紹介される曲を「そうそう!」とうなずきながら一気読みしたのが
ポール・マッカートニー作曲術(野口義修著)
この作曲術シリーズはジョン・レノンもあるが、ポール好きの自分としては
何をおいてもここから始めなければ!といった気分だ
ここで紹介される曲の殆どは知っている
だが、その秘密とされる部分(コード進行とか転調)の技術的なところは
残念ながら頭の中で音がするというレベルにはない
だが、分かったことは耳で感じる快適さの裏には
いろんな仕掛けがあったということで、選択する和音の感覚などは
やはり天才的なセンスがあったということに落ち着きそうだ
追いたてられるように読んだあと
本で紹介された効果的な部分がどこなのか!
と思いながらCDを引っ張り出した
ポールは専門的な音楽教育を受けていたわけでななかったが
父が職業音楽家の音楽がいつも身近にある家庭で
子供の頃聞いていた音楽(和音感覚)が後々まで影響を与えていたらしい
この本で一番残念だったのは、コード進行の理屈が音響として頭に浮かんで
理解できていないことで、とても悔しい思いをしたことだ
だが、指摘された部分は曲のどの部分かは直ぐに分かったから
感覚としては追いつけてはいると自分を慰めた
彼の有名な「イエスタデイ」は夢の中で作った曲で
起きたあと周りの人に歌って聞かせて、既にある曲かどうかを尋ねたが
誰もが初めて耳にする音楽で、完全に彼のオリジナルであったという
エピソードが残っているが、この本の著者はこのエピソードから
一つの興味深い話を生み出している
それは「レット・イット・ビー」は「イエスタデイ」
とセットで考えられる曲という解釈で、音楽的要素はもちろんだが
レット・イット・ビーの歌詞に
「I wake up to the sound of music Mother Mary comes to me」
のがあって、ここに登場する「音楽で目を覚ます」の音楽が実は
「イエスタデイ」ではなかったか、、というのだ
なかなか面白い仮定で、クラシックの音楽家が過去の自分の音楽を
再使用する例がしばしば見られるので
ポールの場合も「それはありかも!」と納得してしまった
ところで「レット・イット・ビー」に登場するメアリーは
ポールのお母さんの解釈もあるが、イエスの母の「マリア」でもあるらしい
ヨーロッパはキリスト教の世界で名前でもキリスト教絡みは多い
ジョン・レノンのジョンは「ヨハネ」
そしてポールは「パウロ」から来ているらしい
この本は途中からでも気楽に読めるから
手元に置いて、音楽を聴くように読み直してみよう
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