2007/07/30 記
その幻想への誘い (いざない) Fantasy Railroad in the Stars
Northern Cross (北十字星)~Southern Cross (南十字星)迄、そのファンタジックな銀河鉄道を旅して。
『金剛石や草の露やあらゆる立派さをあつめたような、きらびやかな銀河の河床の上を水は声もかたちもなく流れ、その流れのまん中に、ぼうっと青白く後光の射した一つの島が・・・その島の平らないただきに、立派な眼もさめるような、白い十字架がたって、・・・金いろの円光をいただいて、しずかに永久に立っているのでした。』・・・との北十字星。
『天の川のずうっと川下に青や橙や、もうあらゆる光でちりばめられた十字架がまるで一本の木というふうに川の中から立ってかがやき、その上には青じろい雲がまるい環になって後光のようにかかっているのでした。』・・・との南十字星。
『ごとごとごとごと、その小さなきれいな汽車は、そらのすすきの風にひるがえる中を、天の川の水や、三角点の青じろい微光の中を、どこまでもどこまでもと、走って行くのでした。』
当時、遠くからも見通せるように高い櫓の懸柱式高測標での三角測量が行われていたとの事。
技術者の賢治は、これを天空に輝く星々の等級になぞらえたのでは?・・・と捉え美しき映像は続きます。
銀河鉄道の車窓からは何百という大小さまざまな三角標が見え、そして白鳥たちが列車と供に銀河の天の河沿いを進んでいきます。
賢治が住んでいた岩手県の花巻、当時、岩手軽便鉄道という汽車が北上川の横を通り走っていたそうですが、詩人で童話作家でもある宮沢賢治が描いた「銀河鉄道の夜」を、デジタルファインアーティスト KAGAYA氏が、創造的に描く「銀河鉄道の夜」 プラネタリウムで観るその映像は、当初の予想をはるかに超えて、私を素晴らしい幻想の世界へと誘ってくれました。 イヤー良かった~。
詳細は、HPを参照ください。 → http://www.gingatetudounoyoru.com/
最近本を再読していましたが、なんかちんぷんかんぷんな所が多く・・・私の貧相・・・ジャナクッテ、顔は兎も角として、想像性が極めて乏しくなってきた故か、難しい一編でした。
今回のデジタルアートで、漸く全体が少~し、理解できたカンジ。 又「さそり座」における話
『ああ、わたしはいままでいくつもの命をとったかわからない、・・・どうしてわたしはわたしのからだをだまっていたちにくれてやらなかったろう。 そしたらいたちも一日いきのびたろうに。・・・どうかこのつぎにはまことのみんなのしあわせのためにわたしのからだをおつかいください。』
・・・もすぅ~と心に染み入るようでした。
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