「毛無山(けなしやま)」は山梨県身延町と静岡県富士宮市にまたがる標高1,964mの山。天子山地の最高峰で、日本二百名山、山梨百名山[、及び静岡百山[に選定されています。
山頂ほかで宝永火口の隠れる美しいシルエットの富士山が眺められるほか、北アルプスを展望する場所、落差70mを誇る不動の滝を眺めることができます。
登山口は「毛無山駐車場」から
毛無山のベーシックな登山口は「毛無山駐車場」から。富士オートキャンプふもと村を過ぎたドン付きの場所。近くにきれいなトイレがありますから、ここで用を足しておくのがGood!
駐車場は1日/¥500。備え付けのポストにナンバーを記載して投函するシステムだ。万一お札しか持っていない場合は、下山後に「ふもとっぱらキャンプ場」にて支払うようになっている。小銭を忘れないように!
金山の遺構を横目に上りだす
毛無山は以前金採掘がおこなわれていて、その遺構が残っている。そのわきを山側へ入っていきます。
ルートに入るとすぐに涸れ沢の徒渉。向こう岸へ渡り進む。
赤いペンキに従って森に入っていきます。
地蔵峠方面は現在通行止め!右方向へ進む
少し進むと分岐に出ます。本来山頂を周回できるルートがありますが、現在左方向の地蔵峠あたりで崩落があり、通行止め!今回は右を選択した山頂からのピストンルート紹介になります。
ここから本格的な山道になってきます。斜度は最初から急で、自分のペースを守りながら進むのがいいでしょう。本日のルーは、標準5時間20分、距離5km
累計標高差上り1042m、下り1031mになりますので、水分をしっかり持参して臨みましょう。
累計標高差上り1042m、下り1031mになりますので、水分をしっかり持参して臨みましょう。
不動の滝展望台で一休み
急登を上っていくと「はさみ石」を通過します。まさに小さなルンゼのような、岩に挟まれた箇所。ロープなどもありますから、三点支持で上っていきます。
毛無山の特徴はとにかく岩が多いこと。要所にはロープも設置されていますが、トレッキングポールなどは逆に使いにくいかもしれません。
急登を登りきると「不動滝見晴台」に到着します。
ここから観える「不動の滝」は落差70mに及ぶ大滝。近くには行けませんが、豪快な滝の音がここまで届いてきます。広くはありませんが、ここで少し休憩をするのがいいでしょう。
不動滝見晴台で元気を復活させたら、再び岩登りです。
美しい樹林帯をトラバースする場面も登場します。
急登が落ち着き、空が広がる大きな広場に出ます。ここはレスキューポイントで119番に電話を掛ければ、ここでヘリコプターで救助してもらえるようです。ですが実費確実なので、山岳保険に入ってない方は要注意!
さらにこの時点でかなり疲労しているなら、粛々と下山したほうが無難。この先もずっとこんな感じで上っていき、この時点で6合目あたりです。
「富士山展望台」で雄大な眺望を
7合目が近づくと「富士山展望台」の標識が下から確認できます。
富士山展望台からは美しい富士山と朝霧高原の景色が手に取れるように!
急登は9合目まで!山頂まであとわずか
急登は合目まで続きます。ここまで来るとかなり斜度は緩み、歩きやすい尾根道に・・・。
進行方向左側に「北アルプス展望所」の方式があり、その岩によじ登ると素晴らしい景色が目に入ってきます。距離はありますが、北アルプスがよく観えます。
この尾根には「バイケイソウ」「マルバダケブキ」の群生も!
ともすると山頂です。
山頂からも富士山が眺められますが、富士山展望台のほうがはるかによく観えます。大きく広い山頂は昼食に最適。下りはピストンなので、しっかり休憩を取って岩に備えましょう。
慎重に下る岩の急斜面
下りは来た道を戻るだけですが、岩の多い急斜面を下るので慎重に!
頑張りがいのある静かな山!だからこそ慎重に行動
おおむね2000mもある毛無山は「低山」のカテゴリーながら、なかなか手強い山です。頑張れば素晴らしい富士山の姿やアルプスも眺められますが、それだけに慎重な行動が必須!人気の少ない山だからこそ、山岳保険にも入っておきたいですね。ルートの迷う箇所は最初の徒渉か所だけ。ピストンなら体力勝負といえるでしょう。大きな岩がゴロゴロするアルプスなどの練習にも最適です。
ぜひああなたも出かけてみては?
毛無山の基本情報
住所:静岡県富士宮市麓170 (毛無山駐車場)
電話:0544-22-1155 (富士宮市観光課)
アクセス:国道139号線沿い「朝霧グリーンパーク入口」に「毛無山登山口」の大きな看板があります。
2021年7月の情報です。詳細はお問い合わせください。