前回、バウをド・ダイ改から落としましたが、
新手が登場したとこで終わりましたので、その続き。
186:
ビームトマホークを低く構え、立ち上がろうとするバウ目がけ、ドラ
イセンを滑らせる。サーベルを持ったバウの腕を下から跳ね上げ、そ
のままの勢いで振り下ろす。トマホークに頭と右肩を斬り裂かれ、前
のめりに倒れたバウの横を擦り抜け、ジムⅢに迫る。
2、3歩後退しながらジムⅢは両肩のポッドを開いた。対モビルスー
ツミサイルポッドならオプティカルシーカーもついている筈だが、距
離が近いので追尾機能が働く前に通りの両脇の建物にぶつかって爆発
してしまう。それでも何とか目標を捉えたものもあるのか、激しい衝
撃がコクピットを襲うが、ドライセンの重装甲は耐えた。
3連ビームキャノンが火を吹き、逃げ腰になったジムⅢをスクラップ
にする。
─これで3機…
キミは呼吸を整えた。同盟軍はこのキエフ攻撃の支援に何機のモビル
スーツを送ったのだろう。コレで最後か、それとも…。
センサーを入れてみる。ディスプレイにクレシチャク通りを前進して
来る光点が映っていた。
─4機目か…
同盟軍のモビルスーツ隊は支援という言葉の意味を知らないらしい。
さして広くもない街にモビルスーツを4機も投入すれば、機甲部隊が
前進して来る前にキエフ市は灰になってしまう。
十字路にザクⅢが姿を現した。ビルの角に半身を隠す。
・ザクⅢに白兵戦をかける:211
・ビームキャノンを撃つ:077
・キエフ大学の構内に逃げ込む:003
211:
ホバーのスロットルを開く。ドライセンの巨体が地面から浮き上がり、
ザクⅢ目がけて加速した。
ザクⅢは、ビームサーベルを抜く代わりにバズーカを発射した。Zシ
リーズにしては機体の重過ぎるザクⅢは白兵戦において、ドライセン
の敵ではないことを知った上での行動か、それともただの…。
ザクⅢがバズーカを構え直した時、キミはドライセンを左に流した。
白い尾を曳くロケット弾をに逸らし、ビームトマホークを振り下ろす。
・トマホークはザクⅢの装甲を紙のように斬り裂いた:008
008:
総てのセンサーを作動させ、市内をサーチする。ディスプレイに周囲
の様子が次々と映し出されていった。敵機の姿は見えない。どうやら
キミは同盟軍の第一波を全滅させたようだ。
短距離用の通信回線を開くと、ミノフスキー粒子の干渉によるノイズ
がザッと飛び込んで来た。
「ミディ、あらかた片づいた。ダッジを出してくれ」
「流石、と言いたい所だけど、もう少し気を遣って欲しかったわね。
ザクⅢが目の前迄迫って来た時には生きた心地がしなかったわ」
ウラジミールの丘から垂直上昇したダッジが空中をキミ目がけて滑っ
て来た。タイミングよろしく跳躍し、その上に跨る。重みにダッジの
ホバーの呻りが高まった。市街の上を旋回しながら高度を上げる。
「ノールカップは北だ」
「飛んでいける訳ないでしょ。同盟を撒いてどこかに着地しなきゃ」
突然の警報音にキミはディスプレイを睨みつけた。市の南方から1機
のリフティングボディ機が上昇して来る。ミディも気づいたらしく、
旋回を止めて機首を下げた。キミは操縦桿を握り締めた。
「アレはゼッツーだ!」
ΖⅡガンダムーエゥーゴはネモに代わる主力機としてΖガンダムの量
産を計画した。しかし、複雑な変形機構は元よりプロトタイプ故の微
妙な設計であったし、軽い機体と過大な推力が生み出す独特の操縦特
性はとても普通のパイロットの手に負えるものではなく、汎用機には
向かなかった。
量産のための改設計は難航し、代替機の必要に迫られていたエゥーゴ
は仕方なくガンダムMk-ⅡをベースにジムⅢを開発、これが現在、
エゥーゴで最も多く使われている機体である。運動性においてはネモ
に劣るジムⅢであるが、追尾式の対モビルスーツミサイルを使用した
集団戦をパイロットに徹底させることにより、ジオンのモビルスーツ
隊にかなりの損害を与えることができた。
一方、エゥーゴは賢明にも量産のための改設計はΖガンダムを換骨奪
胎してしまうだけだということに気づき、エース用の専用機として少
数配備を始めた。
その長所を活かすにはかなりの熟練を要すΖガンダムであったが、特
に反応炉をKWSK750に換装したΖⅡタイプは『暴れ馬』と呼ば
れた。この反応炉は、ある炉音では信じられないような高出力を発揮
するが、その狭い炉音帯を少しでも外れると途端に出力が低下すると
いう、実にピーキーな特性を持っていた。
敵のパイロットは、その『暴れ馬』を見事に乗りこなしていた。低空
からダッジ目がけて一直線に上昇して来る。
ウェイブライダーの両翼からビームが伸び、ダッジの下腹を掠めた。
大きくバランスを崩したダッジからキミは空中に放り出された。
ΖⅡがさらに機首を上げた、と思うと次の瞬間に変形していた。ビー
ムサーベルを抜き、市街地に落下して行くキミの機体を追う。
・キエフ大学構内:146
・ウラジミールの丘:026
・タラス・シェフチェンコ通り:179
・不滅の栄光の公園:147
・クレシチャク通り:080
・レーニン通り:161
・ドルハノフ島:111
・レサ・ウクラインカ並木通り:194
・ナベレジノエ街道:212
※172でヒントを得たので、207に進みます。
ちゅーとこで次回に続きます。
新手が登場したとこで終わりましたので、その続き。
186:
ビームトマホークを低く構え、立ち上がろうとするバウ目がけ、ドラ
イセンを滑らせる。サーベルを持ったバウの腕を下から跳ね上げ、そ
のままの勢いで振り下ろす。トマホークに頭と右肩を斬り裂かれ、前
のめりに倒れたバウの横を擦り抜け、ジムⅢに迫る。
2、3歩後退しながらジムⅢは両肩のポッドを開いた。対モビルスー
ツミサイルポッドならオプティカルシーカーもついている筈だが、距
離が近いので追尾機能が働く前に通りの両脇の建物にぶつかって爆発
してしまう。それでも何とか目標を捉えたものもあるのか、激しい衝
撃がコクピットを襲うが、ドライセンの重装甲は耐えた。
3連ビームキャノンが火を吹き、逃げ腰になったジムⅢをスクラップ
にする。
─これで3機…
キミは呼吸を整えた。同盟軍はこのキエフ攻撃の支援に何機のモビル
スーツを送ったのだろう。コレで最後か、それとも…。
センサーを入れてみる。ディスプレイにクレシチャク通りを前進して
来る光点が映っていた。
─4機目か…
同盟軍のモビルスーツ隊は支援という言葉の意味を知らないらしい。
さして広くもない街にモビルスーツを4機も投入すれば、機甲部隊が
前進して来る前にキエフ市は灰になってしまう。
十字路にザクⅢが姿を現した。ビルの角に半身を隠す。
・ザクⅢに白兵戦をかける:211
・ビームキャノンを撃つ:077
・キエフ大学の構内に逃げ込む:003
211:
ホバーのスロットルを開く。ドライセンの巨体が地面から浮き上がり、
ザクⅢ目がけて加速した。
ザクⅢは、ビームサーベルを抜く代わりにバズーカを発射した。Zシ
リーズにしては機体の重過ぎるザクⅢは白兵戦において、ドライセン
の敵ではないことを知った上での行動か、それともただの…。
ザクⅢがバズーカを構え直した時、キミはドライセンを左に流した。
白い尾を曳くロケット弾をに逸らし、ビームトマホークを振り下ろす。
・トマホークはザクⅢの装甲を紙のように斬り裂いた:008
008:
総てのセンサーを作動させ、市内をサーチする。ディスプレイに周囲
の様子が次々と映し出されていった。敵機の姿は見えない。どうやら
キミは同盟軍の第一波を全滅させたようだ。
短距離用の通信回線を開くと、ミノフスキー粒子の干渉によるノイズ
がザッと飛び込んで来た。
「ミディ、あらかた片づいた。ダッジを出してくれ」
「流石、と言いたい所だけど、もう少し気を遣って欲しかったわね。
ザクⅢが目の前迄迫って来た時には生きた心地がしなかったわ」
ウラジミールの丘から垂直上昇したダッジが空中をキミ目がけて滑っ
て来た。タイミングよろしく跳躍し、その上に跨る。重みにダッジの
ホバーの呻りが高まった。市街の上を旋回しながら高度を上げる。
「ノールカップは北だ」
「飛んでいける訳ないでしょ。同盟を撒いてどこかに着地しなきゃ」
突然の警報音にキミはディスプレイを睨みつけた。市の南方から1機
のリフティングボディ機が上昇して来る。ミディも気づいたらしく、
旋回を止めて機首を下げた。キミは操縦桿を握り締めた。
「アレはゼッツーだ!」
ΖⅡガンダムーエゥーゴはネモに代わる主力機としてΖガンダムの量
産を計画した。しかし、複雑な変形機構は元よりプロトタイプ故の微
妙な設計であったし、軽い機体と過大な推力が生み出す独特の操縦特
性はとても普通のパイロットの手に負えるものではなく、汎用機には
向かなかった。
量産のための改設計は難航し、代替機の必要に迫られていたエゥーゴ
は仕方なくガンダムMk-ⅡをベースにジムⅢを開発、これが現在、
エゥーゴで最も多く使われている機体である。運動性においてはネモ
に劣るジムⅢであるが、追尾式の対モビルスーツミサイルを使用した
集団戦をパイロットに徹底させることにより、ジオンのモビルスーツ
隊にかなりの損害を与えることができた。
一方、エゥーゴは賢明にも量産のための改設計はΖガンダムを換骨奪
胎してしまうだけだということに気づき、エース用の専用機として少
数配備を始めた。
その長所を活かすにはかなりの熟練を要すΖガンダムであったが、特
に反応炉をKWSK750に換装したΖⅡタイプは『暴れ馬』と呼ば
れた。この反応炉は、ある炉音では信じられないような高出力を発揮
するが、その狭い炉音帯を少しでも外れると途端に出力が低下すると
いう、実にピーキーな特性を持っていた。
敵のパイロットは、その『暴れ馬』を見事に乗りこなしていた。低空
からダッジ目がけて一直線に上昇して来る。
ウェイブライダーの両翼からビームが伸び、ダッジの下腹を掠めた。
大きくバランスを崩したダッジからキミは空中に放り出された。
ΖⅡがさらに機首を上げた、と思うと次の瞬間に変形していた。ビー
ムサーベルを抜き、市街地に落下して行くキミの機体を追う。
・キエフ大学構内:146
・ウラジミールの丘:026
・タラス・シェフチェンコ通り:179
・不滅の栄光の公園:147
・クレシチャク通り:080
・レーニン通り:161
・ドルハノフ島:111
・レサ・ウクラインカ並木通り:194
・ナベレジノエ街道:212
※172でヒントを得たので、207に進みます。
ちゅーとこで次回に続きます。