ドイツでの試乗記、続いては、なんとトラバントです!
トラバントといえば、東ドイツ時代の国民車で、トラビの相性でも親しまれています。全長3.5m、全幅1.5mのコンパクトなボディにちゃんと4人乗りのシートとトランクまでついてます。なんと言っても特徴的なのが、2ストエンジン!!今や原付でも存在しない2ストを車に載せるのどうなるのでしょうか??そんな貴重な車に、先導車付きですが、街中を試乗できるんです!素晴らしい。。今回はベルリンのチェックポイント・チャーリー近くにあるトラビワールドで試乗しました。
●居住性★★★
意外に中が広いんです!その代わり、ドアとか薄いですけどね笑。いやー、今の車って、本当に安全の為に大きく重くなってるんですね。。まあ、今の車とぶつかったらひとたまりもないと思いますが、世の中の車が全てトラビだった東ドイツでは、それなりだったのかも。エンジン音は2ストサウンドが車内に遠慮なく入ってきます。静粛性云々の車ではありませんが、まあ慣れます。乗り心地も跳ね気味ではありますが、車体が軽いので、それほど酷くはありません。
●動力性能★★★
何しろ車重が600kgくらいなので、望外に活発に走ります!まあ昔の2ストレプリカバイクみたいにカッ飛んだりはしませんが、中々爽快な加速です。ギアはノンシンクロなのでちょっと丁寧なクラッチ操作が必要ですが、すぐ慣れるレベルです。それより問題なのが、センタリングしないコラムシフト。。。コラムシフト自体は、なれると腕を動かす距離がハンドルから近いので楽なのですが、センタリングしないので、今何速なのか、ニュートラルなのかが分かりません。。なので、毎回どのギアに入ってるか不安になります。センタリングしないことが、こんなに辛いとは。。ここが一番の難関でした。
●ハンドリング★★★
もちろん重ステなので、クイックとまでは行きませんが、軽快で楽しいです。サスの動きがプリミティブなので、ダイレクト感はすごいです。
●総合評価★★★
いやー、自動車の進化を感じさせてくれる車です笑。操作感といい、快適性と言い、今の車は本当に安楽ですね。これで長距離ドライブは相当辛いです。他方、これほど個性的な車もそうはないでしょうから、趣味として持つには面白いですね。でも、昔の東ドイツの人にとっては、家族や仲間と遠くまで連れていってくれる夢のような乗り物だったのでしょうね。それが乗るとよく分かります。ちなみに燃費はかなり悪そうです。あと、給油時にオイルを混合しているのが印象的でした。今でも自分でハンドルを握る機会を与えてくれるトラビワールドには感謝ですね。本当に貴重な体験でした。
では動画をどうぞ!