インフルエンザの予防接種で可能な限り痛みをなくしたいと思っています。
注射は痛いですよね。
注射の痛みは、注射の部位(場所)、注射の角度、注射液の内容、注射液の注入速度、注射針の太さ、注射針の切れの良さ、注射される方の痛さに対する感度(性格や年齢に大きな関係があります)などが痛みに関係します。
駐車針が細いほうが痛みは少ないですが、細すぎるとうまく皮下組織に注射できなかったり、液の注入がし難かったりします。
これまで当院(奈良県田原本町の坂根医院)では、予防接種はすべて27Gという細さの注射針を使用してきました。普通に使用する注射針の中で一番細いのが27Gです。ツベルクリンなどの皮内接種に使う注射針ですが、インフルエンザワクチンなどの皮下接種にも十分使えます。
当院では、患者さんへの注射には27Gの針を使いますが、薬液をシリンジに吸う時は別の針(23G)を使っています。
下の写真、上の青い針(23G)は薬液をシリンジに吸い上げ専用で、
下のピンクのキャップの針(27G)に付け替えて注射する。
こんな面倒なことをするのは、注射をする針で薬液を吸うと、ゴムキャップを突き刺す際に少しではあるけれど針が劣化するからだ。針の切れが悪いと痛いのだ。
注射の痛みに鈍感な医療機関は多くて、予防接種に23G(青色)を使っているところも多数ある。もっと太いものを使っているところもあるらしい。当院の様に、薬液を吸う針と注射する針を別にしているところは少数派だと思う。面倒だから。
予防接種を受けられるときは、注射針の根元部分の色を確かめよう。青や紫だったら、「すみませんがもっと細い針に替えてもらえませんか。」と言ってみよう。
予防接種を受けられるときは、注射針の根元部分の色を確かめよう。青や紫だったら、「すみませんがもっと細い針に替えてもらえませんか。」と言ってみよう。
でも、これは、予防接種の話であって、静脈注射や採血の話ではないので気を付けていただきたい。
27G、30Gなどという細い針では、静脈注射や採血は出来ない。採血したら血球が壊れてしまうから。当院では、採血、静脈注射には23Gを使用している。これは一般的だと思う。
27G、30Gなどという細い針では、静脈注射や採血は出来ない。採血したら血球が壊れてしまうから。当院では、採血、静脈注射には23Gを使用している。これは一般的だと思う。
何度も採血に失敗した挙句、「貴方は血管が全然出てない」などと、患者さんのせいにする看護師が、近くの大病院の外来に居て、大変評判が悪い。採血の下手の人は、他の部所に回せばと思うのだが、使えない奴は、どこに行っても使えないのかもしれない。看護師は、どこでも人手不足だから、やめさせることが出来ないのだろう。当院の看護師は、誰もがとても採血上手で、ほとんど失敗しない。これは、大変大きな要素だと思う。
医療用注射針は、サイズによって注射針の根元の色が決まっている。
その昔は、全金属製の針を煮沸消毒などして複数回使用していたが、今ではそんな代物にお目にかかることは無い。全てディスポーザブル:使い捨てです。医療廃棄物が多く出るのが欠点ですが、今さら全金属針には戻れない。
その昔は、全金属製の針を煮沸消毒などして複数回使用していたが、今ではそんな代物にお目にかかることは無い。全てディスポーザブル:使い捨てです。医療廃棄物が多く出るのが欠点ですが、今さら全金属針には戻れない。
輸血には18G、採血や静脈注射、点滴には21~22G、筋肉注射には23Gそして皮下注射に27Gを使用している。これは太さだけの話で、同じ太さでも用途によっていろいろな針の種類が存在する。
上記の表で一番細い針が27G、30Gは乗っていない。特殊用途?
でも、予防接種に使っている先生がおられて、「十分使えます」
と教えていただいたので、試しに100本取り寄せた。
注射用の針は進化していて、昔は実用にならなかった細い針が使えるようになってきているそうだ。
でも、予防接種に使っている先生がおられて、「十分使えます」
と教えていただいたので、試しに100本取り寄せた。
注射用の針は進化していて、昔は実用にならなかった細い針が使えるようになってきているそうだ。
しかし高い!27Gの針付きシリンジと、30Gの針だけがほぼ同じ値段。
シリンジ代を加えると、価格は、ほぼ2倍。そのうえ、針とシリンジの袋をそれぞれ破く手間もかかる。
これが27G
そしてこれが30G
そしてこれが30G
値段も手間もかかるけれど、患者さんの痛みが和らぐならと試したのだが・・・
27Gと30Gでは、あまり変わらない様に思える。それよりも薬液の注入速度と注射部位のほうが痛みに影響するようだ。
27Gと30Gでは、あまり変わらない様に思える。それよりも薬液の注入速度と注射部位のほうが痛みに影響するようだ。
所さんの目が点 で紹介していた。注射部位を事前にツネって刺激しておくとか、注射されているときに注射されていないほうの手で、他の場所をツネって注射の痛みを誤魔化すなどの方法も意外に有効らしい。
あと、注射する部位に局所麻酔剤のテープを貼ったり、局所麻酔クリームを塗っておくという手もある。ただ、これは1時間以上経たないと有効ではない。当院では水いぼの除去の際にこの手を使うが、注射では面倒なので使っていない。
今後も、「痛くない予防接種」を目指して学びを続けるつもりです。
今後も、「痛くない予防接種」を目指して学びを続けるつもりです。
患者さんをリラックスさせることもとても重要
注射の意義を理解していただくことも有意義なのだそうです。
点鼻タイプのインフルエンザ生ワクチンのフルミスト、早く日本でも認可されるといいですね。
それに貼り薬タイプのインフルエンザワクチンも開発されているのだそうです。
点鼻タイプのインフルエンザ生ワクチンのフルミスト、早く日本でも認可されるといいですね。
それに貼り薬タイプのインフルエンザワクチンも開発されているのだそうです。
今後も多角的に「痛くない予防接種」「痛くない注射」の情報を集めて出来るだけ痛みのない治療や予防に挑戦し続けようと思っています。
コロナとダブルパンチは、、、つらいですから。
サイトの針の色、べベルの角度、、、
思いやりの力のある先生だから、、、、患者さんは
自覚できないでしょうけど、、、プロの心の入った
サービス受けていられますね。この医院の注射痛くない!
海外では25ゲージ、1インチのオレンジの注射針が筋注用の標準の様ですね。
皮下脂肪の薄い日本人なら、27ゲージ、3/4インチのグレイの針あたりがベストかなと思えます。注射器はローデッドスペースのモノを使用するか、工夫してデッドスペースにエアーを残すか・・・・
参照していただいてありがとうございます。
大切なことだと、、、肝に銘じて読ませていただいています。
ご指摘の様に、予防接種時の注射針の使いまわしで、B型、C型肝炎の感染拡大がありました。病気の予防に来て、病気をうつされる。あってはならないことですが、同様の事が、何度も繰り返されています。常に万全の注意を払いたいと考えています。
肝炎だって、針が原因という事も,、、アリですよね!
勉強になりました。感謝のブログですね。