8年間、毎週末に通ってくれた35歳の男性患者さんが転職のためにいわきを離れることになりました。
初診の問い合わせの電話は今でも鮮明に覚えています。
「そちらでは雀啄(じゃくたく)はやってくれますか?」
雀啄とは読んで字のごとく、雀(すずめ)が啄むように一旦体に刺した鍼を上下に動かす操作で、刺激を強める特に使います。
我々鍼灸師以外は知らない言葉をいきなり使ってきたので驚いた記憶があります。
それもそのはずラグビー選手のような巨体でとても強い鍼刺激が好みでした。
治療のたびにコミュニケーションを重ねながら彼にあう治療スタイルを作り上げました。それは最終的には刺絡と寸3-3~3寸-8という太めの鍼を多数置鍼する形に落ち着きました。
長い時間、治療を通して会話を重ねた中で、今の職場よりもっとステップアップしたいこと、新しい技術、たとえば3Dプリンターやレーザー彫刻機、そしてドローン等に興味があり、それらを次々と習得して楽しんでいること等、語ってくれました。
4月から転職する職場はまさしくそれらの新しい技術を仕事に生かせるところで、彼もとても喜んでいる様子でこちらも嬉しくなりました。そして先週の土曜日にはささやかな壮行会を開催して彼の新しい門出を祝ってあげました。
かれからはレーザー彫刻機を使った猫と治療院のロゴをデザインしたコルクコースターのサンプルを頂きました。
大事に使いたいと思います。
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雀啄に太めの鍼を多数置鍼ですか!
要望に応えてくれるへんじゃくさんとの出会いはその方にとってラッキーでしたね。
いろいろな事に挑戦もされてパワフルな方ですね。
コースター可愛いし素敵ですね❤︎
婚活も頑張るそうですから、良い人が見つかると良いな~とかまるで親状態です(笑)