私が初めて ミニチュア ・ シュナウザー と出会ってから
もう40年近くの時が過ぎてしまいました。
その 『 時 』 は、突然、叔父と共にやってきました。
「 今日から君たちの新しい家族だよ 」
「 可愛がってあげてね 」
それはそれは、愛嬌顔の地味~なお犬様でした。
当時は、ヨーキーやポメラニアン、マルチーズ等々が
高価な家庭犬として持てはやされておりました。
灰色でゴマ塩柄の地味~でちょっと変わったお犬様。
でも、口髭と眉毛、眉毛の下から覗きこむ様にこちらを窺う人懐こそうな
黒く輝く瞳 ・・・
そして、叔父のコマンドをキビキビとこなす賢さ
私たち兄弟は、彼等をすぐに気に入ってしまいました。
私たち兄弟がしなくてはいけなかった事
「 ブラシは毎日、毛玉が出来ないように掛けるんだよ 」
「 シャンプーは週に一回か二周に一回してあげること 」
「 爪切りや耳の掃除はなるべく自分達家族でしてあげること 」
そして、最後に
「 毎日のお手入れの時、お話しながらゆっくりとあわてずに ・・・ 」
「 そうすれば、きっと良い家族になってくれるよ 」
「 ただし、甘やかしてはいけないけれど・・・ 」
「 お前たちもお父さんやお母さんに甘えちゃあいけないぞ 」
「 毎日の散歩やお手入れは、自分たちでするんだぞ! 」
そう言って叔父は、見慣れぬ愛嬌者の洋犬を私達家族に預けてくれました。
それから2か月
被毛が伸びて、毎日のブラッシングが手に負えなくなった頃
洋書を片手にハサミとバリカン ( クリッパー ) を持って叔父がやってきました。
ブラシの通り具合を確認すると
シャンプーを始めました。
そして、洋書を参考にカットを始めました。
サクサク、サクサク小気味良くバリカン ( クリッパー ) が掛けられ
彼等は、見る見るうちに我が家に来た当初の美しい姿に変身してゆきました。
叔父は、定期的に彼等のトリミングに来てくれました。
そしてそれは、彼等との悲しい別れが訪れるまで続けてくれました。
時折クリッパーを片手に
「 よく見ておきなさい、いつかはお前達もできる様にならなくちゃーネ! 」
「 最初は大変だけれど楽しいよ ! 」
「 上手に刃物が扱えるようになったらやってみようネ! 」
そう言った会話をした記憶が蘇ります。
現在のようにあちらこちらにペットサロンがなかったころなので
手入れはすべて自分たちでしておりましたが
トリミングだけは、幼かった私たち兄弟には手に負えず叔父に頼ってばかりでした。
それから三十有余年
ペットロスから抜け出せぬまま月日が過ぎてまいりました。
その間、外から事あるごとにミニチュア ・ シュナウザーを眺めてまいりました。
その飼われている頭数の多くなったこと
嬉しく思う限りです。
きちんと手入れされ、綺麗にカットされたミニチュア ・ シュナウザーは、美しい !
そのようなミニチュア ・ シュナウザーを見る度に
私は、逝ってしまった彼等のルーツを知りたい
誰か知っている方はいまいかと・・・思っております。
未だにこの思いは叶っておりませんが・・・
ちぃ君&もっ君に巡り合えやっとペットロスからも抜け出し、
彼等に巡り合えたことで沢山の方々とお知り合いになることができました。
また、長年の悲願であったわが家族のトリミングへの挑戦もかないつつあります。
まだまだ駆け出しの自己流トリミングですが、
そっと前に押し出して下さったブリーダーのH&Y様には感謝いたしております。
ミニチュア ・ シュナウザーという犬種は、定期的にトリミングを施してあげることで
美しく、凛々しい姿を見ることができる犬種です。
好みのカットスタイルも楽しむことができると思います。
また、常日頃から比較的安易に自らの手で手入れをしてあげることのできる犬種です。
抜け毛もほとんどなく、体臭も他犬種に比較すれば少ない犬種です。
共に暮らす家族の身の回りの世話を殆ど全てしてあげられる事の楽しさ
特に、トリミングの楽しさは、やってみなければわかりません。
ブラッシング、シャンプー、爪切り、歯磨き、歯石取り等々
彼等にしてあげなくてはならないことはいくつもあります。
家族の世話はできるだけ家族の手で
ミニチュア ・ シュナウザーと暮らすということが
どれだけ楽しみなことがあるか
どれだけ幸せなことか
自らの手で彼らの身の回りの世話を
彼等が安心して頼れるのは ? 身を任せられるのは ・・・ ?
答えは一つしかありませんネ !
それは、共に暮らす家族に他ならないのです。
ミニチュア ・ シュナウザー と暮らせるということ・・・これほど幸せなことはありません。
by ちぃ君 &もっ君 のパパ