2020年夏、空を覆い隠すのは入道雲でもなく、コロナでもない。
この国に広がる閉塞感と政治への不信感。
第二次安倍内閣発足後続いた好景気はわずか1年6カ月だったと公式に政府から今更の見解が発表されました。
戦後最長の内閣、アベノミクスと言う文字に民度が高いはずの日本国民はなぜ簡単に騙されたのでしょうか?
いったい何がこのペテンを成立させたのかを紐解いていきたいと思います。
安倍晋三さんは安倍寛の長男、父安倍晋太郎さんと妻洋子さんの間に生まれました。
安倍寛さんは尊敬される政治家、安倍晋太郎さんは真面目な政治家と言うのが定説のようです。
安倍晋太郎さんはよく「俺は岸家に婿入りしたのではない。俺は安倍家の長男なんだ」とよく漏らしていたそうです。
この事からも安倍家に岸信介の娘洋子さんが嫁いだ後、岸家の影響が大きかった事がうかがえます。
小さい頃から勉強嫌いで宿題はお手伝いさんのウメさんが殆どこなしていました。
そんな彼を父安倍晋太郎が見抜いたのか父とはあまり良好な関係が作れなかったようです。
久保ウメさんが帰った後、残っている部分をお母さんが片付けた事もあったとウメさんも述べています。
父親の愛に飢え、母の過度な愛情が見て取れます。
自分を愛してくれる母と祖父、東条英機と共に国家神道(天皇教)に基づく政治家の代表者であった岸信介に可愛がられたのも当然だったのでしょう。
宿題はお手伝いさんがやってくれる、という幼いころの経験は、ズルしても平気、黙っていれば分からないという心をつくります。
進学もエスカレーターですから気楽です。大学に赤いアルファ・ロメオで乗りつけます。
友人と雀荘に通い詰め、学習院大のアーチェリー部との合コンに青春を燃やしました。
複数の成蹊大学教授は、彼の勉強嫌いを困ったものと話しています。
ただし、鼻っ柱だけは強く、お爺さんの岸の話を信じて(母が岸の崇拝者)他者をやり込める攻撃性は幼いころからだそうです。
祖父は、幼いころからわたしの目には、国の将来をどうすべきか、そればかり考えていた真摯な政治家としか映っていません。
これからも分かるように岸が731部隊を率いていて3607名の軍人・医者と共に鬼畜の人体実験を行った(公文書より)事も正当化されているのでしょう。
3607人の実名が記載された名簿が国立公文書館から開示されたと、西山勝夫滋賀医科大名誉教授が2018年に明らかにしました。
NHKで特集が放映された後、なぜか関連のデータがネット上から次々と消滅しています。
皮肉な事に安倍晋三を政治に駆り立てたのは実は安保闘争。
群衆の中から岸が「A級戦犯の容疑者」「安保反動の権化」「政界の黒幕」と呼ばれることに反発しながら、政治の道に入ったのです。
そしてそれを予言したのも岸信介であり父の安倍晋太郎ではありませんでした。
間違っているのは、安保反対を叫ぶかれらのほうではないか。長じるにしたがって、わたしは、そう思うようになった」(『新しい国へ』)ヒソヒソ話:どうも漢字が苦手のようです
彼がよくあんな人たちに負けるわけにはいかない!と言い、ただプラカードを所有しているだけの無抵抗な国民を違法にも取り締まるのはこのデモ隊がオーバーラップしているのだと思われます。
そして加藤節成蹊大学名誉教授が公言しているように、ほとんど授業に出ず「不可」となりましたが、それでも留年することなく裏口卒業で、大学を出ました。
家系に権力があれば、なんでもOKという体験を繰り返せば、ウソもウソとは思わず、堂々としていられる人間が誕生するのは当然です。
大学卒業後はアメリカに留学。ところが、名門である南カリフォルニア大学での勉強は1年足らずで挫折し、政治学科の単位はゼロ。
ホームシックから連日、日本の自宅にコレクトコールをかけ、1か月の電話代が10万円を超えることが続いたため、父・晋太郎氏が「それなら帰国させろ」と激怒したこともあったそうです。
周りの人が自分に気をつかって、なんでもやってくれる、そういうものだ、という心。
忖度されるのは慣れっこですから、何か不都合なことが起きれば、それは忖度した人間が悪いのであり、自分は関係ない、となるのです。
非を認めず【情】がないと、お父さんの晋太郎さんはいつも嘆いていたとのこと。
彼は、多くの人は、中身・内容を検討するのではなく、顔つきや態度で物事を判断すること(内容ではなく形式が大事)を育ちの中で学びましたので、しゃべり方で乗り切る、相手を恫喝しつつも好感の得られる態度はどういうものかを学び、論敵には形式上の言い方や態度を問題にすることで優位に立とうとします。
桜を見る会でも反社との付き合いが問いただされましたが、彼自身が反社そのものだという事に気付く人はそうはいません。
そして悪しき日本人文化の見本です。
行政に携わる優秀な日本人は精神的自立のない人が多いですから、エリート家系の人間や上位者に恫喝されると手もなく従うのです・・・哀しき性。
民主政とは本質的に相いれない「戦前思想」(=国家神道)への傾倒から、戦前思想を流布するお友達、八木秀次麗澤大学教授を各種諮問委員に任命して活躍させているのは安倍首相の本質をよくあらわしています。八木は「日本国憲法」を否定し、「明治憲法」を称揚します(『明治憲法の思想』PHP新書)。
また、戦後日本をダメにしたのは、欧米がつくった人権思想であり、われわれ日本人は「人権」という言葉に怯えず「国民の伝統と常識」に戻るべきとして『反人権宣言』(ちくま新書)を書いています。
中曽根康弘首相時代に官房長官を務め、カミソリとあだ名された後藤田は、「安倍君だけは総理にしてはいけない」と周囲に明言していたと言われていますが、それが至言であったことは、いま、誰の目にも明らかになっています。
民主政治にとって最悪の首相が今も尚、その座にいます。彼がウヨク思想に学び身に付けた「日本の伝統」というアナクロニズムの思想を自分の宗教として政治を行うのは、個々人の対等性と自由の相互承認に基づく「近代民主政社会の原理」に反する悪行であり、これを許すなら、日本は民主国家をやめて神道国家へ逆戻りするほかありません。
文科省がその意向を受けて進めている愛国思想に基づく道徳教育により、幼いころからの馴致(洗脳)教育が進んでいます。日本人の個人としての精神の自立はますます得られなくなります。
現在の小・中学で基本的人権の尊重・平和・国民主権がなくなりました。
2022年には高校から道徳がなくなり共生となります。
個人の権利を縮小し、国に従う心を持つ(ルールを守る)中心となります。
別に私は右翼でも左翼でもありません。
ただいくらマスコミや応援団、バイトネトウヨを駆使して誤魔化しても実際の国民の暮らしは悪くなるばかりです。
国民の幸せなど眼中にない人間たちが政治を行っているのだから当然でしょう。
この悪夢から一刻も早く眼を覚ましたいだけなのです。