海外に行くならどこがいい?
みたいな話になると一番に頭に浮かぶのが
モロッコの迷宮都市・フェズです。
初めて『群衆論』(港千尋)を読んでから、かれこれ30年。
ずっと行ってみたいと思っている場所で
同時にその時から漠然と
行くことはないだろうとも思っている場所です。
『群衆論』の第一章は精神分析学者クレランボーが
第一次大戦時にフェズで撮った写真についての考察なのですが
そのときのフェズについての説明がすごく魅力的で。
第一部「襞のなかで眠りたい」より抜粋↓
フェズはほんものの迷宮だ。住んでいる人間でもしばしば迷うと聞く。壁の中は、人が擦れ違うのも困難な路地が錦糸のように絡み合い、五分も歩いたら自分がどこにいるのか分からなくなる。百匹の蜘蛛が同じ場所に巣を張ったとしても、これほどの迷宮は生まれないだろう。
……すごい気になる 笑
その後も
『ガウディの生涯』(北川圭子)を読んで
バルセロナに行ってみたくなったり、
(そういえば、手元に本がないので確かめられませんが
サグラダファミリアが巨大な楽器として建設されていると知ったのは
この本だったような?)
『ねじまき鳥クロニクル』(村上春樹)を読んで
マルタ島に行ってみたくなったり、
最近では
マンガ『ルーブルの猫』(松本大洋)を読んで
ルーブル美術館に行ってみたくなったり。
松本大洋作品を初めて読みましたが
独特なコマ割り?が
なんだか映画を見ているような気になります。すごい。
ルーブルに住む白い子猫「ゆきのこ」のお話ですが
ぼたんに似ている子もでてきて、名前は「フトッチョ」ฅ^>ω<^ฅ 笑
最後に、
特定の場所ではなくなりますが海外の気になる話として、
今読んでいる『世界の食卓から社会が見える』は
著者の岡根谷さんが、世界各地の一般家庭の台所で
一緒に料理を作らせてもらい、それを食べながら
その国・地域の社会問題を考えていくという本です。
この本は本文の内容も知らないことだらけで面白いのですが
間に入るコラムもとても面白い。
海外に行ったことのない私は、
もちろん飛行機も国内線しか乗ったことがないので
宗教別に用意される「特別機内食」のエアライン別分類とか
おみやげに喜ばれる日本のお菓子とか、
考えたことなかったー (´ー`)
ちなみに私は子どもの頃ものすごく少食で、
小中学校ではどうしても給食が完食できなかったのですが
当時は「出されたものは全部食べる」が当たり前で。
普段は全く抵抗なくなんでも食べられるのですが、
いまでも人が多い場で、一瞬でも「食べなきゃ」と思うと
冷や汗がでてきて、まったく飲み込むことができなくなります。
なので、
知らないお家の台所で料理をして、その家族と一緒に食べる、
ましてや海外で、なんて本当にもう絶対無理で。
行くことはないであろう外国に思いを馳せて。
本でいろんなことを知れるのはとても嬉しい。
撮影の邪魔をするふわりちゃん