板東しょうごの「ふるさと三木に帰れる町に!」

一度三木から離れた若者が、ふるさとに帰ろうとしても、仕事がないから帰れない。若者がふるさと三木に帰ってこれる町にしたい!

平成27年度決算認定の反対討論

2016-11-30 10:20:23 | 市政報告

昨日(11月29日)から、12月議会がはじまりました。

開会日にもかかわらず、4名の方が傍聴に来られていました。

12月議会の議案、補正予算案など誰でも見れるようにHPを公開しています。興味があれば見てください。

http://jcp-miki-sigidan.jimdo.com/2016年12月議会/


平成27年度決算認定に先立ち、私は反対討論を行いました。

採決の結果は残念ながら日本共産党以外の14名の賛成で認定されました。

以下、討論原稿です。



私は、第44号議案、平成27年度三木市一般会計歳入歳出決算の認定について、第45号議案、平成27年度三木市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について、第46号議案、平成27年度三木市介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について、第47号議案、平成27年度三木市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について、それぞれ反対の立場から討論を行います。

 

はじめに、第44号議案、平成27年度三木市一般会計歳入歳出決算の認定についてです。

 

まず、職員数の適正管理の問題です。

三木市の職員定数条例において職員定数は802人です。しかし、平成27年度主要実績報告書に掲載のある職員数は521人です。条例と現実に281人の差があります。

 

多少の誤差があるのは理解するもののあまりにも乖離しすぎであります。また、多数の議員から職員を削減する現状を良しとしない発言がある中で、職員数を戦略的に職員数を減らしてきた施策は条例違反と言わざるを得ません。

 

早急(さっきゅう)に条例改正し議会の議決を得るべきです。そして、今後、職員数の大幅な変更や戦略的な職員削減策を示す時には条例の改正提案を行い議会の議決を得るべきです。

 

地域経済の活性化対策についての問題です。

地域の活性化という名のもとに情報公園都市進出企業に対する固定資産税、水道代、電気代などの助成は平成26年度決算で2億3000万円だったものが平成27年度決算では3億円以上となっています。

 

情報公園都市がいっぱいになったので、今度は大型商業施設の誘致、別所ゆめ街道のカフェテラスの誘致など呼込み型の事業を続けて行おうとしています。

 

呼込み型が全く地域の活性化につながらないとは言いませんが、活性化しなければならないのはいまある市内の中小企業や農家であり、そこへの影響はまだまだ大きいとは言えないように思います。

 

誘致された企業がどうやって、地域経済の活性化に寄与していくのか、民間任せにするのではなく、三木市が積極的に関与して好循環となる施策こそ必要であります。

 

そして、市内の中小企業に焦点を当てた計画として、平成27年5月時点では中小企業振興審議会を開催し、平成25年度から平成29年度の5か年アクションプランを随時評価し、見直すことで、早期の経済対策を実施するとしていました。

 

しかし、地方創生計画 人口ビジョン・総合計画の策定の中で、新たな平成32年3月末の成果指標が設定されました。アクションプランに示された項目を達成することが、どれだけ中小企業の振興につながったのか疑問点はあります。それでも十分な総括がなされないで、条例で示した中小企業振興審議会も開催しないのは問題があると考えます。

 

 

次に、北播磨総合医療センター直通バス運行補助事業の問題です。

平成27年度の乗車人数は往復で5万2,804人で昨年度より600人程度増えているとのことです。しかしながら、2億5000万円もの補助金が神姫バスに支給されております。1回乗車につき4700円かかっています。市民的合意が十分得られている事業であればまだしも、歳出削減を前提に議決された予算でもあり見直しが必要であります。北播磨医療センター行直通バスを続けるのであれば、少しでも、市民の皆さんに理解が得られる改善策を考えるべきです。

 

次に、幼保一体化計画の問題です。

幼保一体化計画の見直しを求めて1万3,000筆以上の署名が集まったわけですが、平成27年度末で平田幼稚園と自由が丘東幼稚園が廃園となりました。今年平成28年度も緑が丘幼稚園や三木幼稚園、上の丸保育所の問題で三木市と三木市教育委員会への不信感が広がっています。決してスムーズな移行が出来たとは言えません。市民の声を無視して計画をすすめるべきではなかったし、今後もすべきではありません。

 

次に、生活困窮者への相談事業の問題です。

平成27年度から開始された事業ですが、市民から見れば窓口が変わるわけでなく、新たな支援メニューが出来たわけでなく、十分な成果が上げられていないように思います。市の各部署の連携や意識改革を求めるとともに、相談者が、市役所へ相談に来てよかったと思える相談事業が行われることを求めます。

 

次に、税の徴収事務と税外債権回収事務についての問題です。

市税及び国民健康保険税の滞納処分等の実施状況について差押えしたものは平成26年度579件に対して、平成27年度は873件と300件以上増えています。その他の数字をみても、平成27年度は債権回収を債権管理課として本格的に実施していることがうかがえます。

 

そのよう中で、悪質な滞納、故意の滞納に厳正に対処するのは当たり前として、払いたいけど払えない、税金を払ってしまうと営業や生活が出来なくなってしまうなど、滞納者の多くがギリギリの生活を強いられていることもあります。

 

他市において、行政の差押えによって自殺に追い込まれる事件が何件も発生しています。

差押えは行政からすれば滞納者に対して公平性の原則だから当然と考えるかもしれませんが、滞納者からすれば差押えは精神的にも大きなダメージを与えるものであります。いくら相談に来てもらったら差押を解除するつもりであったと言ってみても、行政と滞納者が必ずしも同じ感覚でないことを認識しておく必要があります。

 

納税の緩和措置も活用しながら差押えは可能な限り回避しながら債権回収を行うべきです。

 

これらの問題点から、平成27年度三木市一般会計歳入歳出決算の認定に反対です。

 

 

次に、第45号議案、平成27年度三木市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について、

第46号議案、平成27年度三木市介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について、

第47号議案、平成27年度三木市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について、

一括して反対討論を行います。

 

国民健康保険の加入者の動向を見てみると、三木市の人口減少と後期高齢者医療制度へ移行する中で被保険者の加入数、加入率とも少し減っている状況です。

一方で後期高齢者医療事業は、年齢到達による取得者が平成26年度と比べて114人増の988人と増える傾向にあります。

 

国民健康保険は国庫支出金の割合がもともと50%あったものを、25%程度に削減したことが保険税を高くなった根本的な問題です。そのような中で中間所得層から減免制度にかからない低所得者の負担が大きくのしかかっています。誰もが支払える保険料にするために国庫支出金の割を大幅に引き上げるべきです。

 

後期高齢者医療制度は、負担能力の低い高齢者にも負担を押しつけ、安上がりの差別医療を押しつけ、医療費削減を目的につくられた制度であり、制度そのものに問題があります。

 

介護保険制度は平成27年度から65歳以上の人の介護保険料が、基準の保険料を月額5,050円から5,200円に引き上げになりました。低所得者の一部は軽減される人もいますが、ほとんどの方が負担増となりました。しかも特別養護老人ホームの入所者は、要介護3以上の人でないと入れなくなり、施設に入っている低所得者の利用料の軽減措置がなくなるなど介護保険制度が大きく改悪されました。

 

介護保険料の負担は増える一方で、介護が必要になっても重篤化しないと利用できない介護保険は制度そのものが危ぶまれます。介護保険の制度改悪と負担増に反対し、介護保険の負担軽減と制度の拡充へと転換することを求めてます。

 

平成27年度は三木市において滞納の回収が強化されています。国民健康保険税、後期高齢者医療保険料ともに市民の家計に大きな負担がかかっています。そのような中で、公平性の原則を前面に出して差押してでも債権回収するのか、それとも、苦境に立つ市民に耳を傾け、納税の緩和措置も活用しながら滞納整理をしていく施策を取るのが将来の三木市のためになるのか熟慮が必要です。

 

これらの観点から国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療事業特別会計決算の認定に反対します。

 

以上4件の反対討論とします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする