中山美穂さんが入浴中の不慮の事故で54歳という若さで亡くなった。事件性はなく、捜査関係者は「入浴中に不慮の事故で溺れて亡くなったという結果です」と話した。
入浴中の死亡事故は1万9千人程度と推定されており、最近の交通事故死亡者が3千人を割っているのに比べると6倍以上、結構多いのですよ。ちなみに階段を踏み外したりして亡くなる方は年間600人弱なので、お風呂は階段の30倍以上危険な 家の中では別格に危険な場所なのです。
入浴中死亡事故の3大原因が、心疾患、脳血管障害、溺死であると法医学で学びました。この度の中山美穂さんの死因は、ヒートショックとか溺死とか言われていますが・・・これまでの報道から類推するとヒートショックによる意識障害からの溺死ではないかと思われます。
日本人は他国民には見られない独特の入浴習慣を有しております。
41℃~42℃程度の熱いお風呂に肩までゆっくり浸かるという作法。まことに気持ちいいですが、このやり方が入浴中の事故を呼び込みもする様です。熱いお風呂に長く浸かることは危険なのです。気持ちいいですけれどね。
入浴中の事故は、高齢、高血圧、心臓病、糖尿病、脂質代謝異常、呼吸器疾患などの因子を有している方の事故率が高く、季節としては冬季(12月から2月)に、時間帯としては夜更けに多く、飲酒、睡眠誘導剤を使用しているとなおさらに事故率が上がります。
入浴事故は冬季に多い
入浴事故は高齢者に多い
入浴事故は夜更けに多い
皆さま、入浴中の事故を避けるため、飲酒、睡眠薬を服用してからの入浴は絶対に避けましょう。熱いお風呂に長時間浸かるのは危険です。夜更けの入浴も危険です。
まとめると、お風呂はしっかり目覚めた状態で、早い時間にぬるい風呂に短時間で済ませるのが安全です。それではつまらないとおっしゃるのもごもっともです。ですが、せめて飲酒、眠剤服用後の入浴だけは止めましょう。熱いお風呂がお好きなら、短時間の入浴にして、入浴前には風呂の蓋を開けるかシャワーを暫く出しっぱなしにして、入浴前後の温度差を小さくするよう努力しましょう。ヒートショックは温度差が小さければ起こりません。
ヒトは簡単に死んでしまいます。特に溺死は短時間に成立してしまいます。瞬間的な睡眠ででも溺水死してしまう事も大いにあるのです。眠い状態での入浴は絶対に避けてくださいね。悲しい事故を起こさないために!!
私、奈良マラソン参加予定の健康な中年男性が、マラソン前夜に缶ビール一本だけ飲んだあと、ホテルの風呂で溺死されている現場の検視に立ち会ったことがあります。電話先のご家族は茫然自失、言葉を失くしておられました。
超高齢者の入浴中の死亡事故現場の検視に立ち会ったことも何度かあります。亡くなったご本人も良い顔をしておられましたし、立ち会っていただいたご家族もサバサバしておられました。超高齢者は、熱い風呂で長風呂して良い気持ちで死んじゃうのも悪くはないのかもしれませんね。
とはいえ、まだまだ死にたくはない貴方にはもう一度言います。風呂は自宅の中では格別に危険です。その場所をより危険にする因子は上に述べました。出来るだけ危険を回避したうえで日本人特有の入浴習慣を楽しんでいこうではありませんか!!
入浴中の急死
冬に起きやすい入浴中の事故
高齢者の「入浴中の急死」に関する地方性
悲しみにさよなら Kanashimi ni Sayonara 玉置 浩二 Koji Tamaki
腹膜炎の痛みで失神って、腹膜炎でも危なかったですね!!
浴槽の中での失神だったら ホント危なかったと思います。簡単に溺水死しちゃうようですから!
危ないかもと思った時は、シャワーで済ませるのが安全策だと思われます!!
大人になってからは飲みすぎでお風呂で、どちらも直ぐに気がつきましたが、どちらも湯槽の中で無くて良かったです。