月曜日に琵琶湖疏水を通りかかった。
桜のつぼみも膨らみ、ここにも春が訪れようとしている。
第一疏水が建設されたのは1890年と言うから、すでに125年も前の話だ。
その後、第二疏水が1912年に完成した。
第二疏水は、第一疏水のほぼ3倍の水が流れている。
2月になると第一疏水の水はほとんど流れない。
こうして、2月は毎秒10トン、それ以外の月は毎秒20トンの水が京都市に提供されている。
この水が京都市民145万人の水道水となる。
2日前の3月30日に、京都市から滋賀県に感謝金として2億3000万円が贈呈された、という報道があった。
今後10年間、この金額が贈呈されるらしい。
京都市民にとって、まさに命の水だ。
単純な計算をすると、京都市民一人あたりが一年に150円のお金を滋賀県に払っていることになる。
高いか安いかは別として、コーヒー1杯より小さな金額である。
明治時代に疏水を作った先人のおかげで、京都市民は断水や節水もなく生命が守られている。
この2億3000万円のお金がどう使われているのかはよくわからないが、琵琶湖への感謝として使われていることと信じたい。
滋賀県民も、京都市民も、心して琵琶湖と向き合ってほしいと思うのは、私だけだろうか。