子供の頃は兄弟揃って大の巨人ファンで毎日ラジオで必死に聞いてたら、父が野球を見に連れて行ってくれました。というのも、父の弟(すなわち私の叔父)が東京に住んでたので、夏休みに東京見物を兼ねてババンと後楽園球場へ。
それは昭和48年の話ですが、当時石川県に住んでたので朝から特急で出かけて米原まで行き東海道新幹線に乗ったような気が。しかし初の新幹線だと騒いだ記憶がないのは私が鉄分が薄いせいか、あるいは在来線で行ったのか。(在来線があったのかどうかは知りませんが。)
着いてから多分叔父の家に荷物だけ置いて出かけたと思いますが、私はとにかく早く球場に行きたくてソワソワしてました。父や叔父は「まだ練習中やろ。」と言って急がなかったのですが、こちらはとにかく球場も見たければ誰でもいいから選手が見たくて。
それで、確か野球殿堂博物館に寄ってから16時半くらいに球場に入ったような記憶があります。当時はナイターの開始は18時50分でした。たしか。
席は一塁側内野席の上の方だったのですが全体がよく見えてすごく満足した記憶あり。開始前にグラウンド近くまで行って見たら、そこかしこに知ってる選手ばかりがいて感激しました。試合も序盤は先発の関本が乱調だったものの、森のタイムリーで逆転して王のダメ押しホームランも出て、中盤から午後8時半の男の倉田が抑えて気持ちのよい勝利でした。
試合に勝ったこともそうだし、自分がそこにいることが嬉しくて喜びっぱなしだったので、その感動は数日どころか1年くらい持続した気がします。その時買ったメンバー表を毎日眺めてたくらいで。
が、その後巨人ファンではなくなり、そもそもプロ野球も見なくなり、数年前に仕事で川崎方面に行ったときに「読売ジャイアンツ球場」という看板を見ても「ん? なんじゃ?」と思った程度で立ち寄りもしませんでした。あれが小学生の頃だったら、その文字を見ただけで興奮するかうれションでもしたでしょうに。
大人になってあれくらい興奮したのは、尾崎亜美さんのコンサートに初めて行ったときくらいで、今や還暦ともなるとそこまで感激する機会というのはなくなりました。普段しない経験をするというとバンジージャンプとかスカイダイビングがそうかと思いますが、そもそもそういうのはやりたくないし。
興味のあるのは音楽関係ですが、今は様々な手段で映像を見る機会も多いので「見たくて見たくて仕方ないけどまず見られない」ということはないのが大きいでしょう。また、長年生きてると色々経験して、どんなことでも大体想像つくような気がしてますが、そういう意味では脳みそのシワを伸ばしてそこに刻まれた知識や記憶をすっぱり飛ばし、なんでも初めて体験した時のような感動を得られる方法があればいいのにと思います。
まあ大人になると、行きたかったコンサートの日に仕事が入ったり、子供が熱を出して行けなかったりすることもあって、ガッカリ感を抑えるために「あまり期待しすぎないように」といういうリミッターが働くこともあるかもしれませんね。大人って変ね~、信じられないわ~♪というのとはちょっと違いますけど。
照明に蛇が感電してライトが消えてしまったそうです。
売店のカキ氷屋さんが「中日対広島にしては客の数が多い。だからたくさん用意したのに!」と怒ってカキ氷を足元に叩きつけて怒っていたのも思い出します。
そして翌日。僕が通っていた小学校区で町内対抗のソフトボール大会。僕らの町内チームはコールド負け。踏んだり蹴ったりでした・・・。
あまりにも体格が良いので。筋肉の塊と言った感じでした。
あんなに体が大きい人たちが身軽に動くのも驚きました。
そして、初めてのプロ野球観戦だと言うのに、1回裏終了後に照明の一つが消えて試合中止。お客さんたちが怒ってグラウンドに物を投げる!それも驚きました。
小6の小僧にとっては凄い体験でした。