ぼたんくんとふわりちゃん

2010年10月17日、また猫と暮らしはじめました。

読書日記[18]気になる場所2

2024-09-04 12:57:56 | 読書
海外に行くならどこがいい?
みたいな話になると一番に頭に浮かぶのが
モロッコの迷宮都市・フェズです。

初めて『群衆論』(港千尋)を読んでから、かれこれ30年。
ずっと行ってみたいと思っている場所で
同時にその時から漠然と
行くことはないだろうとも思っている場所です。



『群衆論』の第一章は精神分析学者クレランボーが
第一次大戦時にフェズで撮った写真についての考察なのですが
そのときのフェズについての説明がすごく魅力的で。

第一部「襞のなかで眠りたい」より抜粋↓

フェズはほんものの迷宮だ。住んでいる人間でもしばしば迷うと聞く。壁の中は、人が擦れ違うのも困難な路地が錦糸のように絡み合い、五分も歩いたら自分がどこにいるのか分からなくなる。百匹の蜘蛛が同じ場所に巣を張ったとしても、これほどの迷宮は生まれないだろう。


すごい気になる 笑


その後も
『ガウディの生涯』(北川圭子)を読んで
バルセロナに行ってみたくなったり、

(そういえば、手元に本がないので確かめられませんが
サグラダファミリアが巨大な楽器として建設されていると知ったのは
この本だったような?)

『ねじまき鳥クロニクル』(村上春樹)を読んで
マルタ島に行ってみたくなったり、

最近では
マンガ『ルーブルの猫』(松本大洋)を読んで
ルーブル美術館に行ってみたくなったり



松本大洋作品を初めて読みましたが
独特なコマ割り?が
なんだか映画を見ているような気になります。すごい。

ルーブルに住む白い子猫「ゆきのこ」のお話ですが
ぼたんに似ている子もでてきて、名前は「フトッチョ」ฅ^>ω<^ฅ 笑




最後に、
特定の場所ではなくなりますが海外の気になる話として、

今読んでいる『世界の食卓から社会が見える』は
著者の岡根谷さんが、世界各地の一般家庭の台所で
一緒に料理を作らせてもらい、それを食べながら
その国・地域の社会問題を考えていくという本です。



この本は本文の内容も知らないことだらけで面白いのですが
間に入るコラムもとても面白い。

海外に行ったことのない私は、
もちろん飛行機も国内線しか乗ったことがないので
宗教別に用意される「特別機内食」のエアライン別分類とか
おみやげに喜ばれる日本のお菓子とか、
考えたことなかったー (´ー`)


ちなみに私は子どもの頃ものすごく少食で、
小中学校ではどうしても給食が完食できなかったのですが
当時は「出されたものは全部食べる」が当たり前で。

普段は全く抵抗なくなんでも食べられるのですが、
いまでも人が多い場で、一瞬でも「食べなきゃ」と思うと
冷や汗がでてきて、まったく飲み込むことができなくなります。

なので、
知らないお家の台所で料理をして、その家族と一緒に食べる、
ましてや海外で、なんて本当にもう絶対無理で。

行くことはないであろう外国に思いを馳せて。
本でいろんなことを知れるのはとても嬉しい。


撮影の邪魔をするふわりちゃん






読書日記[17]気になる場所1

2024-09-02 23:07:27 | 読書
私は海外に行ったことがありません。
パスポートも作ったことないです。

お父さん(旦那)は社員旅行や仕事などで
何回か海外に行っていて
お土産にその国の雑誌をお願いしたこともあります ^ ^

ちなみにすご〜く前(まだデータではなく版下納品の頃)に、
仕事でアメリカの雑誌に載せる広告をつくったことがありますが、
いつもと同じく作っているのに、仕上がりは何かが違いました。
なんだろう? うまく言えないけれど、外国の色になる 笑


現在の私は、
日本国内でさえ出かけることがないほどのインドア生活で、
このまま「一生海外に行くことはない」と断言できます。

が、
行ってみたい場所、興味のある場所は
日本国内にも世界中にも、ものすごくたくさんあって
「自分で行く気にさえになればまだ行ける」状態。

そんな中、
エベレストとか深海とかとは別の意味で
「私が絶対に行けない場所」があると知りまして。

興味が湧いて写真集を買っちゃいました。




『孤高の祈り ギリシャ正教の聖山アトス』

世界遺産にも登録された、女人禁制の宗教自治国アトス。
2000人の修道士が暮らすこの場所では、
「女性はマリア様だけ」という教義のため
人間の女性はいないのはもちろん
家畜も雄のみと限定されているそう。

その中で唯一の例外が、猫。

ネズミをとるため、繁殖が許されているのだとか。

女性が絶対に入れない場所であり
猫だけが特別、というところがまた惹かれる ФдФニャァ 

お父さんにも言ったら
「このご時世にそんな場所あるの?」と。

写真はどれもすごく綺麗で神秘的で、
信仰や生活について書かれた文章もけっこう多めですが、
とても読みやすい。


「はじめに」より抜粋↓

フィロセウ修道院で行われた徹夜の祈りに参加した。そこで、私の中で揺らいでいた気持ちが一気に吹き飛んだ。ここは現実世界なのか、未来なのか、過去なのか、はたまた地球上でなく宇宙なのか、楽園なのか……それは衝撃的な体験だった。


特に信仰心のない私。
でも、その未知の世界はどんなものなのか気になります。


著者は写真家の中西裕人さん。
お父さんがギリシャ正教の司祭様で、ご自身も正教徒。

お父さんのパウエル中西一さんの本も読みたくなって
手元にあります。




『ギリシャ正教と聖山アトス』

でもこちらはまだ読みはじめたばかり。

なんとなく予備知識があった方がいいかな、と
こちらを先に読みまして。




『教養としての宗教入門 基礎から学べる信仰と文化』

この本は、あらゆる宗教に関して浅く広くとりあげていて
私みたいな初心者にはとても良かったです。

が、

ちょっとだけ知ってしまったことにより
また気になること(今度は仏教)が出てきたので
しばらく関連本を探すことになるかも。

長くなったので続きます。

ネコたちは今日も平和。