久しぶりに新型コロナに関する情報について、特に地元奈良県関連の情報中心にアップさせていただきます。
本日、12月24日、私は田原本中央体育館で午前10時から午後4時まで、新型コロナワクチン3回目接種の問診係をして来ました。休日を2時間だけのために潰されたくないので、「休みの日に予定を入れるのなら可能な範囲で詰め込んでね」と希望しています。それで、今日も2コマだったのですが、午前の終了時に「昼からも来るよ」と、言うと、驚かれるのです。聞いてみると、そんな希望を出すのは、私一人だけだそうで、他の皆さんは「一コマで十分」と言われるのだそうです。
そう言われると、「体調は悪くないですか?」「これまでの接種で問題なかったですか」の2つの質問を繰り返す単調な仕事なので、気が進まない仕事なのかもしれませんね。重要な、アナフィラキシーの既往などは、前段階でチェックしてくれているので、責任持ちますよ というサインをするだけの仕事と言えるかもしれません。
要するに、殆どのチェックはそれまでに済んでいて、それに間違いがないかどうか、責任を持つための最終チェック担当です。何事も起こらなければ、単調で面白くないです。何か問題が起こると、責任は取らされるので、気は抜けませんが・・・・
でも、私は1コマ2時間のために1日を潰すなら、2コマ4時間(今日は30分の居残りも1回あったから、4時間半)仕事する方が余程性に合っています。私個人としては、もっと集約的に仕事が出来たらしたいのですが、枠が無いので無理なのであります。ほんと、短期集中的な人間なのだなぁと思います。
私が変わっているのか、私以外の田原本町の医師が変わっているのかのどちらかなのでしょうが、多数決では・・・私は負けますね。うーむ・・・
まあ、田原本町内で自院内で新型コロナのPCR検査をしているのは坂根医院だけですし、独居老人のコロナ患者さんの往診をしているのも私一人だと思います。色々考えて、変わり者でいいやと思う事にしました。
ところで、奈良県もオミクロンで席巻されて2か月近くなりました。4月第2週になって、BA1主体からBA2主体となったのだとの発表がありました。奈良県でも細々とは遺伝子の解析していたのですね。
当初、2類相当の感染症である新型コロナ感染患者さんは「当然、全員入院していただきます。」と平然と言われていた奈良県の荒井知事ですが・・・・ここに来て漸く路線変更を公に認められたようです。
頑固な奈良県も「感染者全員入院」から、
入院して治療を受けていただく方は、「新型コロナの治療、または、基礎疾 患の治療のために入院が必要な方」にしたいと考えています。 に、変わりました。具体的には以下の如くです。
新型コロナによって、酸素飽和度が93%以下に低下している場合や呼吸苦 の症状があるなど、入院して、速やかに酸素投与等の治療が必要な方
①レントゲン等による肺炎像や強い咳等の呼吸器症状 ・・・・・抗ウイルス薬・中和抗体薬等の投与のため入院
②血中の酸素飽和度の低下 ・・・・・ECMO(エクモ)使用・人工呼吸器使用・酸素投与、抗ウイルス薬・ 抗凝固薬等の投与のため入院
③嘔吐や下痢などで食事をとることが困難・・・・・点滴治療のため入院
④意識障害・・・・・精密検査等のため入院
⑤その他の症状(強い倦怠感など)・・・・・精密検査等のため入院
新型コロナ感染症(COVID-19)が感染症第2類相当から、5類に引き下げよ。それですべてが解決するという荒っぽい意見がありますが、私はそうは思っておりません。現在の「2類相当と言いながらも、現実的には5類に近い運用」で、そこそこええやんかと思っています。色々といきさつはあるでしょうが、この辺りが程よい落としどころではないかと思っています。それよりも、かかりつけ医がコロナ感染患者を見放さない体制作りが何より重要だと思っています。個人の力に頼らない組織的な穴の無いシステム作りが必要だと思っています。
自宅に取り残された新型コロナ感染症の認知症老人に対する訪問診療、訪問看護は危険極まりないです。個々の対応では必ず破綻をきたします。地域を上げての病診連携も組み入れたシステム作りが必要です。
認知症独居の老人を見捨てるのなら、はっきりとそう言ってください。そうでないのなら、見捨てないシステムを作って下さい。保健所はとても協力的ではありましたが、自ずから動いてはくれません。認知症の方は、医療者の言う事を聞いてくれないので、近づく医療関係者誰もがとても危険な目にあってしまいます。認知症独居老人の新型コロナ感染症対策、今後全国的に問題になると思います。
オミクロンの中での亜種 BA1からBA2への移り変わりがじわじわ進んでいる様で、日本全体としても、GW明けにはBA2にほぼほぼ置き換わるだろうと予想されている様です。第6波の収まりが悪いのは、このBA2への置き代わりが影響していると私は考えています。すなわち、BA1の波が収まるのと、BA2による感染拡大の波(比較的小さい)の2つの波が合成されて、高止まりに近い状態が続いているのだろうと思っています。
その中で、ゲームチェンジャーとして期待されていた ファイザーの経口抗ウィルス薬パキロピッドパック 重症化や入院率を90%阻止するという画期的な薬なのですが、発売以来2か月たっても、使用下からは4000人にしか過ぎないそうです。一方メルクの経口抗ウィルス薬はラゲブリオ 重症化や入院率は30%下げるという薬ですが、こちらは14万7千人に使用されています。この両者が発売されてから2か月間の日本の総感染者数:325万人
ラゲブリオは4.5% パキロピッドパックは0.12%
坂根医院では、ラゲブリオは15%程度、パキロピッドパックは0%です。
パキロピッドパックは、併用禁止薬が40もあって、その上病床確保したうえでしか使えないのです。すなわち、無床診療所ではほぼ使えません。使えるのは病院か有床診療所です。その上、オミクロン主体になってからは、重症化する方が非常に少なくなったので、ラゲブリオの早期投与でほとんど対応できてしまうのです。
自宅で中等症Ⅱ以上になられていた方も、デカドロン6㎎投与で早急に改善されて、それ以上の治療が必要ありませんでした。それ以上の治療には、入院出来ない場合、自宅での1時間程度の点滴治療が必要で、それは感染に対する相当に強い覚悟が必要だと私は考えています。
私は、在宅での新型コロナ感染患者さんに対する往診は、出来るだけ一回で済ませる事にしています。滞在しての1時間の点滴なんて、可能な限り避けたいです。密室の中でPPEなんて、ほとんど無意味です。それを知ってか知らずか、新型コロナ患者の訪問診療をされている訪問診療医、訪問看護師、訪問ヘルパーさん達、凄いなぁとは思います。でも、皆さん本当に長期的に無事なのでしょうか?私には到底そうは思えないのですが・・・・
私なら、宇宙服に近い装備をしないと、認知症独居老人の新型コロナ患者さんには近付かないです。実際に近づかざるを得ない時には、風通しを良くして、風上から近づいて、出来るだけ早く処置を終えます。風が動いていない空間で息はしません!!!
状況に応じてですが、それくらい気を付けないと感染します。オミクロンは!!
逆に、オミクロンになったので、重症化率、致死率は低くなったので、ある程度自由に行動しても良いかなと思っています。
結局のところ、医療崩壊を来さない程度になら感染しても良いと考えるので、逆にはワクチンを打つことを避ける方々は、感染しないと抗体を確保しないので、医療崩壊をしない程度に、そういった方々にゆるゆると感染していただかなくてはならないとも思います。
中国、ニュージーランドを見ても、ゼロコロナは無理なので、ウィズコロナで行くしかないのでしょう。マスク、消毒、ディスタンス なども大切かもしれませんが、ある程度一定数が感染し続ける事も重要なのかもしれません!!!
日本人も、適当に上手くやるという感覚を持つべきです。
反対に、ロシアに対しては、徹底的に経済制裁を続けましょう。ロシアが滅亡するまで!!
そんなところが私の言いたいところです。