旅たび写真缶

小さい旅から大きい旅まで、時にはいい歳して恥ずかしい旅まで、写真旅日記。

大和七福八宝めぐり③【朝護孫子寺篇】

2020-01-30 | 京都・奈良旅行記

2020年1月20日「大和七福八宝めぐり」一日目 つづき
        【信貴山朝護孫子寺(毘沙門天)篇】
奈良「大和七福八宝めぐり」一日目の今日は、すでに陽はかなり傾いてきた。
午後からスタートしたので、まだ當麻寺の「布袋尊」しか終わっていない。
15:40 當麻寺を出て40分。信貴山朝護孫子寺に到着。
當麻寺からタクシー代がなんと6,090円。予想よりはるかに高かった。

              <開運橋>
信貴山門前の大門池に架かる全長106mの開運橋。昭和6年に架けられ、「カンチレバー橋」という構造の橋では現存する中で日本最古なのだそうだ。(国の登録有形文化財)

     

              <大門池>

                  <開運バンジージャンプの機械>

門をくぐると巨大なトラがお出迎え。

聖徳太子が物部守屋氏を討伐に向かう途中この地で必勝祈願をすると、毘沙門天が現れ必勝の秘法を授けられた。その日が、寅年、寅の日、寅時だった・・・・ということで、このお寺は寅に所縁のお寺なのだそうです。

阪神タイガースファンの檀家さんが多いのでしょうか?

                        <朝護孫子寺 本堂>

朝護孫子寺に来たのはこれで二度目。前回は2017年11月の紅葉が盛りのころ。生駒山から縦走してきて、信貴山山頂の「空鉢護法堂」から朝護孫子寺に入り境内を下山してきたので、巨大なトラは最後に見た。

その時も、ここから仰ぎ見る本堂は夕日に染まって美しかった。

                                    <境内図>

                            <聖徳太子像>
今から1400余年前に朝護孫子寺を創建した聖徳太子。

塔頭などを眺めながら、一段と高い本堂を目指す。

                                <本堂>

本堂前からの眺めはすばらしい。
今日は夕方ということもあり山々はかすんでいたが、斑鳩方面の街並みは見渡せる。

拝観受付をして本堂の中で御朱印をお願い。書いてもらっている間に本堂内陣の毘沙門天を参拝。

                 
             <信貴山三像 中央がご本尊の毘沙門天王>
                         ※写真はHP(http://www.sigisan.or.jp/hondo.html)から拝借

この像は「お前立」で、この後ろに「中秘仏」がさらに奥に「奥秘仏」があるのだそうだ。

     

           <本尊「毘沙門天」の御朱印>

     

       <大和七福八宝めぐり「毘沙門天」の御朱印>
ご本尊と、「大和七福八宝めぐり」の御朱印をお願いしたのだが、出来上がってみればどちらも「毘沙門天」で同じ。朱印が若干違うようだが・・・・。

日没も近いので急いで退出しようとしたら、拝観受付のオジサンに、「石灯籠に灯が入ると境内の夜景がすごくきれいだから、写真を撮っていったら!」と言われ、チョットその気になった。


朝護孫子寺のお参りは、閉門時間というのはなく、終日お参りができるのだそうだ。(御朱印は9:00~17:00)
しかし、帰りもタクシーというわけにもいかないので、夜景は諦め信貴大橋バス停に急ぐ。
16:47 奈良交通バスに乗り、終点の王寺駅まで22分。

          <近鉄田原本線 新王寺駅>
17:24 新王寺駅から近鉄に乗車。
18:19 近鉄を乗り継いで、橿原神宮前駅に到着。
コインロッカーから荷物を回収して、駅前のホテルにチェックイン。

夜の居酒屋では、居合わせた常連客の方々やママから、橿原の歴史や街の噂話などを面白おかしく教えてもらい、大いに盛り上がった。生ビール一杯のつもりだったが・・・・。

                ・・・二日目【長谷寺篇】につづく

 


大和七福八宝めぐり②【當麻寺篇】

2020-01-30 | 京都・奈良旅行記

2020年1月20日 「大和七福八宝めぐり」一日目

      【當麻寺中之坊(布袋尊)篇】
「大和七福八宝めぐり」一日目の今日は、ほかの寺社から遠く離れた「當麻寺」と「朝護孫子寺」を訪ねる。
まずは、當麻寺の塔頭「中之坊」を目指す。

             <近鉄 当麻寺駅>
12:15 仙台市地下鉄→東北新幹線→東海道新幹線→近鉄京都線特急(橿原神宮前行)→近鉄南大阪線と、電車5本乗り継いで、奈良県葛城市の当麻寺駅に到着。
当麻寺駅前には空車のタクシーが一台止まっていたが、徒歩17、18分程度なので門前の通りをノンビリと歩き出す。

               <相撲館 はやけ座>
当麻寺駅から5分ほどのところにある「相撲館 はやけ座」に立寄る。
この辺りが相撲発祥の地らしい。
葛城市の観光案内所も兼ねているようで、観光客の休憩所にもなっている。
テーブルをお借りして、橿原神宮前駅で買ってきた「わさび菜巻のおむすび」で昼食。

古い家並みの門前町を眺めながら、當麻寺に向かって真っすぐ歩く。

奈良の古道を歩いていると飾り瓦をよく見かける。
屋根瓦だけではなく、塀の上の瓦にも大黒さん、恵比寿さんや鍾馗さんの姿が多い。

         <奈良県葛城市 二上山 當麻寺(たいまでら)>

12:42 「大和七福八宝めぐり」の最初のお寺、當麻寺に到着。
當麻寺は、今回で二度目。
2017年の5月に二上山の登山をしたが、その際、山頂から下ってきて行きついたのが當麻寺だった。

「當麻寺(たいまでら)」は、奈良県葛城市にある寺院。山号は「二上山」。宗派は真言宗と浄土宗の並立という大変珍しい形式。 したがって、境内に立ち並ぶ塔頭も、宗派が二つに分かれる。
現在、當麻寺としての本尊は「當麻曼荼羅(たいままんだら) 国宝」で、これは悲劇のお姫様「中将姫」が蓮の繊維で織り上げたという伝説がある。(観音様が一夜で織ったというという説や、中国伝来という説もある)
奈良時代~平安時代初期建立の二基の三重塔(東塔・西塔)があり、近世以前建立の東西両塔が残る日本唯一の寺としても知られる古刹である。 古代の豪族当麻氏の氏寺。

               <日本最古の梵鐘(国宝)>

                    

                                    <悲運のお姫様「中将姫」像>

                                 <三重塔(国宝) 左;東塔、右;西塔>
前回来た時には、西塔は工事の足場に囲まれていて見られなかったが、今回は外側の工事は終わったようだ。

                                                        <當麻寺 奥院>
當麻寺で一番大きな塔頭の奥院に到着。拝観受付で、御朱印帳を購入。


                                      <奥院の御朱印帳(當麻曼荼羅)>
當麻曼荼羅の表紙がカッコいいので、金、銀二冊とも購入した。
金の御朱印帳は「ご本尊やご祭神など」用とし、銀の御朱印帳は、今回の目的である「大和七福八宝めぐり」用とする。
私が背負っているリュックにも、この御朱印帳(縦18cm×横12cm)ならなんとか入る。
拝観受付で御朱印をお願いしておいて、若い僧侶の方に案内されて奥院の「宝物館」を見学。

                 <奥院 宝物館>
私ひとりのためにカギを開けてもらったので、すぐに退出というわけにもいかず、さりとていつまでも居ると申し訳ないので、當麻曼荼羅(延宝本)の前でビミョウな時間調整をして退館。
つづいて本堂裏の「浄土庭園」を見学。

               <奥院 浄土庭園>


冬ボタンが見頃でした。
この後、奥院本堂へお参りし、受付に戻って頼んでおいた御朱印をいただきました。

     

        <「當麻曼荼羅」の御朱印(蓮糸大曼荼羅)>

     

          <奥院 「浄土変相」の御朱印>

     

           <奥院 「法然上人」の御朱印>

      <伽藍三堂 正面;本堂(曼荼羅堂)、右;講堂、左;金堂>
境内の中心部に戻り、本堂、講堂、金堂を拝観。
現在、當麻寺本堂(曼荼羅堂)の厨子(国宝)に収められているのは文亀曼荼羅(国宝 4m×4m)または貞享曼荼羅といわれる。
今回期待していた一つが金堂の四天王像。前回は、修理のため持国天がご不在だったので、今回こそはと思ってきたが、またもやザンネン。

              <當麻寺 中之坊>
當麻寺を訪れた最大の目的、「大和七福八宝めぐり」の布袋尊を塔頭の「中之坊」へ移動。
さっそく御朱印をお願いし、出来るまでの間庭園を見学。

     <大和三名園の一として名高い庭園「香藕園」(史跡・名勝)>
お庭を一周した後、寺宝「布袋尊百童子屏風」など七福神に関する宝物の特別公開(2月29日まで)を見学。

受付に戻って、出来上がった御朱印をいただきました。

     
         <「導き観音」の御朱印(十一面観音)>

     

             <「弥勒菩薩」の御朱印>

     

        <大和七福八宝めぐり「布袋尊」の御朱印>
七福神のうち、まず「布袋尊」の御朱印をゲット。

            <當麻寺 宗胤院(そいにん)>
中之坊を出たところで、向かいにある塔頭が「宗胤院」。
こちらは絵がお上手なご住職で有名なお寺さん。
もしおられれば、絵入りの御朱印をいただけないかと図々しくお邪魔してみた。
ご住職はおられたが、ちょうどお習字の指導中で忙しいところだった。
絵入りの御朱印をお願いするときは、LINEなどで予約をしなければならないのだそうだ。
しかし、「遠路はるばるやって来たのだから・・・」と、奥様に御朱印を書いていただけた。

            <宗胤院でいただいた御朱印>

御朱印帳の見開きに、素敵なお地蔵さんの絵入り御朱印をいただきました。

初めての人は、お地蔵さんの絵だそうです。


15:00 門まで見送りに出てこられた奥様に恐縮しながら、予約していたタクシーに向かう。
當麻寺から朝護孫子寺までは、徒歩と電車とバスを利用して2時間かかる。
これでは日が暮れてしまうので、今回はタクシー代を奮発。
                  ・・・【朝護孫子寺篇】につづく


大和七福八宝めぐり①

2020-01-30 | 京都・奈良旅行記

昨年秋から我が家のインターネットが絶不調で、ブログを更新出来ませんでした。
あらゆる検討を重ねて、無線ルーターを三台更新。

やっとサクサク動き出したので、旅のブログを再開します。

今回の旅は、またもや奈良。
このところ毎年つづけている「奈良の古道歩き」は、昨年出来なかったので今年は1月に決行。
とは言え、厳冬期の1月に「古道歩き」や「山歩き」はチョット辛い。
そこで今回は、正月らしく「七福神めぐり」を旅の目的に無理矢理コジツケて見ました。

調べてみると、奈良には「七福即生 八方円満 大和七福八宝めぐり」というのがあるようなので、これに決定。

【大和七福八宝めぐり】
ふつう七福神と言えば、毘沙門天、布袋尊、寿老人、大黒天、恵比寿天、弁財天、福禄寿の七神が一般的だが、ここではさらに、日本で最も古い神社の「三輪明神」が加わって、「大和七福八宝めぐり」となる。


 大黒天:長谷寺 桜井市初瀬
 弁財天:安倍文珠院 桜井市阿部
  福禄寿:談山神社 桜井市多武峰
  恵比寿天:おふさ観音 橿原市小房町
 寿老人:久米寺 橿原市久米町
 布袋尊:當麻寺中之坊 橿原市當麻
 毘沙門天:信貴山朝護孫子寺 生駒郡平群町信貴山

   三輪明神:大神(おおみわ)神社 桜井市三輪

              ※イラストは「大和七福八宝めぐり」HPからお借りしました。

以上、二社、六寺を調べてみると、大和盆地の東から西へ大きく広がっている。
どの名称も、地域の名前と同じ由緒ある寺社ばかり。日本の歴史、文化発祥の始まりに関わってきた古刹、古社。
この8か所の内、7か所には「古道歩き」の途中などで行ったことがあるが、「おふさ観音(恵比寿天)」だけは初めてとなる。

この8か所を、できれば二日間(一日目は昼過ぎ到着なので実質一日半)で回りたい。
レンタカーで走れば一日で回れそうだが、冬に慣れない土地の山道を運転したくないので、今回は公共交通機関のみで走破する。
本来、私の住む仙台から大和地方へは飛行機(伊丹経由)のほうが一時間ほど早く着くが、料金が片道二万円ほど高くなる。今回は、電車の乗り継ぎで奈良を往復し、差額分をタクシー代に充てたい。

今までかなりの数の神社仏閣を訪ね歩いたが、今流行りの「御朱印」は頂かないことにしている。
しかし、数年前の1月に京都で「都七福神めぐり」をやったときだけは御朱印を貰っている。

今回も正月の縁起物ということで、御朱印集めをすることにした。

1月20~22日の二泊三日の旅。

      
通常、「大和七福八宝めぐり」では、上のパンフレットの中央にある「お福掛(すべて印刷されてある台紙;無料)」に御朱印だけ押してもらう、いわゆるスタンプラリー形式のようだ。
私は出来れば正式な御朱印帳に、墨書してもらったうえで御朱印を頂くつもり。
そもそも、お福掛の大きさは52.5cm×36.5cm。半分の大きさに折りたためるようだが、私のカメラ・リュックには入らない。

2020年1月20日
朝一番の東北新幹線で、まずは東京へ向かう。
我が家を出る時はまだ暗かったが、宇都宮を過ぎたあたりから空は快晴。絶好の旅行日和だ。
車窓の右手を見れば、富士山がクッキリ見えて縁起がいい。


             <東北新幹線の大宮付近から見た富士山>
朝日を反射するビルがチョット眩しいが、富士山はビルや山に見え隠れしながら、東京都内まで見えていた。
今朝のように、冬の快晴の日は条件が良い。
富士山が珍しいわけではないが、見えると何となくうれしい。
早朝の東北新幹線には頻繁に乗っているが、ほとんど寝ているので、見ることはめったにない。

                <東海道新幹線から見た富士山>
東海道新幹線から富士山が見えるチャンスは多いが、今日は裾野までクッキリ。
車内でも、「今日は富士山が非常に美しいので、是非ご覧ください」とアナウンスがあった。

仙台市地下鉄→東北新幹線→東海道新幹線→近鉄京都線特急(橿原神宮前行)→近鉄南大阪線と電車5本乗り継いで、当麻寺駅を目指す。

                      ・・・【當麻寺篇】へつづく


赤目四十八滝の紅葉は?

2018-11-25 | 京都・奈良旅行記

2018年11月21日 赤目四十八滝

奈良に来て三日目、最終日。

いつもは奈良か京都の観光で時間をつぶしてから仙台に帰るのだが、今回は、趣を変えて三重県の「赤目四十八滝」を見て帰る。

とは言え、あまり交通の便が良いとは言えないので、早朝の出発となる。

奈良6:55発のJR桜井線、桜井駅から近鉄大阪線と、通勤通学列車二本を乗り継ぐ。

通常、赤目四十八滝に行くには、近鉄「赤目口駅」で降りて三重交通バスに乗り継ぐのだが、バスの始発が10:00なので、これでは滝を見ている暇がない。

そうなるとタクシー利用と言うことになるのだが、赤目口駅にはタクシーは居そうもないので、一つ先の特急が停まる近鉄「名張駅」まで行く。

8:08 名張駅到着。

タクシープールに急ぐ。待機車両はなかったが、タクシー乗場の看板前に一番乗りで並ぶ。

しかし、10分経っても20分経ってもタクシーは現れない。

私の後には病院を予約したオバアサンやビジネスマンなど、数名がイライラして並んでいる。

タクシー会社に電話を入れても、「いつになるか分からない」と言うばかり。

結局、最初の空車がやって来たのは、40分後の8:50だった。

一人旅なので小型車で良いのだが、やって来たのは中型車。選んでいる余裕はない。

8:50 タクシーで名張駅を出発。

ドライバーに聞いたところ、名張市のタクシーは、人口比率(名張市は8万)では日本で一番台数が少ないのだそうだ。したがって、一台当たりの稼働率は日本で最高らしい。

9:10 赤目四十八滝に到着。

名張駅前のタクシー乗場の看板には、小型車2,440円と書いてあったが、私が乗ったのは中型車なので、3,050円かかった。

      ≪赤目四十八滝の入山口 日本サンショウウオセンター≫

9:00からの営業なので、まだ数組しか入っていないようで、ハイカーはマバラ。

入口付近の紅葉を見ると、期待できそうな感じだ。

9:15 受付でコースMAPをもらって滝巡り開始。時間の許す限り歩くつもり。

                  ≪不動滝≫

紅葉は、これから盛りを迎えるのか、終わりかけなのか、状況はあまり良くない。

もしかしたら、こんなものなのか。

       

                   ≪千手滝≫

                  ≪布曳滝≫

                  ≪百畳岩≫

        

                  ≪荷担滝≫

        

                  ≪琵琶滝≫

11:00 赤目五瀑の五つ目、琵琶滝に到着。

滝の撮影の場合、いちいちカメラ三脚を広げることになるので、時間がかかる。

受付でもらった地図によれば、ここまで標準コースタイムは80分のようだが、私は110分かかった。

ここまで紅葉はチョット残念な状況だった。

秋の滝は水量が少ないので、きれいな紅葉が一緒に写り込まないと面白くない。

もう少し上流まで行ってみたい気もするが、なにしろこの三重県の山奥から今日中に仙台まで帰らなければならないので、そろそろ切り上げ時だ。

11:15 琵琶滝の撮影を切り上げ、今来た道を下山開始。

11:50 来る時には無人だった「百畳岩」では、たくさんのハイカーが弁当を広げていた。

12:25 千手茶屋まで戻って昼食。キツネそばとおでん。

       

13:05 スタート地点の「日本サンショウウオセンター」に戻って来た。

               ≪オオサンショウウオ≫

13:20 お土産屋や宿が立ち並ぶ温泉街に出て、シバシ休憩。

               ≪へこきまんじゅう≫

渓谷の紅葉はイマイチだったが、温泉街の紅葉は絶好調。

百地三太夫の子孫の店でお土産を買う。

13:45 三重交通バスで近鉄赤目口駅に向かう。

三重交通バス、近鉄三本、東海道新幹線、東北新幹線、地下鉄と合計7本乗り継いで無事帰還。


柳生街道(剣豪の里ー2)

2018-11-23 | 京都・奈良旅行記

2018年11月20日 柳生街道(剣豪の里コース)後半

忍辱山円成寺を出発してから2時間半。阪原峠をヒイコラ言いながら登って来た。

12:09 休憩も昼食も取らず、そのまま阪原峠を下る。

           ※柳生街道(剣豪の里コース)前半はこちら

 

阪原峠は柳生への下りもけっこう急坂で、ウエットな石畳が滑りそうでやや怖い。

足元に神経を集中しながら慎重に下っていたら、突然、背後で「ザザッ、ザザッ」と言う音。

振り返ったら、目の前に人が迫る。心臓が止まるかと思った。

私より年配と思われるジイサンが軽快に私を追い抜いて行った。バケモノかと思った。

結局、本日私を追い抜いて行った人は、このトレイルランのジイサン一人だけだった。

追い越す時は、後ろから声をかけて欲しいものだ・・・。

あのジイサンは、こんな悪路も駆けて行ったのだろうか・・・。

12:28 疱瘡地蔵に到着。一応、お賽銭を上げて無病息災を祈願。

この巨石の右下に、「柳生の徳政碑文」というのが彫られてあるそうだが、気づかなかった。

疱瘡地蔵の裏側には、六体地蔵も彫られている。

疱瘡地蔵から少し下ったところにも六体地蔵があった。「中村六地蔵」と言うらしい。

12:40 柳生の里に出たようだ。

東海自然歩道の道標は左に誘っているが、私は真直ぐ橋を渡り、かの有名な「一刀石」を見に行く。

向かい側のバス停前でシバシ休憩。本日初めての休憩だが、腰を下ろすところがないので立ったまま・・・。

12:46 「一刀石」のある「天乃石立神社」を目指して、坂を上る。

けっこうキツイ坂道をヒタスラ登る。

12:59 「天乃石立(あまのいわだて)神社」に到着。

鳥居をくぐり、拝殿脇を通って奥へ進む。

13:06 「一刀石」に到着。

なるほど見事にマップタツに割れている。

柳生石舟斎が、天狗と間違えて叩き切ったとされる岩。

円成寺から歩いて来て、ここで初めて数組の観光客と出会う。

みなさん、タクシーツアーで来ているようだ。

「一刀石」から戻って、「天乃立石神社」の拝殿に参拝。

ご神体は、鬱蒼とした森の中に鎮座する四体の巨岩。

洞窟に隠れた天照大神を引っ張り出すために、手力雄命(タヂカラオノミコト)が、天の岩戸の扉を開けた時に、力余ってここまで飛んで来たのだそうだ。

                ≪天の岩戸の扉≫

前から見ると、この巨岩は二本の杉の木にもたれ掛かっているように見えるが・・・。

横から見ると、斜めに自立しているのが良く分かる。さらに、後ろの岩も僅かな隙間を開けて同様に自立している。

「こんな奇跡が起こるのだろうか?」と、ビックリ。

私が見たパワースポットの中では最高ランクだ。「一刀石」より遥かに神秘的。

あまりにも神秘的なので、弁当を喰うのを遠慮してしまった。

13:30 ビックリ仰天の「天乃石立神社」を後にして、山道を進む。

13:45 柳生家の菩提寺、芳徳寺に到着。

境内は紅葉もなかなか美しい。

紅葉のトンネルをくぐって本堂の背後に回ると、柳生家歴代の墓地がある。

14:06 芳徳寺を出て、柳生の里を眺めながらゴールの柳生バス停に向かう。

               ≪柳生藩家老屋敷≫

門から外観を覗いただけ。

                 ≪十兵衛杉≫

遠くから眺めただけ。

                 ≪十兵衛食堂≫

14:35 柳生バス停に到着。

バス停の前に、十兵衛食堂というのがあったので、ためらわず入った。空腹は耐え難いほど・・・。 

十兵衛そばと甘酒を美味しく頂きました。リュックのオニギリは無駄になったが・・・。

食事が終わってもバスの時間まで40分余りある。

15:03 暖簾を仕舞い始めた食堂のオクサンに教えてもらい、「阿対の石仏(あたやのせきぶつ)」と言うのを見に行くことにした。

茶畑の脇を走るように急ぐ

15:18 「阿対の石仏」に到着。

              ≪阿対の石仏(あたやのせきぶつ)≫

              ≪阿弥陀如来と地蔵菩薩≫

見事な巨石仏なのでジックリ見ていたいが、時間がないので急いで柳生バス停に戻る。

15:43 JR奈良駅行きバスに乗り込む。今回の古道歩きも無事終了。

 青色の線が歩いたコース                                                         国土地理院

コースタイム

円成寺ー(50分)→夜支布山口神社ー(55分)→南明寺ー(29分)→阪原峠ー(19分)→疱瘡地蔵

ー(21分)→天乃石立神社ー(13分)→芳徳寺ー(15分)→家老屋敷ー(8分)→柳生バス停

ー(17分)→阿対の石仏ー(17分)→柳生バス停

                歩いた時間:4時間4分

                歩いた距離:約12km

※基本のコース取りは、「近鉄てくてくまっぷ 柳生街道(剣豪の里)コース」とほぼ同じ。

 天乃石立神社と阿対の石仏は私のオリジナルで追加。


    柳生街道(剣豪の里コース)前半はこちらを参照

    柳生街道(滝坂の道コース)前半はこちらを参照

    柳生街道(滝坂の道コース)後半はこちらを参照