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Retro-gaming and so on

サスペリア

決してひとりではみないでください---

と言った宣伝コピーで大ヒットしたイタリア製のホラー映画。
満を持して「ふくの映画ブログ」で登場だ。

ダリオ・アルジェントは僕の大好きな映画監督で、この「サスペリア」は二番目かな?好きな作品だ(1番目は「サスペリア2」)。
ダリオ・アルジェント監督は、今は「ホラー映画の帝王」と呼ばれてるが、実はホラー映画としての「第一作」がこの「サスペリア」だ。
それまではミステリーの監督だったんだよな。
ただ、トリックがどーの、とかマジメに観てると無茶苦茶な映画ばっか撮っていて(面白いんだけど・笑)、基本的に「ハッタリだらけの」映画ばっか作ってた(笑)。殺人シーンがエグい、とかさ(笑)。
でもミステリーとして「マジメに観ると」腹立つモンばっか撮ってて(笑)、ただ、その「ハッタリ」を撮る事を突き詰めたら大傑作ホラー映画「サスペリア」になってしまったわけだ(笑)。

ストーリーの詳細は「ふくの映画ブログ」を観てもらうとして、ちと注釈していこう。

トマス・ド・クインシーの小説が原作の、イタリアのホラー映画です。

「原作」って程じゃないかな。モティーフ、と言った方がいいかも。
トマス・ド・クインシーって人は18世紀〜19世紀のイギリスの評論家なんだけど。この人アヘン中毒者だったのね。今で言うとシャブ中みてぇなモンでさ(笑)。
んでラリってる時に見た幻覚とか?そういうのを記述して纏めて本にしたわけ。小説って言う程じゃないんだ。
んでその中にLevana and Our Ladies of Sorrowってのがある。レヴァナと悲しみの女達、って言う話(?)で。悲しみを司るレヴァナと言う女神をはじめとした3人姉妹の話を(幻覚として)書いてるわけなんだけど、全然映画「サスペリア」とか関係がない。
っつーか、この「3人の悲しみを司る女達」ってのが「3人の魔女」とそれぞれの話、のモティーフになった、ってだけの話なんだ。そう、サスペリアは(後付だろうけど)「サスペリア三部作」に発展して、3人の魔女とそれぞれに関連した話、となる。「サスペリア」「インフェルノ」「サスペリア・テルザ 最後の魔女」の三作がそれら、だ。
特に三作目。邦題は「サスペリア・テルザ 最後の魔女」となってるけど、原題は「涙の母」で、それこそLevena and Our Ladies of Sorrowで記述されてる長女、「涙の女」の事なんだけど・・・まぁ、それだけ、なんだよね(笑)。
つまり、三姉妹(の女神)と三人の魔女、ってのを無理矢理結びつけていて・・・いや、ハッキリ言って、最初はんな事考えてなかったと思う(笑)。途中でやってるうちにこじつけを思いついただけ、だろ(笑)。ダリオ・アルジェントは勢いだけで映画を作る人なんで、そんな計画性を最初から持ってるこたぁねぇだろ、って思う(笑)。
だって計画性がキチンと立てれる人ならあんなメチャクチャなミステリーとか撮らないっての(笑)。絶対後付だわ(笑)。
「サスペリア2」で主人公マークのバディになった女新聞記者の役を演ってた女優さん、ダリア・ニコロディ(アルジェントの元妻で既に故人)って人が相当のオカルトマニアだったらしくって、彼女の立案?でアルジェントと二人で書いた脚本が、この「サスペリア」だったらしい。本当はニコロディは自身が主役のつもりで脚本を仕上げたらしいんだけど、土壇場でアメリカ人女優のジェシカ・ハーパーになったらしい。
まぁ、いずれにせよ、「原作」ってのは言い過ぎて、多分それは後付で、ダリア・ニコロディがオカルト趣味で話の基礎を作った、って事なだけなんじゃねぇのかなぁ。

う~~ん、グロかった~~ (( ;゚Д゚)
大昔も一度観ていますが、大量の血は苦手のようです。

ああ〜。
でもどうだろ。
サスペリアって後年のスプラッターモンに比べると血の量って大した事ねぇんじゃねぇのかな、むしろ。
最初に殺されるパットとその友人は確かにそうなんだけど、どっちかっつーと斬新な死に方、でしょ(笑)。




何だろ、映画冒頭がこれだからツカミはオッケイ!みてぇな(笑)。
でも、どっちかっつーと血がどうの、よりも蛆虫にたかられる女性たち、とか(笑)、そっちの方がすげぇな、ってカンジ。






いや笑うわ(笑)。ヒドすぎて(笑)。
よくこんなシーン撮ったな、と(笑)。
っつーか、これも合わせてハッタリなんだよな(笑)。ハッタリ博覧会、ってのがこの映画の本質だと思う。
加えると、このシーンの曲? BGMがまるで往年の日テレの西遊記のオープニングみてぇなんだよ(笑)。西遊記だとカッコよかったのに何だこれは、と言う(笑)。
そうね、コンピュータとシンセサイザーで音楽を演る、ってのが出てきて、それが映画音楽に応用された極めて初期の例だと思うな。

そう、この映画、とにかく音響が見事(※1)なんだけど、それもハッタリなんだよ(笑)。
んで、殺人シーンとか、冒頭以外は大した事がねぇんだけど、なんつーの、撮影用のライトが極彩色なのね(笑)。赤とか青とか緑とか紫とか。すんげぇ極彩色のトコに派手な音楽が被るわけ。


だから心理効果なんだよね。「何か凄いモン観てんじゃね?」って気がしてくるわけ(笑)。
実際はフツーのライティングとか劇伴だったら大したシーンじゃないんだよ(笑)。でも「狂ったような色彩」とか「狂ったような劇伴」が上手いの。緊張を煽る。
この辺絶対勢いだけで撮ってる、んだけどダリオ・アルジェントの天才性ってのはこの辺なんだよな。勢いが、大した事ねぇシーンを「物凄いように」観せちゃうの。ホントハッタリの美学なんだわ。
その辺が僕がアルジェント監督を大好きな理由なんだわ。

この映画は、心霊映像が映っているとして有名だったんですね。
気付きませんでした。
どちらかと言うと、ホッとしています。

知ってて書いてるでしょ(笑)?

冒頭のタクシー内でのシーン。左下に注目!

これはダリオ・アルジェント監督自身で、いわばイタズラ。
今で言うと炎上商法?的な事をやってて「幽霊が写ってる!」って話題をまきたかったらしい(笑)。

※1: 音楽担当はイタリアのプログレッシヴロックバンドの「ゴブリン」。前作「サスペリア2」に続いての続投だ。
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