一昨日のことですが、久しぶりに映画館に行ってきました。
これを見てきたんです。山田洋二監督のこのシリーズ3部作の最後を飾る映画、巷の評判はかなりのもので、期待して行ってきましたよ。
しかし、思ったよりも期待外れだったな。物語はいいと思う。原作がいいから。出演者もいいと思う。キムタク以外は。
と言ったらキムタクファンには怒られちゃうけど、評判よりもイマイチかなと思う。なんたって、彼はちょん髷は似合わないよ。台詞の言い回しもちょっとなぁ。前作、前々作の真田広之や永瀬正敏と比べるとやっぱり、全てにおいて役者としてのレベルが違う。立ち回りもしかり。良い所もあったけど、時折見せる表情や言い回しに普段の彼が垣間見れて、ちょいとげんなりするときがあったのです。
イメージとしてキムタクの現代ドラマやバラエティ、歌やダンスがそういう時代劇というものに勝っているということかな・・・ とても器用な方で中途半端なことはしないとこは気に入ってるけどね。
物語は、武士の一分 といっても、その一分をほんとに見せてくれたのは敵役の坂東三津五郎さんの役かもしれない。皮肉な物です。しかし、この映画の本当の見せ所は『夫婦の絆』であり、『愛』なんだよね。藤沢周平さんは人間の生き方を描かれている。もちろん、映画では剣術、立ち回り、などは重要で見所でもあるけど、核となるものは人間の不変の愛である。檀ふみはいいですね、演技も美貌も。そして何よりも素晴らしいのは笹野高史さんの演技だと思う。彼は燻し銀ですよ!やっぱりあぁいう役者さんがいてこその映画です。
時代考証に徹底的にこだわってセットや衣装、細かいディテールにこだわる山田監督は素晴らしいですよね。僕は障子紙にその時代や身分を感じますよ。下級武士の屋敷なんて小さくて質素だし、継ぎ剥ぎだらけのぼろぼろの障子ですよ。手紙なんかを利用したリサイクル障子。食事だって質素だよ。侍といっても、家では内職してるわけだしね。
まぁ、ああだこうだと色々書いてきたけど、結局最後は涙してしまったのは、ココだけの話です。泣きました~。俺はそんな男です。こういう話は弱いんだ。
まだまだ、山田監督にはこういう時代劇創って欲しいですね。見てない人は、一度見てください。日本人の心を取り戻しましょうぞ!今の時代に必要なことです!
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