12 ~微熱~
・・・僕を、愛してますか?・・・
何も考えられなくなっていた。
頭が動かないわ・・・心臓だけが早鐘を打ち続けて、その音に耳を傾けるだけで精一杯だった。
「ソヨンssi・・・あなたを・・愛してしまったんです」
インスssiの言葉に、向けていた背中が熱くなった。
私の腕を掴んでるあなたの手から“答えて欲しい・・・”と伝わってくる。
だめよ・・・と自分の心に鍵を掛けようとしたのに、
私の知らない私がその鍵をあなたに預けようとしている。
ゆっくりと僕のほうを振り向いた君の顔が切なくて、頬を涙で濡らしたあなたが愛しくて、
涙を指で拭いながらあなたを腕の中に優しく抱きしめた。
「僕を・・・愛してるね?」
腕の中のあなたは、こらえていたものが耐え切れないように僕の肩を濡らし、
あなたの切ない手が僕の背中を小さく摘んだ。
そのことはあなたの気持ちを知るのに十分だった。
僕の腕の中で泣いているあなたが愛しくて・・・守ってあげたい・・守りたい。
しばらくして泣き止んだあなたは、この状況をどうしていいかわからないように目を伏せている。
ぼくもわからなかった。
ただ、握ったあなたの手が冷たくて、とにかく車に乗ることにした。
二人の思いが重なったあとの沈黙は、今までとは何もかも違っていた。
逃げないでまっすぐに捕らえる瞳がそこにあったし、
手を伸ばせば君の手が触れる距離に僕はいた。
君が涙を流す時は拭ってあげられるほど僕の心は、君の側にいた。
何もかも今だけは僕たちだけの時間だった。
・・・離れたくない・・・離したくない・・・
今だけは、僕たちだけのことを考えよう。
明日はどうなるかわからないから、今夜だけは、二人だけの時間にしたい。
そう思うと同時に、僕はギアを入れて車を発進していた。
人がうごめいている街の中ではなく、僕たちだけになれる場所・・・。
常識に囚われた人たちに囲まれずにざわめきも聞こえない・・
僕たちの声だけが届けばいい。
---あなたと僕しかいない場所・・・---
僕は夜の海に向かって車を飛ばしていった。
止めた車の中で、二人は目の前に広がる夜の海を見ていた。
夜空と海の境界線が溶けて、大きな闇が二人を覆いつくしそうな夜だった。
漆黒の闇は白い波を連れてきては、またさらって行く。
昼の海は癒してくれるものであったが、夜の海はすべてのものを飲み込んでいくような魅力と恐怖があった。
「夜の海は引き込まれそうで・・なんだか恐いわ・・」
フロントガラス越しに海を見つめながら君が静かに言った。
僕は君の中の不安を取り除いてあげたくて、膝の上に置かれていた手をそっと握った。
「大丈夫だよ・・」
満ち足りた静寂が僕たちを包んでいた。
繋いだ手から伝わる温もりが僕たちの微熱を徐々に上げていく。
十代のような若さとは違う僕たちは、その微熱がどんな意味をもつのか、どれほど熱いものか、
十分すぎるほどわかっていた。
♪お部屋を変身♪暫くXmasモードをお楽しみください♪
・・・僕を、愛してますか?・・・
何も考えられなくなっていた。
頭が動かないわ・・・心臓だけが早鐘を打ち続けて、その音に耳を傾けるだけで精一杯だった。
「ソヨンssi・・・あなたを・・愛してしまったんです」
インスssiの言葉に、向けていた背中が熱くなった。
私の腕を掴んでるあなたの手から“答えて欲しい・・・”と伝わってくる。
だめよ・・・と自分の心に鍵を掛けようとしたのに、
私の知らない私がその鍵をあなたに預けようとしている。
ゆっくりと僕のほうを振り向いた君の顔が切なくて、頬を涙で濡らしたあなたが愛しくて、
涙を指で拭いながらあなたを腕の中に優しく抱きしめた。
「僕を・・・愛してるね?」
腕の中のあなたは、こらえていたものが耐え切れないように僕の肩を濡らし、
あなたの切ない手が僕の背中を小さく摘んだ。
そのことはあなたの気持ちを知るのに十分だった。
僕の腕の中で泣いているあなたが愛しくて・・・守ってあげたい・・守りたい。
しばらくして泣き止んだあなたは、この状況をどうしていいかわからないように目を伏せている。
ぼくもわからなかった。
ただ、握ったあなたの手が冷たくて、とにかく車に乗ることにした。
二人の思いが重なったあとの沈黙は、今までとは何もかも違っていた。
逃げないでまっすぐに捕らえる瞳がそこにあったし、
手を伸ばせば君の手が触れる距離に僕はいた。
君が涙を流す時は拭ってあげられるほど僕の心は、君の側にいた。
何もかも今だけは僕たちだけの時間だった。
・・・離れたくない・・・離したくない・・・
今だけは、僕たちだけのことを考えよう。
明日はどうなるかわからないから、今夜だけは、二人だけの時間にしたい。
そう思うと同時に、僕はギアを入れて車を発進していた。
人がうごめいている街の中ではなく、僕たちだけになれる場所・・・。
常識に囚われた人たちに囲まれずにざわめきも聞こえない・・
僕たちの声だけが届けばいい。
---あなたと僕しかいない場所・・・---
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止めた車の中で、二人は目の前に広がる夜の海を見ていた。
夜空と海の境界線が溶けて、大きな闇が二人を覆いつくしそうな夜だった。
漆黒の闇は白い波を連れてきては、またさらって行く。
昼の海は癒してくれるものであったが、夜の海はすべてのものを飲み込んでいくような魅力と恐怖があった。
「夜の海は引き込まれそうで・・なんだか恐いわ・・」
フロントガラス越しに海を見つめながら君が静かに言った。
僕は君の中の不安を取り除いてあげたくて、膝の上に置かれていた手をそっと握った。
「大丈夫だよ・・」
満ち足りた静寂が僕たちを包んでいた。
繋いだ手から伝わる温もりが僕たちの微熱を徐々に上げていく。
十代のような若さとは違う僕たちは、その微熱がどんな意味をもつのか、どれほど熱いものか、
十分すぎるほどわかっていた。
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