そんな家族の事情に振り回されながらも
私個人で大きな出来事は
演出家 森田雄三氏が倒れた事でした。
私は熱心なワークショッパーでも
特に親密な関係でもなかったのですが
彼が作り出すワークショップの現場に
魅了されてました。
何をさせられてるのかわからないまま
喋らされ、動作を制限され
演技をしている自覚もないのに
その人がどんどん魅力的に観客に写り
芝居が立ち上がって行く。
生きた創作の現場。
そんな森田氏が脳障害で喋る事もできず
認知障害を残してしまい
もう誰もがおしまいかと思っていたのです。
もちろん漫画のようなカムバックは
ありませんでした。
しかし、何もわからないはずなのに
舞台の演技者に
演出をつける仕草をするのです。
彼の中には芝居への熱は消えず
魂は求め続けているのです。
まざまざと生きざまを見せつける。
そんな森田氏に会いに東京まで弾丸で
行った事は私にとって大きな事件。
私の事など覚えてないし
以前の姿は全くない。
それでも行って、直接会えて良かった。
以前の私なら、色んな理由をつけて
動けなかった。
そうやっていつも祭りの後に行って
残骸をうらやむだけで立ち尽くしていた。
だからこの時、動けたのは私にとって
大きな事件だったの。
ほんの30分程同じ部屋にいただけで
大きなものをもらった。
絵を描いていこう、ずっと、もっと本気で。
そう決める事が出来た。
抑えつけていた欲望を、
自分の望むことを
ちゃんとしていこう。
だから今は、色鉛筆画の講師であり作家です。
と言えるようになった。
やっとね。
森田氏は2018年に亡くなりました。
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