間を使ってプチ観光を楽しみました。
まずは高松一の観光名所、栗林公園(リツリン)へ。この公園、「国の特別名勝に指定されている文化財庭園の中で、最大の広さを持つ栗林公園は、高松藩主松平家の別邸として、歴代藩主が修築を重ね300年近く前に完成」(公園ホームページより)したものです。何と、この時期は朝6:00から、夏場は5:30から開園しています。
6時50分に入園し、江戸時代初期の大名庭園として優れた地割り石組みを有すると言われる南庭を中心に散策しました。平日のこんな早朝ですから、訪れる人も疎らで、広い庭園を独り占め。
以前なら「所詮は庭でしょ」ということで庭園内を歩くなどの風流は持ち合わせていませんでしたが、年齢を重ねてきたおかげで、最近やっと庭園の良さが分かってきた気がします。そんな初心者の私にも、栗林公園の借景の素晴らしさは、文句なしに実感できる素晴らしいものでした。しかも丁度、朝日の昇る時間帯で、光の当たり具合が変わり、庭園の表情が移ろっていく様子はとても言葉にできない崇高さで、身体が浄化していくような感覚になります。
もっと時間をかけてゆっくりしたいところでしたが、お尻の時間も決まっているので1時間ほどの滞在で退園し、朝ご飯目的で、近くのさぬきうどん屋さんへ。お店を入ったら、奥に厨房があって、そこからおかみさんが顔を出して、「どうします?」とお尋ね。ここほぼ完全セルフ方式で直接注文は、玉数に応じた大中小だけ(小:1玉、中:2玉、大:3玉」)。玉数×170円で値段が決まります。どんぶりに入って渡されたうどんを自分で湯上げして、汁を注ぎ、ネギ、しょうが類を加えて、マイうどんの出来上がり。かき揚げなどのトッピング類が欲しい人は、トッピング台で皿に盛られた天ぷら類をとって、追加料金を払います。この合理的システムは感動的でしたが、うどんの口の中での馴染み方や御出汁の香り・味わいもとっても美味しい。170円の最高の朝ごはんとなりました。
残った時間で、琴電に乗って史跡高松城跡(玉藻公園)へ。天正16年(1588)、豊臣秀吉の家臣生駒親正によって築城された水城で、日本三大水城(高松城・今治城・中津城)の一つに数えられているとのことです。敷地内をブラ歩きして、秋の朝のわずかな時間を楽しみました。
駆け足の2.5時間高松ブラ歩き。身動きままならない出張が殆どですが、こうした隙間を突ける出張もたまにあるのが嬉しいです。
〈前夜も食べたうどん〉