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茶事で使える小壷を「うずくまる」といいますが、
「人がうずくまっている形」からきているとか。
渋くて、柔らかな土味です。
最初、箱から出てくるのを目にしたとき、
「土器かな?」と思ったほどです。
この蹲、越前か常滑かで迷いますが、
気持ちは越前に傾いています。
(高さ10,6センチ、口径5,5センチ、底径10,5センチ)
<追記> このうずくまる、一度売約となったのですが、
産地、時代が不明等の理由で戻ってきました。
先輩の業者の方と、議論したのですが、
彼の意見は、「室町~桃山時代の茶陶の信楽」だと。
私は、形は信楽だけど、土が違うとみていたのですが、
茶陶の信楽は、長石が少なめで重さも軽いものがあるそうです。
これは、サイズも小ぶりで、掛花入れとしてつくられたものだと。
・・・こういう見方もあったのですね。納得です。
なお、このうずくまるは、ニュウがあり、
内側から水止めの修理がされています。
(売約済みになりました)