命のカウントダウン(健康余命3605日)

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これは、あまりにも 酷い

2020-12-12 14:35:53 | 治療薬
朝日新聞デジタルより抜粋加工

 爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤の成分が混入した問題で、製造した小林化工(福井県あわら市)は11日、服用して入院中の1人が10日に死亡したと発表した。性別や年齢などについては現時点で公表できないとしている。
同社によると、1錠に混入した睡眠導入剤の成分(睡眠誘導剤; 総称名:リスミー; 一般名:リルマザホン塩酸塩水和物 )は5ミリグラムで、通常の睡眠導入剤の最大投与量の2・5倍にあたるという。 

また同社が厚生労働省から承認された製造手順に反し、製造過程で目減りした成分を補充したことが、県への取材でわかった。その際、誤って睡眠導入剤を入れる二重のミスをしたという。県は医薬品医療機器法違反の可能性があるとみて調査している。  同社は11日、混入した錠剤を処方された患者数が364人とし、すべて特定して服用中止を求める連絡を終えたと発表した。県によると、健康被害を訴える人は20人増えて計133人(10日時点)となった。  県によれば、薬の製造過程で薬の成分の粒子の大きさをそろえたり乾燥させたりする工程がある。各工程で成分を別容器に移し替える際、すべてを移し切れず成分が減ることがある。今回問題となった同社の治療薬イトラコナゾール錠50「MEEK」の製造過程で減った分を補うことは国が承認した製造手順に反するが、同社は補充しようとし、誤って睡眠導入剤の成分を混入させたという。  県によると、健康被害を訴える133人のうち入院が確認されたのは34人(退院者を含む)。服用の影響とみられる交通事故は2件増えて計16件。今回判明した死者は交通事故を原因とする人ではないという。  被害が報告されているのはロット番号T0EG08の薬で、929箱が9~12月に出荷された。処方された364人が薬を受け取った薬局などの所在地は全国31都道府県。大阪が最多の58人、続いて徳島57人、岐阜49人、東京35人、愛知28人、佐賀23人などだった。  死者が出たことに対し、同社は「極めて重く受け止め、心より深くおわび申し上げます」とのコメントを出した。死亡と服用の因果関係については調査するという。(佐藤孝之、平野尚紀)



余りにもひどいミス・・・・
この薬の用法及び用量です。

用法及び用量

1. 内臓真菌症(深在性真菌症)通常、成人にはイトラコナゾールとして100〜200mgを1日1回食直後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、イトラコナゾール注射剤からの切り替えの場合、1回200mgを1日2回(1日用量400mg)食直後に経口投与する。

2. 深在性皮膚真菌症通常、成人にはイトラコナゾールとして100〜200mgを1日1回食直後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日最高用量は200mgとする。

3. 表在性皮膚真菌症(爪白癬以外)通常、成人にはイトラコナゾールとして50〜100mgを1日1回食直後に経口投与する。ただし、爪カンジダ症及びカンジダ性爪囲爪炎に対しては、100mgを1日1回食直後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日最高用量は200mgとする。

4. 爪白癬(パルス療法)通常、成人にはイトラコナゾールとして1回200mgを1日2回(1日量400mg)食直後に1週間経口投与し、その後3週間休薬する。これを1サイクルとし、3サイクル繰り返す。なお、必要に応じ適宜減量する。 

1日に1錠から、最大8錠服用することになります。
1錠に5㎎のリスミー(リルマザホン)が含まれていたので、8錠で40㎎ リスミーは、1㎎錠、2㎎錠です。結構強い眠剤で、それをを20錠か40錠一日に飲むことになります。(朝夕に分けてですが)
そりゃ、気を失う方もおられるでしょうし、交通事故も起こす可能性も大きいです。1人、お亡くなりになったとのことですが、高齢者なら亡くなってもおかしくない量だと思います。

日常診療において、私は可能な限りジェネリック医薬品を使うようにしてきました。それは、勿論、ジェネリック医薬品の品質を信用してのことです。ジェネリック医薬品業界では、多くの製薬会社が林立しており、出来るだけ信用のおけそうな会社のものを採用するようにしているのですが・・・・MEEKは、明治製菓ファルマが販売してるという事で・・・・信用しておりました。この製品ではないですが、一種類だけ当院でも採用している薬がありました。
ガックリしちゃいます。ジェネリックを勧める気がしなくなってきました。どうしましょうかねぇ

ジェネリック医薬品を勧めてきた立場としては、たまりませんです。

今後のジェネリック業界、医療業界に、深い傷を残す事件だと感じています

薬の成分が足りなくなったので、他の薬で補っちゃいました!!
って・・・・有り得ないでしょ!!!!!

回転すしチェーンで、シャリが少なかったので、ワサビで補填しておきました!!!ツーンと来たらごめんなさい!!!!では済まない話です(例えが悪くてすみません!!)



これは、大事件だと感じています


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3 コメント

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Unknown (goo19888888)
2020-12-14 11:49:57
最近の
病院の中には、医師も、薬剤師も、経営者が後発品と言えば、そうなってしまう組織図になっていることも稀では無く、
利益を優先にする、経営者の認識改革が必要かもしれませんね。
事務長さんが副院長だったり、、、、ITが表面的に説得力が増してくると、データーや知識や、経済効果で、現場の医師や、薬剤師の臨床経験からくる個人差の現象の意見は会議にかけられて、、、通過する事、却下されることなど、病院経営担当者の意見などが、どうしても、、、go to traberu,,,してしまう可能性が大きい世の流れですね、、、それでは薬剤師は要らないですよね。事務サイドとITと、経営者で、もうけを追うという、、、本末転倒になってしまいます。
医療崩壊させるのは、、、coronaだけではなさそうですね。
税金に追われて、、、やむなく,、、ジェネリッック、、、と言う経営者の意見が通過という事もありますよね。中小の病院では、薬剤師が選ぶというより
事務長さんの権力が大きいのが、普通の組織図になっているので
「主成分が同じなら、、、コーチングの色素など、、、問題にしない、、、薬や医療の専門家の視点が却下!経済第一の経営陣の
意見が強いのかもしれませんね。コワイ時代になりました。
老人の皮膚湿疹も、薬疹が増えているようですよね。
軟膏基剤の精製技術の違いですかね?色素の量ですかね?
合成化学の腕の未熟ですかね?、、、主人も薬疹で困っています。カルシュウーム拮抗薬を飲んでいるのを,、、休薬すると
治ってきます。参考になるサイトでした。感謝します。
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Unknown (camper)
2020-12-14 12:10:46
医師がジェネリック医薬品を選択しても、利益にはさほど影響する時代ではなくなっていると思います。問題は薬品会社が利益を追求して品質低下を招いたり、供給の安定性を保てなくなること。これが問題だと思います。厚生労働省は、レベルの低いジェネリック医薬品会社を淘汰すべきだと思います。こんな無茶苦茶な事を許容したら、ジェネリック医薬品全部が否定されてしまいます。ある程度の質を担保していただかないと、怖くて使えません。特許期間が切れたらジェネリックへという流れは、止められないと思っています。問題は品質の担保。それには監督官庁がしっかりしてもらわないと!!!
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Unknown (goo19888888)
2020-12-14 20:42:21
原因がジェネリックの色素だと思うのよ、、と言いながらも、、、病院の会議で決まったジェネリック会社の製品が入ってくるので、会社の製造過程の監督を、もっと精緻な観点で後発品の製造に目を配ってほしいですね。
現場を理解するには、表面だけスキーで滑ってリフトで頂上に戻る様な、医療の山の登山を考える人が、多いので、わかったつもりの人がどうしても、経済優先にしてしまい、、、クレームは医師が受けるという、、、ITで医寮が進んでゆく時代が来ると、、コワイですね。理屈が先行して、仁術より算術。
手術は成功したが、、、患者さんは死んだ!、、、IT曰く
医学は理論と、情報と、経済効果と、、、、go to trabel,,
,,,現場はさておいて、、、スパコンが正しいと命令する。
サイトを観てることで、、、ご指導有難うございます。
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