THE TEST DRIVE!! クルマ好きによる試乗記&動画 (旧クルマ本を斬る!)

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スカイライン 25Tターボに試乗!(R34) 走りは悪くなかった!

2020-07-29 18:48:47 | 日産 Nissan

最後の直6! スカイライン25T ターボに試乗しました。

※インプレは新車試乗当時のものです。

 

○概要
 走りのセダンとしては日本一のブランド力を誇るクルマ、それがスカイラインだ。これまた平成元年にデビューした8代目が大ヒット。それまでの肥大化、重量化したボディから一転、コンパクトなボディに変身、鍛えられた足回りとエンジンで、久々のヒット作になった。しかし、これまたモデルチェンジで大失敗。再び大柄なボディとなった先代は、人気もガタオチ、行き詰まる日産のイメージそのものの一台だった。大体、それまで大柄すぎて人気が低迷していた所を、シェイプアップして人気が出たというのに、何故また肥大化しなければいけなかったのか?誰が考えても変な話だが、当時の日産は病んでいたとしかいいようがない。34モデルは、ヒットした8代目の栄光再び、ということで再びシェイプアップ、ルックスまで8代目を彷彿させるスタイルで復活したが、既にあれから10年、デビューから古臭い、いかにも未練がましいスタイルになってしまった・・・

○居住性★★★
 これも、あまり時間がなかったのでちゃんとチェックしていない。しかし、こちらもシルビア同様、なんとなく安っぽい。まあ、セダンなので4人乗れるのは間違いない。

○動力性能★★★★
 古臭い外見と反し、走りはしっかりしたものだった。まず、走りだしてスグに、ボディ剛性と足回りの剛性の高さが感じられる。シルビアと違い、なんとなく”しっかり”した感じが随所に感じられるのだ。左右に振ってみてもボディもアシもしっかり追従し、破綻のかげりも見えない。ハンドリングは、まさに切っただけリニアに曲がっていくかんじ。パワーも充分。しかし、パワーの出方はリニアすぎて、面白みに欠ける。8thスカイラインのドッカンターボの方が体感的には速くかんじられるし、おもしろかった。まあ、こっちの方が操りやすいし、速く走れるのは確かだが。

280馬力とカタログではうたっているが、かなりあやしい。少なくとも、インプレッサの方がパワフルだ。体感的には250馬力くらいに感じる。

○結論
 当たり前だが、全てにおいて8thスカイラインを上回っているし、確実に速くなっている。しかし、その時代におけるインパクトという点では、現行スカイラインは8thの背中も足元にも及ばない。せっかくの新型エンジンも、現在の2Lターボクラスでは、際立った速さとは言えないし、個人的にはアルテッツァの6気筒の方がスムーズだと思う。外観も、スカイラインファン以外には子供っぽすぎて恥ずかしい。おそらく、今回のスカイラインの開発は、限られた素材と条件の中からスカイラインを復活させるとあって、かなり厳しいものだったのであろう。実情は分からないが、そう勘ぐりたくなる”ものたりなさ”を感じさせずにはいられない。素材や技術は決して悪くないのだから、なんとかガンバって欲しい、そう応援したくなるクルマだ。


シルビア Spec S(NA)に試乗! 最後のシルビアはデザインは良かったが走りはそれなり

2020-07-29 18:42:06 | 日産 Nissan

日産シルビアの7代目、SpecSに試乗しました!

※インプレは新車試乗当時のものです。

 

○概要
 先々代の5代目シルビアは、その流麗なスタイリングとリーズナブルなプライスで、それまでホンダ プレリュードの独壇場であったスペシャルティ・カーの市場を瞬く間に切り崩し、スペシャルティカーの王者へとのぼりつめた。また、FR、ライトウェイトという素性から走り屋からも絶大な支持を受け、現在でも中古車市場では高い人気を誇る。しかし、モデルチェンジに失敗、6代目はでかく、鈍重なボディになり人気が失墜。今回の7代目では、その反省を踏まえ、再度5ナンバーボディでデビュー。スタイルもシャープかつ斬新なデザインで蘇った。

○居住性★★★
 今回はあまり時間がなかったので、居住性はあまりチェックできなかった。座面は少々低めだが、それほど視界が悪いわけではなく、居住空間もさほど狭くない。ただし、リアシートは相変わらずミニマム。インパネがどうもプラスチッキーで安っぽく感じてしまう。

○動力性能★★★
 カレスト座間にはNAのスペックSしかないので、しかたなくNAを試乗。先々代のシルビアのNAは、はっきりいって箸にも棒にもかからない、激遅グルマだった。今回のシルビアNAは、さすがにそれよりは進化しており、まあ普通に走るレベル。しかし、お世辞にもスポーティとはいえず、まあ2Lの標準的なセダンと同等、といったところ。官能的なところは皆無で、ホンダVTECには比べるべくもない。足回りも、ややテールハッピー気味だが、唐突ではないので、まあ走りの入門には悪くないかもしれない。すぐ飽きそうだが。

○結論
 シルビアのスタイルにだけ惚れた人には、とりあえず安いのもありますよ、といったモデル。ドリフトしまくりたい人にはターボのSpecRが、NAで刺激を求める人にはオーテックバージョンをどうぞ、といったところか。まあ、そんな販売戦略も悪くはないかもしれないが、どうも全体的に安っぽいイメージがはなれない。デザインは悪くないのだが、どうもルックス、走りともに質感が伴わない。個人的には、シルビアのNAはオススメしがたい1台だ。