10年後のキミへ贈る大切なこと

わたしのタイムカプセル

さよなら妻たち

2017-11-14 00:42:30 | 日記
まだ子どもたちが本当に小さかった頃。

うちは張りぼてのような家だなっていつも思っていた。

外から見たら、華やかで美しく幸せな我が家。
だけど中身は空っぽだった。
中身が空っぽの張りぼてのようだった。

娘たちの父親はいつもいなかった。
仕事なら心から感謝する。
でも私が知らなかっただけで、仕事じゃなかった。
お金が人を変えてしまったのだ。

子育ては孤独との戦いだった。
私は常に孤独だった。
家族や友人は支えてくれた。

でも、一番助けて欲しかった人は、私に手を差し伸べる事は一度もなかった。
辛くて苦しくて、助けて欲しくて必死で伸ばした手は、いつも叩き落とされた。

疲れ果てて、虚しくて。
子どもたちの寝顔が、1番の心の支えだった。

そんなとき、夜中にふと点けたテレビで、海外ドラマがやっていた。

何の気なしに見はじめた海外ドラマ「デスパレートな妻たち」。

NHKの放送だった。

サスペンス的な要素が含まれて、少しコメディも混ざっている。
羨望、嫉妬、友情、愛、色々と織り混ざって、有り得ないけど、現実味がないところが面白かった。
セレブリティな街に住む、美しい大人の女性たち4人の、波乱万丈な日々の話しだ。

これを観るのが毎週の楽しみになった。

とうとう最終回を迎えた夜。

海外ドラマを観たことがある人なら分かると思うけど、あまりにも中途半端な内容の最終回。
シーズン1が終わったのだった。

私は知らなかった。
海外ドラマが何シーズンも続くことを。

じゃあ次はシーズン2?来週からどうなるの?と、ワクワクして予告を待っていたら、次の週からは全く違くドラマが放送されると言う…。

若干パニック…笑

あの時の私の絶望感。
まさしくデスパレートな妻だった。

ガックリと肩を落としたし、NHKを相当恨んだけど(笑)

そこから私の夢は膨らんだ。

いつか子育てが落ち着いたら、DVDボックスを買おう。
そして、南国の海辺のホテルを予約しよう。

白いカーテンが風にたなびく。
カーテンの隙間からテラスが見える。
その先には真っ青な海と白い砂浜。
そんな部屋。
ふかふかのピローがいっぱいの、広いベッドに一人横たわりながら、デスパレートな妻たちを全シーズン制覇しようと。

孤独な子育て中に見ていた密かな夢。
いつか叶えることを夢見て…。

と、話しは長くなったけど。

なんと。

Amazon primeのプライムビデオで、デスパレートな妻たち全話が公開されているのを知った。

南国のホテルではないけれど、我が家で懐かしみながら見はじめた。

恐ろしいことにシーズン8まである。

夜寝る前の一時間。
私のプライムタイムになった。

布団に入って、暗い部屋の中でiPadで観るのが毎日の楽しみになった。

ジムにもiPadを持ち込んだ。
観ながらエアロバイクを漕けば、一話終わった頃には大汗をかいている。
一石二鳥(笑)

時間が無い時は、キッチンでご飯を作りながらレンジの上にiPad。
そしてお風呂でも、長風呂しながらiPad。
ジップロックに入れてね(笑)

これを観てると、とにかくワインが飲みたくなる(笑)

そんな小さな楽しみも、とうとう今夜。
終焉を迎えてしまった。

最終回。

こんな気持ちは、自分にしか分からないだろう。

ひとつの夢と言うよりも、ひとつの使命が終わったような気持ちだ。

長年自分に課してきた命題の様だった。

そしてまた、細やかな小さな幸せも、同時に終わってしまった。

あの頃の、今にも壊れそうな私を、ずっと支えてくれてありがとう。

誰にも分かってもらえないだろうけど。
いつか全部まとめて観るんだって、心の支えだったんだよ。

本当に楽しかったよ。

さよなら妻たち。
本当にありがとう。

この中身がありそうで全くないブログ記事を、読んでくれてありがとう(笑)