文公社的考察

日常のあれこれや、作品の紹介などです。

『途方にくれる』

2010年12月16日 19時47分12秒 | 日常考察
山から帰る道

気が付けばもう引き返せない場所にいた

近道のつもりが長く下って進んだ先は崖だった

長く登って引き返せば良いのに

崖を避けて進んだら帰れると思い引き返さずに進んだ

目の前に断崖絶壁が現れた

そこで引き返せば良いものを

崖を登れば道があると思い登り初める

しかし登れど登れど上にはつかない

下から見て登っていると、上に休む場所が見えてるんだけど

そこへ辿りついても休む場所はなく

まだ崖が続いてる

蜃気楼のように登っても登っても終わりがないのだ

引き返す機会を失ったから登っていくしかない

もう遭難したも同然だった
心細さに負けて助けを求めても

木樹のざわめきにかきけされてる気分になる

誰にも声は届かない

助けるのは自分しかいない

結局来た道の倍の時間をかけて崖を登ってようやく帰ってこれた

少しの間だったけどあの終わりのない時間は

とても途方がなかった

今もまた似た気持ちでいる

終わりがない崖を登っている気分だ

結局引き返せないから書いてるような気分になる

好きだから書いてると

言い訳のように言い聞かせてる気分だ

ああ途方もない

最新の画像もっと見る