大学の構内に未舗装の道がある。
少年期の郷愁なのか、私はこのような土の道を歩くのが好きだ。
道の両側からは、いろいろな花を咲かせた雑草が少しでも多くの場所を取ろうとはみ出してきている。
露出した地面では、忙しそうにアリやその他の昆虫がうごめいている。
この道もあと何年放置されるのかわからないが、私が勤務する間だけでもこうしてあり続けて欲しいと願っている。
今、世界は、ややこしいくらいに揺れ動いている。
トランプさんは、破れた鍋のように豪快に心の中身をまき散らしている。
金正恩さんは、ストレスの塊のような顔に満面の微笑みをたたえて、自己主張をしている。
クールなプーチンさんは、自己の権益を確保するのに懸命だ。
習近平さんは、下手な役者のようにひきつった顔を隠そうとしている。
そして、わが国の安倍首相は、アベノクライムに陥ってしまった。
こんな時には、ブレない方が良い。
無駄に動かないで、本来やるべきことを粛々とこなすのが良い。
未舗装の道だって、急いで舗装する必要はない。
アスファルトの道では見れなかった、生き物たちの営みを観察できるではないか。
まるでカンシャク玉を投げ込んだような騒動が世界中を駆け巡っているときに、周辺をゆっくり観察して次に備えるのが賢明だ。
一緒になって騒ぎたてると、冷静な観察者にはなれない。
どんだけ張り切ってみても、あと20年たったら、世界は様変わりしているだろう。
その時に、どんな社会であってほしいのかを、じっくりと思案するのもよいではないか。
憲法だって、急いで変える必要はない。
未舗装のデコボコ道だって、取柄はあるのだから。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます