いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

【無韓系】「ズートピア」吹き替え版 観てきたよ

2016年05月28日 | 無韓系日記
みなさん、こんにちは!
久々に更新するかと思えば、なんと無韓系です。

だって「ズートピア」なんだもん!
みんなが面白いって言ってたんだもん!
ツイッターとか始めるとそーゆー感想見聞きすることがめちゃくちゃ多くなって
「これはいま映画館で観なくちゃ!」って気分になるんだもん!
広報部の思うツボだもん!

お前らもハマれ!ツボに!

個人的事情でしばらく映画館から遠ざかっていたのですが、
万難排して出かけた「ズートピア 2D吹き替え版」面白かったです。

ムーブメントの中、映画館で映画を観るって楽しいな、と心から思いました。
ほんと、行く前と行ってる最中と行った後と、三度も楽しい。
SNSの発達により、みんなでワイワイ言いながら観てる感がすごくて、
それが面白いんだな、って思います。YU@Kさんの言うとおりだ~。

さてそれはそれとしてズートピア。

水曜はレディースデイだったので割り引き料金で観ました。
ケチした分、映画館に貢献しようとロイヤルミルクティのホットを注文。
でもでかいシネコンなんだから、そんなに貢献しなくていいのかもな。←ケチ
ビールが売られていてちょっと驚きました。
アルコールもいいのかー。
トイレ行きたくなるとヤダから呑まないけどな。←おばあちゃん

レディースデイだけど平日だし、200席くらいのスクリーンで20人で観ました。
最近のお客さんはみんなマナーがいいのな。
上映中にひとりずつ消えていって誰もいなくなったのかと思うほど静かでした。
ちょっとぐらい笑ったらいいじゃないか、みんな。

そう、それはそれとしてズートピア。

事前にツイッターや批評や感想記事を読んだし、
テレビCMなどは観ていたので、
そのあたりで語られていた点について、個人的な感想を書きたいと思います。
ちなみに事前情報には気をつけてネタバレは見ないようにしていました。
このギリギリの自己情報規制はバランスが難しいよね。

そこで、当ブログもまだ観ていない方(どれくらいいる?)に配慮して、
見出し(青文字)はネタバレ無しギリギリで、
本文(黒文字)はしっかりネタバレで書くことにしました。

こんな配慮になんの意味があるのかわかりませんが、
わたしがそうしたいからいいんじゃないかな!

〈あらすじ〉

ズートピア。
そこは、動物たちの進化が最初に始まった街。
肉食獣も草食動物も、誰もが平和に暮らす世界の、始まりの街だ。
ウサギのジュディは小さい頃から憧れ続けた警官になって、この街へやってきた。
なんとウサギの警官は史上初!
はりきるジュディだが、なかなか自分の価値を認めてもらえない。

その頃、ズートピアでは、謎の行方不明者事件が急増していた。
ジュディはなんとか自分も役に立とうと、カワウソの失踪事件を捜査すると申し出た。
勝手な行動に怒った上司はジュディに48時間だけ猶予を与える。
孤立無援のジュディは、たったひとつの手がかりをもとに、
きつねのニックと協力して捜査にあたることになる。
ずる賢い、詐欺師のきつねと小さなウサギ警官の組み合わせ。
ふたりは事件の真相にたどり着けるのか?


・洋画や小説に親しんでいる人には差別構造とか、
わりとわかりやすかった


ツイッターやブログで次々と紹介され、
ついには公式で「意外と深い」なんて宣伝されちゃったこの映画。

自由の国アメリカ!に今も根深く存在する人種差別の根深さなんかを比喩的に描いた作品だ、って
ことみたいですね。

ウサギのジュディはマイノリティなんですよ。
あいつらすっごい勢いで繁殖してってて、人口比でいったらめちゃデカい母数があるくせに、
マイノリティ。

警察官になったウサギってジュディが初めてなのよね。
警察組織においては、少数派ってことです。

黒人差別とか、有色人種差別とか、人種差別については、
洋画やアメリカの小説に親しんでいる人には、「ああ、あれね」「あの感じね」って
わりとわかりやすいと思いました。
警察小説でも、よく描かれますよね。
とにかく法律で有色人種を何%入れないとダメだから、とか言われて
なんか歓迎されてないけど組織に組み込まれるとか。

差別を禁止するための法律が逆に差別を助長してたりするんですが、
まぁいろいろ対策しないと、ほっといたって解消しないですからね。

ジュディが警察に入ってじゃけんに扱われるあたり、
お飾りみたいに扱われるくだりはねー、わかりやすいですよ。

わかりやすいけど、スゲぇ!深い!って言われるのはなぜかというと、
「子どもが観るための映画なのにぶっこんできた、スゲぇ!深い!」
ってことなんでしょうね。

「動物はみんな仲良く暮らしていました。だってファンタジーだもん」ですませない。
そこが「深い」という評価につながるんだろうな、と思います。

それと、差別の構造については、もうひとつ思うところがあって。

ええと、この映画で描かれていたのは「人種差別」でしたが、
警察小説なんかでは、「女性差別」についてもよく取り上げられていますよね。

警察は男社会で(これはどこの国でも大差ない)女性警官や女性刑事は、
現場で様々なハラスメントを受けている、という現実があります。

ズートピアでは、意図的にか、そうでないかは不明ですが、

うさぎの女性警官
ひつじの女性副市長

という感じで、弱者 on 弱者 のキャラクターができあがっています。

小さくて弱い草食動物と、女性、というふたつの弱さを併せ持った登場人物が
造形されているんですよね。

おかげで、「女だから差別されるんだ」「草食動物だから差別されるんだ」ってことより
「弱いから差別されるんだ」ってことが明確になっている気がします。

ニックはアイスを売ってもらえなくて、そこで差別を受けてて、
それは「弱いから」ではなくて別の理由があるわけだけど、
差別される要因って、現実にはいろいろ複合的じゃないですか。
子どものための映画だってことで、そのへんの複雑さは回避して、
差別要因をわかりやすくする工夫が為されているのかもなーと思いました。

ジュディが雌じゃなくて雄ウサギだったら物語の印象が変わるでしょ。

人間だと一種類だからさ。
同じ種類の中だったら男は女より強いでしょ。
でもズートピアにはいろんな種類の動物がいて、
雄のウサギより雌のライオンの方が強いだろうし、
性差より種族間の差異の方がデカいわけだから、混ぜるとめんどくさいんだよね、
ランク付けが。

まぁそんなことはあまり考えてないのかもしれないけど。

だって物語を作る人だったら、自然にジュディは女の子にしちゃうだろうし、
メリーウェザー副市長はおばさんにしちゃうだろうしねー。
わざわざ森林オオカミの雌なんか描かないしねー。

何かを表現しよう、と思った時、優れたクリエイターは、
理屈ではなく、感覚で選び取れる部分があると思うんですよ。
もちろん、「ズートピアは計算され尽くした傑作だ!」というのも楽しいけど、
「クリエイターの感性を大事にして創ったズートピアは結果的に傑作になった」と
いうのも楽しいと思うよ。
制作秘話とかもっと知りたいなー。パンフ買えばよかった。


・洋画や小説に親しんでいる人にはラストまでの展開、
わりとわかりやすかった



ニックがブルーベリーをハンカチに包んでポケットにしまう時点で、
あー、と思うよね。

子どもたちはドキドキしただろうな~と思いながら、ラストあたりの展開は楽しみました。

でも、展開が読めるからつまらない、というたぐいの映画ではないので。


・ジュディ&ニックは思ったよりバディだった

ふたりは恋人説、ふたりは相棒説、とツイッターではいろいろ見かけていまして、
自分はどう感じるのかな、と期待していました。

どっちかというと妄想したい派なので、恋人説をとって楽しみたかったのですが、
思った以上にバディバディしていて、
個人的にはぜんぜんラヴィーな感じはしなかったなぁ。

ニックが年上で、世間を知っていて、すごく大人な感じですからね。
ジュディを見て、自分の幼い頃の情熱を思いだす、という関係性だと思った。

ジュディが泣きながら引き寄せられ、ニックの胸に頭を預けて、
「レコーダー取ろうって作戦なんだろ?」って言われるシーンがすごく好きですね。
ジュディの手がレコーダー探してさわさわしてて、
お互い照れくさくてそんなことしたり、言ったりしてる雰囲気がいいです。

それぞれ、美人のきつねとか男前のうさぎとか見つけてきて、
相手に紹介するものの、なんだか寂しい気がするふたり……という
後日譚を妄想しましたよ。


「48時間」という映画が好きで、
これも刑事と口のうまいチンピラがバディとなって悪党を追うおはなし。
ニックとジュディの元ネタというか、ルーツだよね。
口のうまいチンピラ、レジーは黒人でね、差別される側の人間でね、
そういうあたりも設定としてああ、同じだな、いいな、と思いました。


・あのタマが丸いことが大人にはエグイ

肉食動物を狂わせるアレが、あんな感じで作られてブルーだったので、
「ブレイキング・バッド」大好きだったわたしはキャー!ってなりました。

すごい~。それほど影響力のあるドラマシリーズだったんだねー。
さすがに子どもは見られないけど、大人はニヤニヤしてたはず。
天下のディズニーがケーブルテレビのドラマ番組をにおわせる設定を使うのか。
スゲぇ。

で、あのタマなのですが、まんまる。

あれ、やっぱり銃なわけじゃないですか。
だからね、あのタマが銃弾の形だったら、
やっぱり子どもにとっては怖いと思うんですよ。
あの尖った先端はね、殺傷能力があるんだ、というメッセージだと思うんですね。

だから、あえてキャンディみたいに丸くしたんだろうなーと。
じゃあもう、ドリーム設定にして口に打ち込んで飲ませちゃう形にしろよ、って気もするけど。
たぶん誰かが「そりゃ無理があるだろー」って言ったのかな。
じゃ注射針型にすればいいじゃんね。
「針の痕が残ったら原因究明されちゃうだろー」って誰かが言ったのかなぁ。

でもさ、丸いって逆に怖くない?

体に入んなきゃダメでしょ?
ぜんぜん尖ってないものがブチュッと体内侵入しないとダメなんでしょ?
すごく痛くない?どうやってめり込むの?体に?

あ、それともアレって皮膚に付着するだけでいいの?
それなら証拠も残りにくいし、痛くないからいいのかなー。


・M時開脚で、あるべきところに何も無いモヤ感


動物たちのヌーディスト倶楽部って、高度なシーンでしたね。

だって彼らがどんなに服を着ていたって、わたしたちから見たら動物ですからね。
「裸!」とか言われても、「まぁ毛皮着てるしね」「普通だよね」という感覚は否定できない。
よほど映画の世界に没入している人は別ですけど。

でもそうでなかったらヌーディスト倶楽部なんか子ども向けに描けないもんなぁ。
「洒落だよ、洒落」と笑うスタッフの笑い声が聞こえてくるようです。

でもわたし大人だからさ、ゾウがM時開脚しててさ、
ジュディは恥ずかしくって直視できないんだけどさ、
あそこに本来あるべき性器なんか、まったく描かれてないわけじゃない。
のっぺりした空間が広がるばかりでさ。
尻の穴すら描けていないんですよ?

大人としてはなんかモヤッとしたよね。

服を着ていない動物を見て恥ずかしがる感覚を想像せよ、共感せよ、そして面白がれ、と
わりと高度なことを要求しておいて、
そのうえ、あそこにあるべきものを想像せよ、ってことですか?

構図を工夫すれば良かったんじゃないの?
日活ロマンポルノ的に花で隠すとかさぁ。


・伏線回収は快感


冒頭の寸劇がラストシーンで。

序盤の逮捕・救出劇は終盤で。

なんてことないシーンが重要な意味を為す、など、
それぞれ、前にあったシーンが、後々意味のあるものとなって、
そのあたりの伏線?回収の感じは、ぱちっとハマってて気持ちよかったです。


・ニックがああなるのはディズニー的大団円

ここは大きなネタバレするからね、読まないでね。



最後、ニックが警官になっちゃうのは驚き~。
ってか、ディズニー的なのかなーと思いました。
「夢をあきらめない」がテーマのひとつだからなのかなぁ。

詐欺師という商売は法に反しているし、しょうがないかな。

これがシリーズ小説だったら、ニックはあのまま闇社会と表社会の
ギリギリのところで生きていって、
その利点をジュディの捜査に生かしていく方が断然面白い。
っていうか、私の好みですね。

でも中盤で、ニックはジュディに手痛く裏切られているからね。

ジュディは、悪気なく、ニックを傷つけてしまうから。
(凶暴化したのは肉食獣だけで、それは生物学的な原因があって、
たぶんDNAとかの関係で、と聞きかじりの適当なことを記者会見で述べてしまう)

最後にニックが警官にならないと、あの裏切りの痛みが解消されないし、
まぁ、これでよかったんだと思います。


差別や偏見は、中途半端な聞きかじりの知識から生まれる。
だから、正しい知識、情報を得よう。

差別や偏見は、お互いをよく知ることでなくすことができる。
ニックは肉食獣だけど、優しいきつねでしょ?
ニックを知っていて、仲良くなれば、「きつねは……」って一般論には
納得できなくなるはず。

そういうメッセージはね、
ニックが警察官にならなくても伝わったと思いますけどね。

・ジュディはそこそこ生意気で未熟でいいと思う

わたし、ジュディはそこそこ生意気で未熟でいいと思うのですよ。
警察で交通違反の取り締まりをやれ、と言われてがっかりするものの、
ウサギの耳の良さを生かして倍のノルマをこなしちゃうジュディ。
それがやりすぎて、市民の不評を買います。

30秒オーバーしただけで駐禁切符はないよな~。
もともとメーターのとこに停めてんだし。

でもジュディは疲れ切っちゃってて、
「文句があるなら交通裁判所に不服申し立てしてくださ~い」ってうつろな返事。

自分はなんのために警官になったのか、
人々を助けたい、守りたい、笑顔にしたい、と思って
警察官になったのに……。

本当に思慮深いウサギだったら、ここで気付いちゃう。
上司にいいとこ見せようと思って切符切りまくるなんて意味がないんだ、って。

でもほら、ここでそんなことに気付いちゃったら、
この先の展開はないわけで。

「こんな取り締まりしないで、もっと市民のためになる
取り締まり活動をしよう!」なんて方向にいってしまっても面白くないわけで。

ジュディがほどよく生意気で未熟だからこそ、
「もっとデカいやまにかませろよ!」という方向に向かうわけだからね。

田舎から出てきた能力もある上昇志向の若い女性、なんて
クラリス・スターリングを彷彿とさせるではありませんか。

・やっぱりナマケモノが好き


ナマケモノの顔が、ゆ~っくり、にぱぁっと笑顔になっていくシーン大好き。
すっごく楽しそう。

大都会ズートピア。
ここでは様々な動物を見ることができますが、ナマケモノはやっぱり最高。

ジュディのお隣さんもなんだか憎めませんでした。

ジュディがあまりにも可愛すぎて、禁断の扉をあけてしまった……と
おののいている方がいましたが、
わたしはガゼルのバックダンサーにやられました。

なにあのセクシーな虎!

あの目つき、「ゴシップガール」のチャック・バスそっくり!

ギャー!

ケロッグの虎とは顔つきがまったく違うから!
かっこよすぎる!

・吹き替えも悪くなかった

もちろん字幕版観たいけどさ。近所でやってないんだもん。

負け惜しみ的かもしれないけど、吹き替え版も別に悪くなかったよ。
「上戸彩がすっごい上戸彩だよ」って脅されてたけど、ジュディだったよ?

サバンナ高橋さんも、後からスタッフロール見て、
ああ!そうだった!って思いだしたレベル。

それより厚切りジェイソンの文字を見て驚いた。
どこで何をやってたんだっけ、ぜんぜん意識してなかった。

気になったのはガゼルの声かな~。
ああいう淡々としたしゃべりは演出なんでしょ?
でも、けっこう大事なことを直接的にメッセージとして言うじゃん。
あれ、もうちょっと感情のこもった口調で聞きたかったなー。
アイコンとしての存在でしかない、ってことなのかな。
ロボットみたいでちょっと残念でした。


・エンドクレジットの書体が好みだった


ほんと、最近の観客はお行儀がよくて、全員がエンドクレジット観て帰ってたぞ。
最後の最後にお楽しみがある可能性もあるからかな?
今回、とくにそういうものはありませんでした。
でも、劇中では日本語の歌に差し替わっていた楽曲が、
エンドクレジットでは英語版でちゃんと聴けるので楽しかったです。

個人的に、エンドクレジットの書体がすごく好みでした。
あのフォントはなんだろう?ポップで、とてもかわいくて、
なぜか見ていて飽きませんでした。



さて、本当にダラダラと、思ったことを書きましたが、
みなさんは映画をご覧になってどんな感想をお持ちになったでしょうか?

本編を観たわたしはようやくネタバレ拒否の縛りから解放され、
これから感想ブログをまわってこようと思います。

あとやっぱり字幕でも観たい!DVDはやく出るといいなー。

おわり


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