DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

風(53)

2020-10-07 10:51:29 | ButsuButsu


一人徒歩によるびわ湖岸マスクゴミ調査

新型コロナウィルスの感染防止の目的で多くの人々がマスクを使用しているが、最近、道路でのマスクゴミが目立つようになってきた。
これらは放置されると、最終的には河川等を経てびわ湖へ流出するものと思われる。
そこで、その実態を確かめるために、びわ湖岸を歩いて打ち上げられたマスクゴミの実態を調べることとした。

10月2日、新開浜から滋賀県立大学までのびわ湖東岸約15kmを歩いた。
10月3日、マキノから今津までの西岸約8kmであった。
基本的には湖岸沿いに歩き、目についたマスクゴミの写真を撮り、回収を行った。



びわ湖東岸にはほとんどマスクゴミはなく、比較的ゴミも少ないようであった。
これはおそらく地域の組織が日常的に清掃を行っていることが要因のような気がする。
東岸で見つけたマスクは2個であった。

一方、西岸では距離が短かったにもかかわらず、16個という多くのマスクゴミを発見できた。
このことは、西湖岸沿いにあるオートキャンプ場やマリンスポーツ施設などへの利用客が多いことと、清掃が十分にされていないことが原因なのかもしれない。
使い捨てマスクは、PPやPEなどでできており、最終的には分解してマイクロプラスチック化することが懸念されるので、今後とも注意が必要である。

最後に、満月がとてもきれいでした。
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風(52)

2020-09-28 11:07:08 | ButsuButsu


これ、何かわかりますか?
絵本の中の挿絵?
いえいえ、水槽の中の不思議な世界です。

数か月前に3つの水槽を窓際に置いておいたら、そのうちの一つがこんな風に変化しました。
まるでおとぎ話の世界のようです。
下の丸い球のようなものは何でしょうか?

水底に繁殖した藻類が作り出す酸素ボールです。
盛んに光合成をおこなっています。
おそらく20数億年前、こうやって水中の酸素が大気へと拡散したのでしょう。

10センチ四方の不思議な世界。
この中で、さまざまな微生物がうごめきあっているのでしょうね。
まるでアンリ・ルソーの絵画のようです。
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風(51)

2020-09-21 15:58:44 | ButsuButsu


9月19日に第1回波力ポンプ研究会を開いた。
講師は、東京大学生産技術研究所教授の北澤大輔先生だ。
タイトルは「再生可能エネルギーで地球温暖化から生態系を守る」だった。
ジュニアドクター育成塾の2次選抜の小中校生11名と卒業した高校生が4名が参加した。

最近、生徒たちと付き合っていると、大人よりずっとしっかりしていることに気づくことが多い。
あと10年後から20年後に社会を担うであろうこの子たちは、決して現実から逃げてはいない。
むしろ、自然環境の変化を正面から受け止めて、自分たちに何ができて何をすべきかを考えている。
環境行政に携わる意味不明な官僚たちに見せてやりたいくらいだ。

何を理由にしたところで、現実は嫌でもやってくる。
30年後の温暖化対策を議論するより、今、やるべきことを直視すべきだろう。
おそらく、あと10年で大きく自然は変化し、20年後には人間にとって劣悪な環境が始まる。
それを耐え抜くために、私たちにできることを伝えたい。

そう思って、新しいプロジェクトを立ち上げることにした。
その名も波力ポンププロジェクトという。
生徒たちが役割を分担して実施する仕組みを作りたいと思っている。
実際に予算を持って進めるプロジェクトチームの誕生だ。

決して冗談で言っているのではない。
これまでのように、計測して、警告する時代は明らかに終わったのだ。
すでに持続可能な社会は崩壊し始めており、生存をかけた世界へと突入している。
気候変動のエネルギーは大きく、一つの国家など平気で崩壊する。

広島へ投下された原子爆弾のエネルギーが10テラジュール
東北大震災が、その1万倍の100000テラジュール(1エクサジュール)
日本の1年間の全消費エネルギーが10000000テラジュール(10エクサジュール)
そして大型台風のエネルギーが100000000テラジュール(100エクサジュール)

琵琶湖も例外ではない。
この湖の水温が10℃上昇するエネルギーは、東北大震災のエネルギーと同じだ。
私の計算だと1980年から今までに、10000テラジュールのエネルギーが琵琶湖に貯まった。
こうして湖も海も急速に暖まっている。



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風(50)

2020-09-07 11:23:38 | ButsuButsu


昨日、台風10号に備えて、実験調査船はっけん号の係留を確認しに行った。
そのとき、やけに水面が緑色だったので、プランクトンネットでサンプルを採取した。
ペットボトルに入れると、向こうが見えないくらいの濃さだ。

研究室に持ち帰り、しばらく放置すると水面にアオコを形成し始めた。
おっと、これは?
顕微鏡で見ると、大量のanabaenaだった。

久しぶりに今年はアオコの大発生があるかもしれない。
7月までの悪天候で水草の成長が遅れた分、ラン藻には有利に働いたようだ。
水草を刈り取るだけでは、湖の管理はできない。
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風(49)

2020-08-21 10:52:41 | ButsuButsu


暑い!
汗だくになり、道を歩く

日陰にカラス
黒い色の鳥は、さぞ暑かろう

ふと気遣う
熱中症かな、カラスも

調べたら
鳥の体温は、40度以上って

ということは
この暑さでも、涼しいのかい
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風(48)

2020-08-17 14:54:32 | ButsuButsu


滋賀県や大津市も「気候非常事態宣言」を出すべきだという市民運動が始まっている。
確かに、数多くの自治体が「気候非常事態宣言」を出している。
https://www.es-inc.jp/ced/

一方、それに反対する声明もある。
しかし、よく読むと、かなり強引で恣意的な意見に思える。
http://ieei.or.jp/2020/07/sugiyama200702/

気温の上昇をグラフで見ていると、確かに変動が多くて明確な判断を下しにくい。
しかし、琵琶湖の湖底水温のような外的ノイズの少ないデータから、非常に面白いことがわかる。
ここに示したグラフは、彦根気象台で測定された1月から3月までの平均気温と、琵琶湖湖底90mの年平均水温の変化を表したものである。

驚くほど、よく似ていることがわかる。
湖底の水温の方が、気温より約2.5℃高い。
つまり、琵琶湖の湖底は暖まりにくく冷めにくいのである。

それでもなお、徐々に水温が上昇している。
1985年から1990年の第1期上昇と、2019年から始まった第2期上昇に着目してほしい。
水温は、単調に上昇するのではなく、このように段階的にジャンプして暖かくなる。

そして第1期より、第2期の方が水温上昇率が大きい。
なぜこのようなことが起こるのだろうか。
それは冬期の冷え方に原因している。

温暖化の進行に伴い、大気には琵琶湖を冷やすだけの十分なエネルギーがないのだ。
1960年代から2020年にかけて、琵琶湖湖底の水温は約2.5℃上昇した。
このことは、湖底付近の生態系や水質に大きな影響を及ぼす。

滋賀県も大津市も、これに対する明確な回答を持ち合わせているとは思えない。
それでも「気候非常事態宣言」を出すべきなのだろうか。
地球規模で始まった温暖化の波は、こうして地方にも確実に影響を及ぼし始めている。

当面このような事態を回避する緩和策と、人類の生存をかけて克服すべき解決策の両方が必要だろう。
「気候非常事態宣言」への勧誘を受けて、さてどうしたものかと思案している。
宣言するのは簡単だし、何らかの示威行動も難しくはない。

しかし、具体的な成果を求めるには、もっと厳しい対策をどう提示するかだ。
その覚悟なしに「非常事態」だと言っても、気休めにしかならない。
今日も40℃越えの熱波が日本列島を襲っている。

新型コロナウィルスとか熱中症とか、歓迎できない事態に振り回されている。
かつてソ連の共産圏が崩壊したように、劇的な気候変化は政治や経済の体制を崩壊に導く。
私たちがすべきことは、まず第一に被害を最小にする緩和策の実践だと思う。
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風(47)

2020-08-14 12:30:19 | ButsuButsu


古い友人であるCharles R. Goldman博士から、彼のInstagramへの招待があった。
ヒキガエルが、世界をまたにかけて冒険する話だ。
特に、海外からのフォロワーを期待しているらしい。
すでに89歳になる彼のバイタリティに敬服する。

https://www.instagram.com/heroictoad/?hl=ja

Michio
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風(46)

2020-08-13 10:37:30 | ButsuButsu


第24回クルーレスソーラーボート大会に参加しました。
私たちのチームは、小学生が7名、中学生が16名、高校生が4名、スタッフが16名の大所帯です。
8月8日に、事前準備の合宿をしました。
場所は、滋賀県高島市近江白浜です。
午前10時に白浜荘の会議室に集合し、講師から自律型ソーラーボートについてのレクチャーを受けました。
午後2時からは、組み立てたボートのテスト走行を琵琶湖で行いました。

翌、8月9日は早朝に起床し、バスで会場であるマキノサニービーチに移動しました。
今年は新型コロナウィルスのため、常連の東大チームが不参加でしたが、今治造船と大阪電気通信大学、そして私たちびわ湖トラストチームの7艇が参加しました。
コースは、サニービーチを出発して竹生島-葛籠尾崎間を往復する、20㎞の長距離です。
自律航行船というのは、ボートに積み込んだマイコンを用いて、GPSとコンパスのみを頼りに湖上を移動する無人ボートのことです。
毎回不思議ですが、ほとんどのボートが出発点(A点)付近でグルグル回って、前へ進めなくなります。
一説によると、この周辺では磁場の異常があるのではないかということです。
魔のA点を抜け出すと、沖合にあるB点を目指します。
この点まで到達するボートは約半数でした。
B点から大きく進路を東にとり、一路、竹生島と葛籠尾崎の間に設定したC点を目指します。
今回のレースでC点までたどり着いたのは、私たちびわ湖トラストチームの「ばな衛門」だけでした。


レース終了後、他チームとの密な接触を避けるために、子供たちとスタッフだけで夕食をとりました。
一人一人が感想や反省を述べていましたが、短期間にずいぶん成長したなと驚きました。
こうした様々な年齢の子供たちが集まって、同じ一つの作業を行う教育の大切さを改めて感じました。

8月10日は最終日です。
この日も快晴で、湖上でも暑いくらいでした。
子供たちにも疲れや船酔いが目立ってきました。
ボートの調子も今一つ上がらず、どのチームのボートも完走できませんでした。
反省点はたくさんあります。
でも久しぶりのびわ湖体験に、みんな満足でした。
最後に、来年頑張ろうねと誓って、大会を終えました。
来年は、いよいよ25周年です。


最後に、今回の合宿を行う際に、コロナ対策として次のことを行いました。
合宿前2週間、生徒およびスタッフ全員が毎日2回の体温測定を行い、結果を報告しました。
このことによって、合宿に参加することに対する自覚と責任が芽生えたと思います。
合宿前日に、医師によるチェックを受け、参加者の最終決定を行いました。
合宿期間中は、マスク・手指消毒・ソーシャルディスタンスなど、一般的な注意を守りました。
また、他府県からの参加者との接触は、可能な限り避けるようにしました。
合宿終了後は、事後確認として、さらに1週間の検温を行っています。
今のところ特に問題は起こっていません。
この程度の対応で、十分に感染を防げるのではないかと思っています。
感染症に対して、必要以上に恐れない、不用意な行動をしない、を原則として対応したいと考えています。
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風(45)

2020-07-11 14:37:34 | ButsuButsu


線状降水帯が西日本を覆い、あちこちで暴風雨が続いている。
九州では大洪水となり、多くの人家が被災した。
滋賀県でも竜巻のような突風が吹き、強烈な風雨が家屋を揺らした。

大学からの帰り道、何気に見上げた高速道路の標識を見て驚いた。
「草津田上ー信楽 動物の立入有注意」
何なのだ、この動物は?

冗談かもしれない。
田上ー信楽の動物って、それは
タヌキか? それともイノシシか?

甲賀広域行政組合消防本部警防活動規程の中に
動物救助活動を行うための出動という項目がある。
やっぱ信楽の動物ってタヌキだろう。

異常気象と大洪水
急激に変わりつつある気候の変化に
山の動物たちも動転しているのかもしれない。
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風(44)

2020-06-15 17:38:23 | ButsuButsu


忙しそうに地面を
マイマイガの幼虫が
這っている

気候は不順で
大量発生した蛾が
森林を脅かす

良い話がない
機関長が病気
船が動かない

大募集
小さな声で叫ぶ
いませんか?機関長

あちこちで地震あり
新型コロナも
納まりそうにない

コロナのおかげで
人と人が離れる
空いた隙間に風が吹く

助け合いが減り
クレームが増えてきた
そんな世界は嫌だ
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風(43)

2020-05-27 17:38:42 | ButsuButsu


風が吹いて
ちょっと見なれないカタツムリが現れた。

危ない!
思わず踏みつけるところだった。

大学からの家路
渡辺昭宏の『仏教』という本を読みながら歩く。

この道を通って
ずいぶん沢山の本を読んだ気がする。

*****

仏陀世尊が、実子ラーフラに次のように戒めた。
「戦闘用の象が鼻まで武器として使うようになれば破れかぶれであるが、それと同じように、虚言を言って恥じないものは、どんな悪事でもやりかねない」

これはパーリ語『中部経典』第61経、漢訳『中阿含』の第14経に記載されている。
まさに紀元前5世紀に釈迦が説いた妄語の戒めである。

現在の政治家が、日々、妄語にまみれているのを見聞すると、悲しくてならない。
彼らは2500年前の人にも劣るではないか。

*****

人間は長い月日を生きてきたのに
何も学習していない。
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風(42)

2020-05-12 16:04:28 | ButsuButsu


私の50歳の誕生日は、チベットのラサで迎えた。
現地の人々と、同行の人々が共に祝ってくれた。
この日から、私は、陀来鳩摩と名乗ることにした。
不遜な話だが、何だかそんな啓示を受けた気がしたからである。
ちょうどその日に、ポタラ宮殿へ行って、心が高揚していたのかもしれない。
それ以外に、特に意図はない。
ゴロが良いし、言葉の意味が気にいっただけである。
ダライとはモンゴル語で、大きな海というのだそうだ。
だから陀来鳩摩は、大きな海のように深い知識を持つ人のことだ、と同行していたモンゴル人が語った。
そうなのか、と何となく気に入ってしまった。

鳩摩というのは、熊にかけてある。
だが本当は、鳩摩羅什からとっている。
この名を聞いて、ああそうかとうなづく人は、かなりの西域オタクである。
知らない人でも、日本でもよく知られた「摩訶般若波羅蜜経」をサンスクリット語から漢語に翻訳した人と言えば、肯首するかもしれない。
いわゆる般若心経である。
鳩摩羅什は、初代、三蔵法師とも言われている。
四世紀の人である。
良く知られた三蔵法師は、七世紀に唐からインドへ渡った玄奘だろう。
つまり、三蔵法師というのは複数いたのだ。
三蔵とは、仏典である経蔵・律蔵・論蔵の三蔵に精通した僧侶のことである。

というわけで、どういうわけか50歳で私は陀来鳩摩となった。
最初はカタカナで書いていたのだが、仏教哲学の先生に叱られてしまった。
彼は北海道大学文学部の教授で、私の高校時代の同級生だった。
偶然、ネットでダライ・ラマの文献を検索していて、なんとダライ・クマをヒットしたのだ。
それが私だと知った彼は、親切にも不遜であると忠告してくれた。
そこで私はダライ・クマから陀来鳩摩になった。
特に、使用前と使用後で変わったところもないが、何となく今の名前を気に入っている。
とかく、西域という言葉には、ロマンがある。
いつの日か、鳩摩羅什が生まれ育った場所に、行ってみたいものだ。
新型コロナウィルスのおかげで、海外へ行きにくい日が続いている。
早く収束して欲しいものだ。



というわけで「#検察庁法改正案に抗議します」を応援することにした。
特に意味はない
ただどんな生き方をするにしても、姑息でありたくないと思っている。
人間は弱い動物で、失敗もするし、成功もする。
間違ったら、素直に謝ればよい。
自分のミスを他人のせいにしないことだ。
誤りを正していくと、やがて大きな成果という果実がなる。
これは鳩摩羅什の時代からの真理だ。
マイナスをできるだけ少なくし、プラスをできるだけ多くする。
こうして人間は生きている価値を持つことができる。
他人からの信頼を得ることができる。
そうしないと、墓場までみじめな人生になってしまう。
だから残り少ない人生を後悔しないために、他人を欺くような馬鹿なことはしない方が良い。
懲りない政治家への忠告でもある。
正々堂々と生きたいものである。

「我が所伝(訳した経典)が無謬ならば(間違いが無ければ)焚身ののちに舌焦爛せず」(鳩摩羅什)
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風(41)

2020-05-10 17:11:10 | ButsuButsu


5月に入り
夏の風が吹き始める
人通りが絶えた
自粛ムードの中で
あっという間に
季節が変わる

7日には
フラワームーンが
夜空を飾り
周りの野山には
そこかしこに花が咲き
新緑が映えた

何と言うことだ
もう夏か
春の心地良さは
バタバタと過ぎ去った
ウィルスの影におびえ
季節は去っていく

11日の日が来て
僕はまた年をとった
本当は
もっとゆっくり
来てほしかった
5月の風と共に
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風(40)

2020-04-27 16:01:30 | ButsuButsu


新型コロナウィルスのせいか、夜空がやたらきれいだ。
金星と月が上下になって西の空に輝いていた。
どっちがどっち?
と思うほどに、金星が大きく見えた。

多くの教訓を、このウィルスは教えてくれている。
危機の時、どうすればよいか。
危機の時、誰が信用できるか。
結局、自分を信じ、家族を愛し、社会を守るしかない。

幼いころ、伝染病と隣り合わせの村に生きていた。
赤痢で急死した友人の家を、保健所の人が消毒していた。
いつの間にか社会は肥大化し
パンデミックと呼ばれる感染症が広がるようになってきた。

昔の夜空は、美しかった。
星を見に、友人や家族と、夜の河原をさまよった。
まるで、昨日のことのように
空想は、思い出の中に帰っていける。

今では、ずいぶん遠くまで来てしまった。
アタカマ高地で、南十字星を見たこともあった。
ゴビ砂漠に寝転がって、夜星の星を数えた。
それぞれが思い出となった。

どっちもどっち
経済成長という言葉は、甘い蜜の響きがある。
豊かさと貧困
成長の陰で、多くのものを失ってきた。

どっちもどっち
生活の豊かさと心の豊かさ
せっかくの自粛の時間
もう一度、心に問いかけてみよう

夜空に輝く、金星と月
どっちもどっち
私たちには、知らないことが多い。
せっかくの自粛、夜空を眺めてみよう。
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風(39)

2020-04-21 16:16:38 | ButsuButsu
JR茨木駅西口にボンネージュと言う珈琲やさんがある。
http://bonneige2010.web.fc2.com/
この店から、もう20年以上も珈琲豆を購入している。
買うのは決まってキリマンジャロだ。
ほのかな酸味とアラビキの甘みが、つかれた脳を癒してくれる。
今日も生きててよかった、そんなことを思う一杯である。
といっても私が飲むのはマグカップだから、二杯分はある。
それを一日に二杯飲む。
午前に一杯、午後に一杯。計四杯。

ボンネージュの店主は、古い山の仲間だ。
京都大学山歩会という。
そこで彼は林業を学んだ。
そのまま学業を積めば、今頃は京大の偉い先生になっていたかもしれない。
その彼が、親父さんの後を継いで珈琲やさんになった。
いや正確に言えば、ケーキ屋さんか。
山に登る輩には、こだわり屋が多い。
御多分に漏れず、彼は珈琲にこだわった。
おかげで、旨い珈琲を味わうことができる。

持つべきものは友である。
電話一本で焙煎して、郵送してくれる。
最近はそれがLineに代わった。
世の中は刻々進歩しているが、珈琲の味は変わらない。
嘉田由紀子さんが、キリマンジャロという珈琲豆を日本に紹介したのは私だと威張っていた。
彼女も京都大学農学部の出身だ。
世の中は狭い。
今、コロナ禍で喘いでいる友人の店の助けになればよい。
珈琲のうまさを求める諸君は、ぜひ彼の味を試してほしい。



大学の うすら汚れた キッチンで 飲む珈琲の 味ぞ楽しき
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