いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

善徳女王 第35話

2013年04月17日 | 善徳女王
《あらすじ》

チルスクの意義申し立てに、ムンノはどう答えるのか?
ピダムは全力で戦っていた、と反論するが……。

「この勝負に納得できないのは事実です。
比才は神聖なものでなくてはなりません。
国仙の私は、この勝負を認めません」

ムンノは、チルスク、ミシル、トンマン、現風月主の5人で協議を始めた。
ミシルは、ピダムの気持ちは理解できると擁護する。
ピダムに不正があっても、ユシンには無かったと主張するトンマン。
一体どうすれば?
そこでチルスクが、ある提案をした。

「ピダム郎とユシン郎の試合は無効とします」
結果としてユシンも巻き込んでしまったピダムは反論するが、上仙の決定は絶対だ。
失格にされ、この場を去るよう告げられるピダム。
そして、ユシンにはあらたな裁定がくだる。
チルスクと再戦し、10回の攻撃に耐えられたら、ユシン郎の勝利とする。
もし耐えられなければ、武術比才の勝者は無い。
比才一勝同士のユシンとポジョンの多数決で風月主は決まることになる。

ぼろぼろになり、立つのもやっとなユシンの姿を見て、
誰もが負けを疑わなかった。これでポジョンの風月主は決まった……。

しかし、攻撃を受けても、受けても、ユシンは立ち上がる。
もちろんチルスクも、手加減は一切無い。
意識が朦朧としながらも、チルスクに向かって剣を構え続けるユシン。

このままでは、ユシン郎が死んでしまう!
龍華香徒の郎徒たちは、もう立たないでくれと、願う。
トンマンもまた、どれほど痛めつけられても立ち上がろうとするユシンを
見つめ、涙を流す。
(もういい、ユシン、もうあきらめてもいい、負けてもいい……)

さすがにこのまま立ち上がれないのでは?と皆が思いかけたその時、
傷の手当てを終え、武芸場に現れたポジョンが声を限りに叫んだ。
「耐えろ!耐えろユシン!耐え抜け!」
見守る花郎、郎徒たちの声援を受け、やっとのことで立ち上がるユシン。
これが最後の攻撃になる10回目。
チルスクが力の限り打ち込んだ木刀は、ユシンの木刀を真っ二つにした。
背を打たれ、倒れ、立ち上がることができないユシン郎。
しかし、倒れる刹那、ユシンは最後の一撃をチルスクのみぞおちに放っていた。

チルスクの勝利を告げようとした風月主をとめ、自ら負けを認めた上元花チルスク。
会場中はユシンの勝利に沸き、歓声が倒れたユシンを包む。
涙を流し続けるトンマン。そして満足そうな笑みのミシル。

ハジョンは、チルスクに聞く。
「なぜ負けたと言ったのです」
「負けを負けと認めなければ、花郎ではない」
ソルォンは、息子に聞く。
「なぜ、ユシンを応援したのだ?」
「花郎ゆえです。花郎なら、あの姿を見た誰もが同じ思いを抱いたはずです!」

ユシンは、けがの手当を受けて眠っている。
トンマンは枕元で、ユシンをただ見守っている。

さて、武芸場に現れたチュンチュだが、チュクパンにくっついて、
宮廷内の情報を収集中。まだテナムボに見つかるわけにはいかないのだ。
勢力争いの地図や、母の死後、トンマンが毎晩祈りを捧げている話、
チュクパンは銀につられてあらゆることをしゃべっている。

ミシルは、ユシン郎の姿が目に焼き付いて離れない。
それはソルォンも同じで、自分たちの若い頃を思い出したという。
自分とミシル、ムンノ、サダハムが若かったあの頃……。
ミシルも同様だが、それこそが問題だ。
あの勝負を見た皆が同じ思いを抱いたことだろう。

ムンノは、ピダムに一緒に発とうと告げた。
「お前はここにはいらない人間だ」
ピダムは、自分を破門にするべきではないかと師匠に訴える。
自分を破門にしたいから、弟子だと認めたのでしょう、と。
「情けない奴だ」
ピダムは、自分の何が悪いのかわからない。
王女やユシン、ムンノが目指す大業に比べたら、比才なんてとるに足らない。
それにユシンが真剣に戦って自分に勝てるのか?
自分が勝っていたら、ポジョンが風月主になったはずだ。
大義があるのに、回り道をするのか?
民のための大業のはずなのに、自尊心や規則のために、民を見捨てるのか?

ムンノは静かに聞いていたが、ふと言った。
「お前は修行が足りん。まだ教える事はたくさんある」
ピダムはそれでも一緒に行けないと言う。
師匠の顔に泥をぬったのだから、破門にして欲しいと。
しかしムンノは、再度言うのだ。
「さっき言ったろう。お前にはまだまだ教えることがある。
破門にはできない。一緒に来なさい。
大義のために回り道するなといったな、近道をできないのが、大義だ。
それに、お前が全力で戦ってもユシンに勝てたかどうかはわからんぞ」

考え考え歩くピダムは、ミシルとすれ違う。
道を空け、頭を下げるピダムに、話しかけるミシル。
「もっと賢くて策略に長けていると思っていた。
まず武芸では誰にも負けないという高慢さ。
次に元上花と国仙を軽く見る生意気な態度」
「その二つの理由で失敗したと?」
ミシルは、ピダムに真正面から向き合い、じっと目を見つめた。
「それよりも重要なのは三つ目だ。
この策略にはお前の欲と自己顕示欲が見えた。
まるで少年が思いを寄せる少女に、
君のためならなんでもすると訴えているようだった。
もしくは、親の気をひこうとする子どものようだった」
ミシルはそう言うと、ピダムを置いて、行ってしまう。
心を見透かされたように落ち着かないピダム。

ピダムは寝ているユシンの様子を見に来た。
へらへらと入ってきたピダムを見て、怒り心頭のアルチョン。
トンマンは彼に席を外させ、ピダムと話をする。
自分に仕えるといったのに、命令に背いたピダムを厳しく叱り、
次にやったら縁を切る、ときっぱり宣言する。
「浅はかでした。二度としません」
ユシンの額の汗を拭いてやるトンマンを、じっと見つめるピダム。

アルチョンらに、チュンチュを探せと命令が下る。
テナムボも必死で探すのだが、なかなか見つからない。
彼は、チュンチュの母であるチョンミョンを殺したのは自分だと、告白していた。
「私を殺してください」
しかしチュンチュはテナムボをどうするわけでもなかった。
彼は母の死を、どう思っていたのか……。

市場でテナムボを見つけたアルチョンは、怒りを抑えられない。
「チョンミョン王女の死は、皆が事故だと言うが、私たちは真実を知っている。
お前との決着は、まだついていない。
なぜまだ生きている?お前は自害すべきだった」
「私をどうするというのだ」
アルチョンは、山中で毒矢に倒れ、孤独に亡くなっていった王女の無念を
はらすべく、刀の柄に手をかける。
今にも剣が抜かれようとしたその瞬間、
「やめろ。宮殿へ戻る」と声がした。

現れたのはチュンチュだが、アルチョンは彼の姿を知らない。
「申し訳ないが、今はこのものと話している最中です」
「お前たちが話していたのは、あのことか?
それなら、私が許した」
テナムボはほっとし、思わず笑顔になる。
「どなた……ですか?」
アルチョンの問いに、「王女様の嫡子、チュンチュ公だ!」と答えるテナムボ。

霊廟で祈るトンマンのもとに、チュンチュ到着の知らせが届いた。
急いで宮中を駆けて、甥のもとへと向かうトンマン。
彼は、王と后への拝謁を終え、トンマンの部屋にいた。
かつて母が使っていた部屋。
幼い自分を、母は手放し、随へと追いやった……。

来年には迎えに行ける、来年には……。
その繰り返しで、いつまでたっても迎えに来ない母を、最後は憎んだ。
でももう、怒りの対象はこの世にいない。こっけいな話だ。
「はっきり言います。母上を利用しないでください。
母上のかわりになるのは、トンマン王女ではない。このキム・チュンチュです。
あなたは、母上のどんなものも引き継ぐことはできない」

チュンチュは、自分の身を按じてくれる叔母、トンマンに心を開かない。
「あなたも遠くからソラボルに来たと聞きました。なんのために?
私が、なんにために戻ってきたのだとお思いですか?」
チュンチュは、ともを申し出るアルチョンを断って、テナムボと行動を供にする。
道中なにかと世話をやいてくれたテナムボを気に入ったようだ。

ミシルは、風月主の追認式を前に、ソルォンと話をしている。
「私は本当に欲が深い。
ソルォン公がいるだけでも十分に得がたいことだというのに、
まだ、人が欲しいのです」
ソルォンは、追認式に何か準備をしている様子。
これは一体?

追認式当日、比才で見せたユシンの活躍に、一同感服している。
口々に、ユシンの功労を認めるチルスク、ムンノだったが……。
ソルォンだけが、確認することがあるという。
「強制移住させられた伽耶遺民はどこにいますか?」
兵部の調査で、遺民たちはユシン一族の土地にいることがわかった。
伽耶遺民が追放させられたのは、復耶会とのつながりが問題視されたからでもある。
これらの人々が、なぜユシンのもとにいるのか?
風月主となる人間は、すべての疑いを晴らさなければならない。

このままでは、ユシンは伽耶国建国を目論む反逆者にされてしまう。
ユシンは、どう答える?

(つづく)

あああああ~、長かった比才もこれで終幕~。
最近、戦もないし、活躍の場がなかった花郎たちも楽しんだことでしょう。

結局チュンチュは何の役にも立たず、
チュクパンにくっついて情報収集にあたっておりました。
この子、あほ王子のふりして絶対かしこいよね。
いつまでたっても迎えに来ないお母さんを恨むようになったけど、
いまはもう、恨む相手すらいない……。
あなたが母のかわりをするというのなら、あなたを憎ませてもらおう!って
言うかと思った~、こわかったよ~。

しかし、そんなことは言わないチュンチュ。
もっともっと恐ろしいことを言っちゃうのです。
この子は絶対、新羅の王になる気で帰ってきたんだ!
どーする?トンマン?
チョンミョンの息子と戦うつもりか?
当面の敵はミシルなのに~。

でも、チュンチュがミシル側についちゃったらどうする?
ミシルは、チュンチュを思うままにして実権を握ろうとするぞ。
ま、まさか王妃にせよとは言わないと思うが……。
だって孫世代だよ?まさかね?

テナムボ郎は、父ミセンの入れ知恵かなんか知らんが、
チュンチュの母チョンミョンを殺したのは自分だと告白していた。
なぜかチュンチュはそれを許したんだね。
なぜ?母チョンミョンを恨んでいたからどうでもいいの?
結局こんなことになるなら、手元でかわいがって育てておけばよかったね。
でも、自分の目の前でミシルに懐柔される息子をみなくてすんだのか、チョンミョンは。
複雑だなー。
そしてチュンチュはどれっくらい賢くて、どれっくらい野心家なのか?
全然底が見えない若様です。笑顔がかわいいね。

肝心の比才は盛り上がりましたねー。
岩をも砕くユシン郎。根性なら誰にも負けません!
あの、因縁のライバル、ポジョンがユシンを応援したんだよ!
勝たないわけにはいかないよね!

ポジョンはさー、オンマに抱きしめて褒めてもらえてすっきりしたんじゃないの?
それで素直にユシン郎を応援できたんじゃないのかな。
お父さんのソルォン公は、ポジョンに、なぜユシンを応援したか聞きます。
その時、ポジョンは全然ためらわず返事をしたね!
えらいぞ!ポジョン!

そして、えらいぞ、ユシン!

風月主になるには、優雅さが足りないなんて文句言って悪かったよ。
なったとしてもみんなの尊敬が必要だとか、偉そうに言ってミアナムニダ。
ユシン郎は、彼らしい愚直で真っ直ぐな態度で、
花郎の信頼を勝ち得て、文句なしに風月主になるんだ!
イヤッホォォォォォ!

はっはっはっは、みたか、ピダム。
お前の浅知恵など、本物の男たちの前では役に立たぬわ。

なんてね。ピダムはピダムでいろいろかわいそうなんですよ~。
一個だけよかったことは、ムンノがピダムを破門する気なんかなくて、
まだまだ教える事があると言ってくれたこと。
「どーせ破門にしたくて弟子だと認めたんでしょう」とすねるピダムに、
「一緒に発とう」と言ってくれたムンノ。
初めて?青年ピダムにみせた優しさが、嬉しかったです。
よかったね、ムンノはあんたのこと、やっぱり大事なんだよ、ピダマ。

でもいい事は一個で、後は悲しいことばっかりです。

まずは、実母ミシルとの対決。
さすがにミシルは鋭かった。
ピダムの欲と、自己顕示欲、すっかりお見通しだったね。
しかも、「少年が思いを寄せる少女に……」なんて、ピダムがトンマン大好きだって知ってるの?
そして「親に……」って、私が親だと知って、私に認められたいか?とでも言うつもり?
親に云々は、ムンノのことも当てこすっているんだろうけど……。
もうこの時のミシルの表情が最高です!
Sだ!この人は究極のSですだよ!
猫がネズミをいたぶるような、あの顔つき。
画面から消える直前の、目線の動き。
さすがの貫禄だー!

そして、ピダムがトンマンに「君のためならなんでもする!」って
キラキラしながら言ってる顔が目に浮かんで、胸がキューッとなるわぁ。
なんて的確な萌ゆる例えなんでしょう、ミシル宮主。
てか、ズバッと核心を突いてるよね。
なんか今までのピダムのあれこれが、「君のためならなんでもする!」
だったんだと思うと、萌えずにいられないわ……。
ピダムがかわいすぎる。

こんなこと言われて、しかもあんな風に嘲笑されて、
ピダムはどんだけ恥ずかしくって悔しかったろう?
くるっと向こうを向く直前に、ぎっと食いしばった口元が見えて、
ああ、今いい表情してるんだろうなーって思いました。

どういう顔して行けばいいかわかんなくて、おちゃらけながら訪ねたユシンの枕元。
アルチョン郎には殴られそうになり、
トンマン王女にはきつく釘を刺されてしまいました。
「笑うな」ってこわい顔して言われたのよ。
本気で怒ったトンマンこわい。
でも一回目は許してあげるのが、韓国クオリティ。
よく、ハンボンマン チュムセヨ~って言ってるよね。
そのかわり二回目はない。王女の口に二言なし!なのだ。

でもこわいお顔のトンマンの前で、神妙に謝るピダムが犬のようでかわいい。
しかし、こんな風に怒られたって、実はピダムにとっては屁でもない。
「けがは大丈夫か?」とちょっと心配されれば、えへって浮かれちゃうのだ。
ピダムにとって一番つらいのは、トンマンがユシンに送る熱い視線。
あの、魂が震えるほどの感動を呼んだ比才で、
トンマン王女はユシン郎にぞっこん惚れ直してしまったのだね。
こないだまでは、好きでいながらもあっさりめの王女だったのに。

このシーンの、トンマンを見つめるピダムの表情が~。



こんな顔されたら、思わず手をさしのべてしまいたくなるでしょ。
なんでこんなに寂しそうな無防備な顔するの?
ためらわず、人を殺せる男なのに……。
トンマンのこと、大好きで大好きでしょうがなくなっちゃったんだね。

ムンノはピダムを連れて行っちゃうつもりかしら?
ピダムはトンマンに仕えるといったんだから、それはないよね?
彼は、もしこの比才をみていたとしても、笑っちゃうと思うんだよね。
そういう男がトンマンの側にいるということは、どんな意味があるのか?
ミシルのような性格の男が側にいる、というのは、トンマンにとって毒か薬か?
最後までわからないところでしょう。

「自尊心や規則のために回り道をするなんてばかげてる」という
ピダムの言葉に、実は私もうんうんとうなずいてしまったのだ。
まだまだ修行が足りないなぁ。


さて、花郎たちの尊敬を一身に集めたユシン郎。
きっぱり負けを認めたチルスクアジョッシもえらかった。
真剣だったら……なんて、別に今回の条件とはなんの関係もない気がするけど。
耐えられなかったんだから、負けは負けじゃん?ってハジョンみたいな
考え方ですね、これは。
剣に生きた男、チルスクだからこそ、潔く負けを認めたし、
花郎だからこそ、ポジョンもユシンを認めた。
息子になぜ?と問うたソルォンは、花郎の誇りを忘れてしまったのかしら?
本当にユシン、かっこよかったです。
誰の助けを借りること無く、自分の力で、皆に認められたユシン郎。
風月主にふさわしい男だよ!

それなのに!いまさら風月主になれないってどういうことよ!
ミシルったら、いちゃもんつけようって言うのかよ!
人が欲しいって、まさか、まさかユシン郎を??

そんなのいやだ~!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿