続きです。
親御さんが悩んでいたり、
お子さんに困りごとが見られたときは、
できるだけ早く専門機関に相談してほしいと思います。
ご家庭内だけで解決をしようとして、
お子さんへの支援が遅れてしまうと、
失敗体験ばかりが積み重なって
自己肯定感の低下にもつながりかねません。
ここ、ちょっと気になったので
私の意見を書いておきます。
この文章だと、
「困りごとが見られる→専門機関への相談」
が必須であるかのよう。
また、
「支援が遅れる→失敗が増える→自己肯定感の低下」
が必然の流れであるかのように
読めてしまいます。
でも、違うと思うんですよね。
当然ですが、
ケースバイケースだと思います。
まず、特性の種類と程度による部分が大きい。
本人や周囲の「困り感」が
どの程度であるかがポイント。
「あれ?うちの子、もしかして…」
と早めに気付く親は、
子どものことをよく見ている
ってことですから、
「家庭内での解決」で済む場合もある。
もちろん、
専門家からのアドバイスが欲しいとき、
診断名が付くことで得られる
サポートが欲しいとき、
どうしようか迷うとき、
どうしたらいいのか分からないときは
遠慮なく相談に行けばいいと思いますが。
私は発達障害を持つ子の療育に
少しばかり携わったことがあり、
多少の知識と経験があったので、
早めに我が子が「要観察」であると認識し、
また、
専門家とつながるメリットも
分かっていましたが、
結局相談や検査に行くことはありませんでした。
拒否していたわけではなく、
私なりに子を注意深く見守り続けた結果です。
卒園前、
「今後、成長に伴って
特徴が強く出てくるか和らいでくるか、
周囲との差が広がるか縮まるか、
その辺、気をつけて見ようと思っています」
と先生に話したのを覚えています。
実際、その意識は持ち続けていました。
結局、
特徴が強まって差が広がり
困りごとの深刻さが増す
ということはありませんでしたが、
高校生となった今も
息子の基本的な性質は変わってません。
でも、サポートは必要ない。
程度の問題もさることながら、
幸いなことに、
他の特徴(コミュ力、表現力など)がうまく働いて、
成長するに従って
欠点に対する周囲の評価が変わり、
彼が生きやすい環境が得られたのです。
注意散漫かつ多動な傾向への評価は、
「落ち着きがない」から
「マルチタスク」「いろいろ能力高い」
へと変化しました。
小中学校の一部の先生からは
「うるさい」「授業の邪魔」と
抑えられがちでしたが、
今では「リーダーシップがある」
「アピールがうまい」
「場を盛り上げてくれる」
と好意的に見られ、重宝されている様子。
普段の授業でもそうなのですが、
卒業生(社会人)や外国人研究者を呼んでの特別授業では
積極的な良いお客さん(笑)になるし、
舞台で行うイベント事などでは、
企画から司会進行、出演まで
息子は常に中心となっているらしい。
高校の担任の先生からは
「本当に助かっています」と感謝されるし、
関わりの無い先生も、息子に
「あの舞台、素晴らしかった。
これからも期待してるよ」
とわざわざ声をかけに来てくれる。
小中学校ではなんだかんだありましたが、
へこたれず
下手に周りに合わせようとせず
自分を貫いた結果、
現在、彼は、彼のまま
自信を持って人生を歩んでいる観があります。
息子のことを
「そのままでいい」
と思ってくれる大人や友達が
周りにいたおかげで、
自己肯定感を下げずに
ここまでこれたのだと思います。
ラッキーでした。
ちなみに
予定を確認しない、忘れ物が多い、
片付けられないという
長所に変換しようのない欠点に関しては、
友達同士の助け合いで
なんとかなっているようです。
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うちの子、ADHDかも
と心配しているお母さん、お父さん、
世の中に沢山いらっしゃると思います。
かつての私がそうだったように。
私は、その時、
同じような子供の話を
知りたかった。
一人ひとり全然違うのは承知のうえで
様々な例を知りたかったんです。
私と同じように
いろんな子の例が知りたい
と思っている方に、
ADHD傾向の子の一例として
息子の話をお届けできたらいいな、と思っています。
お友達に恵まれ、プリンス自身もいろんな壁を乗り越えて自分をありのまま受け入れて進んでこられたこと、すごいことだと思います。そして何より、変わらない愛情を注いでくれたご家族の存在が大きいのではないでしょうか。これからもプリンスの活躍を楽しみにしています!
子どもに関しては、一つ一つ暗中模索することばかりで、しかも結局何が正解なのか分からないまま。。。ここまで来られたのは「ラッキーだった」としか言いようがありません。最近、ようやく少しホッとできるようになりましたが、また次、何が起こるかわかりませんよねー(笑)